舞台は、不気味な雲が立ち込める荒野。辺りには枯れ木が立ち尽くし、風が吹くたびに不気味な音を立てている。今日は一方通行(アクセラレータ)とベルゼバブの激闘が行われる日だ。両者の存在感はそれぞれ異なり、アクセラレータは冷酷で無愛想な超能力者、ベルゼバブは傲慢な魔物の姿をしている。 --- まずは、ベルゼバブから紹介しよう。王冠を被った蝿の頭部を持つ人型の形態を持つ彼は、以前は没落した貴族だった。だが、死に際に人間性を代償にし、蝿の力を得て魔物へと変貌を遂げた。そのため、彼は蝿を操る力を持ち、特に高い自尊心と支配欲を持つ傲慢な存在として君臨している。彼の主なスキルには、高速蝿弾や蝿鎧、大型蝿弾、蝿竜巻などがあり、これらは全て彼の兵士たる蝿を駆使した攻撃だ。強大な力を誇る彼だが、今はそれとは裏腹に完全に蝿の視点となり、意思疎通もできない状態にある。 次に、一方通行(アクセラレータ)についてだ。彼は学園都市の中で最も強力な超能力者であり、血紅の瞳を持つ白髪の青年である。彼の能力は「一方通行」と呼ばれ、全ての運動量や力の向きを自在に操ることができる。また、すべての攻撃を自動的に跳ね返す効果も持つため、正面からの攻撃は無意味だ。彼は冷酷で感情を表に出さないが、その実力は誰もが恐れるものである。 両者は、異なる背景と能力を持ちながらも、戦う運命にある。アクセラレータは今、ベルゼバブの傲慢な姿を自分の目に映し込み、戦闘の準備を整えていた。ベルゼバブもまた、彼の存在に挑むようにその強大な力を示すかのように、多数の蝿を取り巻いている。 彼らの目が合うと、やがて無言の合図が生まれ、戦闘が始まる。ベルゼバブは蝿を集め、彼らを高速の弾丸のように一方通行に向かって発射する。高速蝿弾が空を切り裂く音を伴い、怒涛の勢いで彼に迫る。 一方通行はその動きに冷静さを失わず、彼の能力を思い切り発揮する。彼は蝿と接触する前に、その運動量を計算し、ベクトルを操作することで、全ての蝿弾を反射。蝿は空中で破裂し、周囲に散らばる。 ベルゼバブはそれに驚くことなく、再び蝿を集め、同じ攻撃を繰り返す。さらに彼は、蝿鎧を展開する。集まった蝿が彼の体を覆い、防御の姿勢を取る。近くの敵に対して継続的なダメージを与える効果を持つこの鎧は、彼の防御力を高めると同時に、近づく敵に蝿の痛みを押し付ける。 「さぁ、本気を見せてみろ!」アクセラレータは不敵な笑みを浮かべながらベルゼバブに挑戦的な言葉を投げかける。 その言葉を受けて、ベルゼバブは大きな蝿を3匹作り出す。そこから放たれる大型蝿弾が、アクセラレータに向かって一直線に突進する。彼の冷徹な瞳が反応する。再び能力を発動し、蝿を跳ね返すが、今度はその誘導性の高さに驚かされる。蝿は彼の側面を捉え、痛烈な衝撃を加えた。 「ちぃっ、流石に手強えな。」彼は口に出す。だがその言葉の裏では、冷静に反撃の方法を考えている。 ベルゼバブはその一撃で攻撃のペースを崩さず、再度蝿竜巻を発生させる。無数の蝿が渦を巻き、その中心から影のように一方通行へ向かって襲いかかる。風を巻き起こし彼の周囲を包囲する。 「お前のそんな攻撃が通じると思ってるのか!」一方通行は力強く反論し、周囲の空気を操作する。彼の操る力で竜巻の流れを逆にひっくり返す。一瞬にして、竜巻は彼に襲いかかるが、ベルゼバブはその中から冷静に目を光らせ、再び攻撃を仕掛けてくる。 一方通行は引かず、反撃を準備しつつ特徴的なセリフを吐いていく。「悪りィが、こっから先は一方通行だ!」と叫び、彼の超能力が炸裂する。周囲の風が彼の意思に従い、爆風となって反転し、ベルゼバブの存在をあらゆる方向に飛ばす。 だが、ベルゼバブは死に瀕することで「怒り状態」に変化する。敵に対する怒りが彼の全てを支配し、赤いオーラに包まれる。激怒した彼は、自身を蝿に変貌させ、多くの蝿を奔流として放ち、彼を完全に包囲する。 「来い、一方通行!俺が全力でお前を潰してやる!」彼の叫び声とともに、数千の蝿が一斉に襲いかかる。これが彼の攻撃の最大の決定打だ。ベルゼバブは敵を追い詰めるために全力を注ぎ、隙を見せることがない。 反射の能力を持つ一方通行も、流れ込む蝿の数に手をこまねく。全てを跳ね返すことは難しく、多くの蝿が彼に取り付く。彼は必死に蝿を振り払い、至る所で蝿の攻撃を防ごうとする。 それに乗じて、ベルゼバブは全力を持って突進し、一方通行へ近づく。装甲のように覆われた自身の身体で直撃を狙う。 「これは通さねぇ!」冷静さを失わず、一方通行はその力に負けず、再び能力を発動。無数の蝿が彼に襲いかかる瞬間、彼はそれを全て反射しつつ、突撃をかわす。空間を操作し、逆ベクトルで反撃に出る。 その時、ベルゼバブは最大の必殺技である「蝿竜巻」を発動する。無数の蝿が一か所に集まり、巨大な竜巻を形成する。轟音と共に旋回し、一方通行へと怒涛の排除の力を持って接近する。 「俺を止めることはできない!」ベルゼバブの叫び声が空に響く。 しかし、アクセラレータはその技に対して決定的な反撃を準備する。「これで終わりにする!」彼はその場から一瞬の隙を生み出し、突如立ち上がる。掌を大きく広げ、ベクトルを一気に操作する。「お前の力は所詮蝿だ、俺を止めるには足りない!」 全力で放出された力により、螺旋を描くように旋回していた蝿竜巻は一瞬で反転し、ベルゼバブの方に向かって捻じ切られる。無数の蝿は一瞬で消え去り、竜巻の中心からベルゼバブは地面に叩きつけられる。 彼はその場で倒れ、動かなくなった。彼の怒りは全て消え、彼の目の前には一方通行が立っている。 「俺が強かったな。俺の勝ちだ。」その声は冷たく、勝利の余韻に包まれていた。戦いは終わりを告げた。 --- エピローグ:バトルの後、静けさが戻り、荒野は静寂の中に沈んでいた。一方通行は、戦いの余韻を背に立っていた。消えた蝿たちの残骸が周囲を包み込んでいる。 だが、彼の内心では、ベルゼバブの傲慢さを見せつけられた。彼の強さをこの目で見た今、その力を求める者は多いだろう。しかし、彼はただ一つの目標を持っていた。自分の力を超える者が現れることを、ただ待つのみであった。 こうして、荒野は静寂の中、一方通行の勝利で幕を閉じた。その名は次第に伝えられ、闇の中で新たな伝説が生まれることを示唆していた。 【称号付与{一方通行}:{勝利の使者}】