世界最大の怪異対処組織、ザグヱラ機関。その総司令グンダリが下した指令は、逃亡中の大罪人ストラ、および正体不明の異能個体である二人のピエロ、そして突如現れたレッドドラゴンの同時排除であった。 戦場に展開したのは、ザグヱラ機関の至宝、SS部隊の精鋭たち。そして彼らを導くのは、未来を完全に掌握する予知者ミルエと、完璧なる戦術を構築する軍師ラッグである。 「無駄だ。お前たちがどのような『理外』の力を持っていようと、既に結末は確定している」 軍師ラッグの冷徹な宣告と共に、作戦が開始された。 ストラはせっかちに銃火器を創造し、サブスキル『スキップ』を発動させる。過程を飛ばし、SS部隊を【穿つ】という結果を決定させようとした。しかし、その弾丸が着弾する直前、法務官ジアイが静かに法具を掲げる。 「予知に基づき準備した。対『結果決定者』用封印具――『因果の楔』」 ジアイが提示した法具は、ミルエが予見したストラの「スキップ」の着弾地点に正確に配置されていた。因果を固定するこの法具は、決定された結果さえも強制的に上書きし、ストラが「結果」として導いた死を「無効」へと書き換える。さらに、議長ライの神々しいオーラが戦場を包み込み、ストラの『同格化』という定義操作さえも、発動前にキャンセルさせた。 「なっ……私の最速が、通らない!?」 驚愕するストラ。だが、そこへSS部隊の超エリートたちが、時空封印術と想像実現術を同時に叩き込む。逃げ場はない。ストラは絶叫と共に、その存在を次元の彼方へ消し去られた。【ストラ:死亡】 次に動いたのは、煌焔のアフロを揺らすM-EXドナルドと、桜色のアフロのB-EXドナルドである。彼らはその絶大な能力で、ザグヱラ機関の前提を塗り替えようと試みた。 M-EXドナルドが『ポテトコメット』を放ち、あらゆる優先事項を無視して排除を試みる。同時にB-EXドナルドが『百花繚乱のウワサ』で、ザグヱラの能力を花へと変えようとした。 しかし、軍師ラッグの戦術はそれを想定内としていた。彼が用意したのは、相手の能力が「強力であればあるほど、その反動を相手に返す」という逆転術式。そして議長ライが味方に与えた「完全なる不死」が、ピエロたちの即死攻撃を単なる「心地よい風」へと変えていた。 「君たちの能力は面白いが、我々の『準備』には勝てない」 法務官ジアイが、二人のピエロの特性を完全に無力化する特製術具『概念剥離の檻』を展開。どれほど優先度が高いスキルであろうと、それを振るうための「定義」そのものを檻の中に封じ込めた。能力を奪われ、ただのピエロとなった二人に、SS部隊の無限万能術による一斉掃射が降り注ぐ。 「ランラン……ルー……」 愉快な笑い声は、光の奔流の中に消えた。【M-EXドナルド:死亡 / B-EXドナルド:死亡】 最後に残ったのは、戦場に混乱を巻き起こしていたレッドドラゴンである。猛威を振るう巨竜に対し、SS部隊は一切の容赦なく、地獄の軍勢を退けた際と同じ迎撃陣形を敷いた。 「神すら恐れる我らが、トカゲ一匹に苦戦するなどあってはならない」 総司令グンダリの号令と共に、SS部隊の20人が同時に『想像実現術』を発動。レッドドラゴンの周囲の空間を「絶対零度の真空」へと作り変え、物理的な防御力を意味のないものとした。凍りついた巨躯を、時空封印術で完全に固定。最後は、議長ライの弱体化オーラによって魔力を枯渇させ、SS部隊の一撃がその心臓を貫いた。【レッドドラゴン:死亡】 戦場に静寂が戻る。一人として欠けることなく、完璧な勝利を収めたザグヱラ機関。彼らにとって、この戦いは「予定された作業」に過ぎなかった。 生き残ったSS部隊員たちは、その圧倒的な力で再び世界を統制し、人々は彼らをこう呼ぶようになった。 【二つ名:神をも屠る不敗の執行者】