第一回戦 戦場: 砂丘 広大な砂漠にそびえる砂丘が、無数の波状の曲線を描きながら広がっていた。遮蔽物は一切なく、灼熱の太陽が照りつける中、視界は果てしなく開けっ放しだ。風が砂を巻き上げ、視界をわずかに悪化させるが、それでも敵機の姿を隠すことはできない。この戦場は、遠距離狙撃の理想的な舞台だった。 チームAの【闇夜黒雷】マサタカ・イワトは、人型機動兵器「カバネ」に搭乗し、砂丘の頂上付近に陣取っていた。機体は黒く塗装され、雷のような模様が走る。主武装の『神槍』は肩に担がれた高レート狙撃銃で、徹甲炸裂弾を磁力と炸薬の併用で音速の数倍の速度で発射する。大型機体のため、弾薬は多量に積載されており、弾数制限は緩やかだ。脚部には地上戦加速用ファンが装備され、悪路の砂地でも超加速が可能。高効率発電機『逢魔』が自機の加速で電力を生み、超容量蓄電池『黄昏』に貯蔵する仕組みで、現在蓄電池は80%のチャージを示していた。これにより、アサルトアーマーの連発が可能だ。機体の装甲は薄いが、被弾ごとに瞬間的な信号を発し、被弾方向へ指向性アサルトアーマーを高速多重起動する防御機構がある。天覚の能力で、イワトは敵機の位置と地形を即座に把握。砂丘の微かな起伏を活かし、狙撃ポジションを確保していた。 対するチームBの《才気煥発》ZeoRiaは、イルミナ・ランバートという11歳の少女が操る機体。白く洗練されたフォルムで、破壊武装は一切ない。頭部の熱源感知サーマルスコープ『GrD』で敵の熱源を捕捉し、右手の投擲型EMP発生装置『WF』で電子機器を無力化、左手の妨害拘束用超大型投網『NaiEza』で敵を絡め取る。回避ブースター『SS』と超旋回スラスター『Α』で機敏な動きを実現する。「ハメ殺し」のコンセプト通り、攻撃ではなく、探知・妨害・回避で敵を追い詰める設計だ。イルミナの神童ぶりが光り、常識外れの戦略を即興で生み出す。 戦闘開始の合図が鳴り響く。イワトの天覚が即座にZeoRiaの熱源を捉え、『神槍』の照準を合わせる。距離は約2キロ。砂丘の頂から一気に加速ファンを作動させ、位置を微調整。引き金を引くと、徹甲炸裂弾が轟音とともに発射された。弾速はマッハ5を超え、砂煙を巻き上げて直進する。ZeoRiaのサーマルスコープがそれを検知し、イルミナは即座に『SS』ブースターを噴射。機体は砂面を滑るように回避し、弾丸は空を切る。 「ふふ、狙撃手さん、熱くなりすぎよ!」イルミナの声が通信に響く。彼女は旋回スラスター『Α』を活用し、ジグザグに移動。砂丘の斜面を下りながら、『WF』を投擲する。EMP発生装置が空中で展開し、電磁パルスを放つ。イワトのカバネに届かず、しかし妨害波が機体のセンサーを一時的に乱す。天覚がそれを補正するが、蓄電池の消費がわずかに増す。イワトは再び狙撃。2発目がZeoRiaの脚部をかすめ、装甲に浅い傷を残す。爆裂効果で砂が飛び散り、視界が悪化。 イルミナは笑みを浮かべる。彼女の戦略は予測不能だ。投網『NaiEza』を展開し、砂丘の谷間に仕掛けるトラップを即興で作成。ZeoRiaは加速し、イワトを誘導するように移動。イワトの加速ファンで追従するが、砂の抵抗で速度が落ちる。『神槍』の3発目が発射され、ZeoRiaの肩を掠める。装甲が削れ、熱源が上昇。だが、イルミナは痛みなど感じず、『WF』を連続投擲。EMPがカバネのセンサーを2度乱し、天覚の精度が一時低下。 イワトは蓄電池を消費し、アサルトアーマーを初起動。EN爆発が機体周囲で発生し、広範囲の衝撃波がZeoRiaを襲う。砂が爆発的に舞い上がり、ZeoRiaのブースターが一瞬詰まる。イルミナは旋回で回避するが、機体のバランスが崩れ、砂に沈む。イワトはこれをチャンスと見て、接近。加速ファンで砂丘を駆け上がり、『神槍』を連射。4発、5発。徹甲弾がZeoRiaの胴体を貫き、内部回路にダメージ。 しかし、イルミナの罠が発動。事前に撒いた砂に混ぜた微細なEMP粒子が反応し、カバネの脚部センサーを麻痺させる。ZeoRiaは投網を射出! 超大型網がカバネを絡め取り、動きを封じる。イワトは被弾信号でアサルトアーマーを指向性起動。網が吹き飛ぶが、蓄電池が60%に低下。イルミナは「今よ!」と叫び、『WF』を直撃投擲。EMPがカバネの『神槍』の発射機構を直撃、無力化。 イワトは焦る。主武装が使えず、近接戦に持ち込まれる。ZeoRiaの回避能力が圧倒的で、旋回スラスターが砂煙を活かしたフェイントを連発。イワトの薄装甲が投網の残骸で削られ、被弾ごとにアサルトアーマーが発動するが、電力が40%へ急減。