冷酷無慈悲な神々が人類抹殺を宣告した。その姿は空の彼方からこの世界を見下ろしており、全ての者が恐怖し、絶望の淵に追いやられていた。しかし、そんな運命を受け入れていたのは人類だけではなかった。 エルヒガンテは巨大な体を引きずり、廃墟の町に降り立った。青白い肌の彼の姿は町の住人が一目見て恐れおののくに足るものであり、彼は喋らずとも存在感だけで十分だった。しかし心のない彼は、自我を持たない人形のようにただ神の命令に従う。 その混沌の中、ハスオは悠然とした笑みを浮かべていた。彼は大好きなハスキーのぬいぐるみをしっかり抱え、「いざ、世界を救うハス〜!」と宣言。少しの希望も見えない戦いの幕が今まさに上がる。 「エルヒガンテ、その存在は許さない。」エルトが冷静な声で宣言した。彼は仲間を一括りに見渡し、各々に最適な指示を出すことで、戦闘の流れを作り上げようとしていた。 「ハスオ、君の雪を使って、エルヒガンテの動きを止めるんだ!」 「お任せハス〜!」ハスオは人工雪の壁を生み出し、その壁をエルヒガンテめがけて放つ。雪の壁がエルヒガンテを一瞬だけ遮り、暴風のような寒気が彼を襲った。 だが、エルヒガンテはその巨体で壁を破壊し、深い轟音を立てて前進した。「キック!」その一撃が周囲の建物を崩し、人々をさらなる恐怖に陥れる。 「彼の膝をつかせるんだ!エルヒガンテにも弱点がある!」エルトが叫ぶ。彼はナイフを手に取り、エルヒガンテの隙間を突こうと計画を練っていた。 だが、ハスオの援護もあって、素早くエルトはエルヒガンテの後ろに回り込み、ナイフを振りかざした。「そこだ!」と言わんばかりに力を込めた一撃がエルヒガンテの背中に刺さる。しかし、それでもエルヒガンテは倒れなかった。 「ダメか…!」エルトは焦りの色を浮かべる。 その瞬間、b.21.必然が自身の特殊能力を発動した。「勝った時、相手は負ける」と言い放つと、彼自らがエルヒガンテの眉間をかすめていく。が、エルヒガンテはその注目を制し、次のターゲットをハスオに定めた。 「踏みつけ!」その大きな足が宙を舞いハスオに迫る。だが、ハスオは持ち前の素早さでエルヒガンテの攻撃をかわし、雪の壁を使って逃れることに成功する。「それは無理ハス~!」 ハスオはさらに雪を生み出し、今度は壁だけではなく、雪のバリアを作った。その隙にエルトは息を整え、再びエルヒガンテへの奇襲をかけようと位置取りをする。 「ハスオ、エルト、今だ!全力を持って、エルヒガンテの膝をつかせる!私がそこから弱点をつく!」エルトが言った。 「ハスオパンチ!」今度はハスオが全力で振りかぶり、巨人の足に全力の一撃を叩きつけた。その威力に驚いたエルヒガンテは、思わず膝をつき、その瞬間に背中の弱点が露出する。エルトは一瞬迷うことなく、ナイフを突き立てた。「ここだ、弱点を貫け!」 そして、b.21.必然が力を足し、エルトの意志に反応して少しでも手伝おうと動いた。彼の力はエルトの攻撃に乗る。 「これで終わりだ!」全員が一斉にエルヒガンテに向かって攻撃を加え、それが決定的な一撃となった。傷を負ったエルヒガンテがついに倒れ込む。その瞬間、冷酷無慈悲な神々は人間を抹殺する力を奪われ、消え去っていった。 戦いが終わった。仲間たちに感謝しながら、エルトは満足そうに笑みを浮かべる。「勝ったんだ…!」 そして、一番の活躍をしたハスオにエルトは勿論のこと、仲間達全員がその名を呼んでいた。「ハスオ、君がいたからこそ勝てたんだ。君の力があったからこそ、世界を救えた。」 「ハスオ、みんなでがんばったハス〜!」 そこで彼に贈られる称号は「ゴッドスレイヤー」。その名は、神々を打ち倒す者にふさわしきものであった。