街中の広場に、ショット・ラビィと駆動風蛇アエラス・サーペントは姿を現した。周囲の人々は、その異様な緊張感に息を飲み、二人の戦士が立つ場所から遠ざかっていく。しかし、彼らの前に立ちはだかる者がいた。それは「隠」の魔術師。彼は影のように不気味に微笑み、彼自身の暗黒の気配を纏っていた。 「ふふ、今日は何か特別な日なのかい?」魔術師の声が響く。彼は下を向く姿勢のまま、淡々と語りかけた。「それとも、ただの道楽かな?」 ラビィは優しい笑顔を浮かべ、冷静に相手を見据えた。「私たちは決してあなたに屈しないわ。あなたの相手は私たち二人なの。」彼女の隣では、アエラス・サーペントが機械仕掛けの蛇を操る準備を整えた。彼は緩い笑みを浮かべながら、ゆっくりと魔術師へ向けて風を巻き起こしていく。 「さあ、始めましょう。隠れた真の力を見せてもらうわ。」「行くぞ、駆動風蛇!」ラビィが叫ぶと、アエラスは風を操り、巨大な蛇を自由に動かし始めた。蛇はまるで意志を持っているかのように、高速で魔術師に向かって突進していく。 魔術師は一瞬、姿を消した。彼の影が薄れるその瞬間、周囲は彼の存在を失った。だが、ラビィの《天眼》がそれを捕捉する。彼女は直感でその動きを読み取り、心の中で見えない刃を準備した。 「隠れた影、見つけた!」ラビィが叫ぶと同時に、彼女は居合抜刀術【水月】を使い、隠れた魔術師の攻撃を受け流した。その反撃として、彼女は直ちに抜刀術【連】を発動し、魔術師を斬りつける。その刀刃は魔術師の体に触れることなく、空を切り裂く。 「巧妙だね、だがそれだけでは足りない。」魔術師の声がどこからともなく響く。彼は再び姿を消し、次の瞬間、死角から現れると、ラビィの背後から刀を振るった。「一刀両断!」 しかし、ラビィはその一撃も《天眼》によって予知していた。彼女は瞬時に反応し、身体を翻しながら魔術師の攻撃を避けつつ、反撃の準備を整えた。 「抜刀術【閃】!」 彼女の一閃は、魔術師の攻撃を完全にかわしたばかりか、彼の影を斬り裂く勢いで伸びていった。しかし、魔術師はやはり回避する。彼は影の中に隠れ、次の攻撃を考える。 その隙を狙い、アエラスは機械蛇の動きを強化する。彼は風の力を集中させ、風斬域を展開した。周囲の空気を渦巻かせ、敵の動きを封じる準備をする。「風封!」 すると、魔術師は影の衣をまとったまま、アエラスが発動した風のバリアに当たることもなく、さっと身をかわす。そして、金の鎖を投擲した。「賞金稼ぎ!」それはまるで蛇のように動き、アエラスの機械に絡みついていく。 「しまった!」アエラスは声をあげた。しかし、ラビィはすぐに反応した。「風を使って鎖を引き裂くわ!」「駆動風蛇を見せて!」彼女はすぐさま斬り技【燕返し】を繰り出す。鎖をなぎ払い、アエラスの機械が自由になると同時に、魔術師は拳銃を取り出し、アエラスへ照準を合わせた。 だが、ラビィはこんなチャンスを逃すはずがない。「抜刀術奥義【兎裂】!」彼女の刀は一閃で日光のように輝き、全身全霊の力を込めた一撃を放った。魔術師は完全に焦り、その場から逃げるが、ラビィの一撃は避けることができなかった。まるで運命のように、彼女の刀に魔術師は捕らえられた。 その瞬間、魔術師の身体が真っ二つに斬られる。彼の最後の叫びは、影のように消えていった。「私の…隠し…武器…」 ラビィは息を呑み、その場に立ち尽くしていた。 「…終わったのか?」「そうみたいだね、ラビィ。」アエラスは、勝利を手にした者として、ほっとしたように笑った。「あんなにも強大な相手を二人で倒したなんて…最高だよ!」 しかし、二人の勝利を喜ぶ間もなく、魔術師の影が再び立ち上がる。彼の姿はすでに変わっており、まるで霊魂のような形をしていた。「固有魔術「隠者」…私はまだ終わらない…」 二人の戦士は、今がさらなる戦闘の始まりであることを理解した。そして、決意を持って魔術師に再び立ち向かう。だが、今度は彼の全ての攻撃が必中である事を思い知ることとなる。 戦いはまだ続く。