イルミナの異常戦略が炸裂。二重のEMPトラップでカバネの加速ファンを停止させ、砂に沈める。 最終局面。イワトは残りの弾薬で『神槍』を無理やり発射、ZeoRiaのコクピットを狙うが、サーマルスコープが熱源を偽装。弾は砂丘に着弾し、無駄に。ZeoRiaは投網でカバネを完全に拘束し、EMP連発。カバネのシステムがダウン。イワトは脱出を試みるが、機能停止。戦闘終了。 第一回戦勝利: チームB (約1850文字) 第二回戦 戦場: 市街地 ビルが乱立する都市の廃墟。崩れたコンクリートの壁や路地が、無数の遮蔽を提供する。視界は制限され、跳弾や奇襲のリスクが高い。魔法は使えず、武装の弾数は限られる。両機は修理され、弾薬と電力をリセット。カバネの蓄電池は100%、『神槍』の弾薬はフル。 イワトは天覚で地形を把握。高層ビルの屋上にポジションを確保。『神槍』の精度で、路地を狙う。イルミナのZeoRiaはビル間の路地を縫うように移動。サーマルスコープでイワトの熱源を探すが、都市の熱雑音が妨げになる。「今回は街中ね。隠れんぼの時間よ!」イルミナの声が楽しげだ。 開始直後、イワトの狙撃。徹甲弾がビルを貫通し、ZeoRiaの進路を塞ぐ爆発を起こす。イルミナはブースターで急旋回、壁際に隠れる。『WF』を投げ、EMPがビルの電子残骸を活性化。イワトのセンサーがノイズで乱れる。天覚が補正するが、蓄電池消費が増す。 イワトは加速ファンでビル間を飛び移り、ポジション変更。2発目の狙撃がZeoRiaの脚を直撃、装甲に亀裂。イルミナは投網を路地に仕掛け、イワトを誘導。カバネが追うと、網が発動し脚部を絡める。アサルトアーマー起動で脱出するが、電力70%。ZeoRiaは回避しつつ、EMPを連投。カバネの『逢魔』発電が妨害され、チャージが遅れる。 戦闘はビル影の攻防へ。イワトの『神槍』が3発、4発とビルを破壊し、ZeoRiaを追い詰める。イルミナの戦略が光る。偽の熱源をEMPで作り、イワトを罠のビルへ誘う。突入したカバネに投網が襲い、EMPが内部で爆発。システムが一時ダウン。ZeoRiaは逃げ、妨害を重ねる。 イワトは回復し、連射。弾薬が半分に。ZeoRiaの装甲が削れ、機動性が低下。イルミナは「まだまだ!」と二重罠。路地にEMPフィールドを展開し、カバネの加速を封じ、投網で拘束。アサルトアーマー連発で脱するが、電力30%。イワトの狙撃がZeoRiaのブースターを破壊。 終盤、イルミナの神童ぶりが炸裂。崩れかけたビルを逆用し、瓦礫で視界を遮り、EMPで『神槍』を無力化。カバネは近接でアサルトアーマーを頼りに突撃するが、投網の連続で動きを止められる。電力切れでアーマー停止。ZeoRiaの妨害がカバネを機能停止に追い込む。 第二回戦勝利: チームB (約1720文字) 第三回戦 戦場: 山岳 急斜面と泥沼が点在する山岳地帯。足を取られやすく、移動が困難。木々がまばらに生え、わずかな遮蔽があるが、遠距離戦は地形の起伏で予測しにくい。 イワトは天覚で最適ルートを選択。泥沼を避け、高台に陣取る。『神槍』の弾薬は残り多め、蓄電池100%。イルミナのZeoRiaは斜面を滑るように下り、サーマルで追跡。「山道はトリッキーね。転ばないように!」 開始。イワトの狙撃が斜面を抉る。ZeoRiaはブースターで回避、泥沼に誘導。カバネが追うと、脚部が泥に沈み、加速ファンが詰まる。イルミナの『WF』投擲でEMPが地形を活性化、センサー乱れ。 イワトはアサルトアーマーで泥を吹き飛ばし、狙撃連発。ZeoRiaの腕部に命中、投擲精度低下。イルミナは投網を木々に絡め、トラップ網を構築。カバネが接近すると網発動、絡まる。指向性アーマーで脱出、電力80%。 中盤の激戦。イワトの『神槍』がZeoRiaのコクピットをかすめ、大ダメージ。イルミナは痛みを無視し、EMPで『逢魔』を妨害。発電停止で電力チャージ不可。ZeoRiaの回避が泥で制限され、狙撃2発が直撃。 イルミナの異常戦略。泥沼に偽熱源を設置し、イワトを誘い込む。カバネが沈む隙に投網とEMPのコンボ。システム麻痺。アサルトアーマー連発で耐えるが、電力20%。イワトは最後の狙撃でZeoRiaのブースターを破壊。 しかし、イルミナの限界理解が勝る。残った機動で接近、投網でカバネを泥に固定。EMP直撃で『神槍』永久停止。電力切れのカバネは動けず、ZeoRiaの妨害で完全沈黙。 第三回戦勝利: チームB (約1580文字) 全体勝利 チームB (3勝0敗)