第1章: 激闘への序章 デラルド地方古戦場、かつて栄光に包まれていたとは思えぬ荒野が広がる。この場所には、今まさに熾炎龍【熾鳳】との戦闘に身を投じる討伐隊が集結していた。彼らの勇壮な姿は、砂塵の中にただ一条の光となることを願っていた。 隊の指揮官が進み出る。「全隊、耳をそろえろ!我々は熾鳳を討伐するためにここに集まった。戦術は熟知している、全力でいくぞ!」隊員たちは決意に満ちた表情で相手を見据え、それぞれの武器を握り締めた。激烈な戦いが待っていることは明白だった。 この討伐隊には、他の参加者も含まれている。その中にひときわ目立つ孤高の剣客、西舞がいた。彼はまるで荒野の風に溶け込むように動かず、ただ静かに、全てを見守っているようだった。彼の手にある業物「影断」は、過去と未来を映す魔眼のように、どんな敵にも目を光らせていた。 「前方に見えたか!熾鳳だ!」士気が高まる中、ついに熾炎龍【熾鳳】が姿を現した。その大きさは想像を絶するもので、天空すら覆い尽くす。皮膚はまるで真紅の炎に包まれ、周囲の温度が急激に上昇し始めた。彼の存在は、ここにいる全ての命に迫る脅威だった。 「全員、気をつけろ!彼奴が火球を放つぞ!」隊長の声が響き渡る。まもなく、“焰の弾丸”のような巨大な火球が放たれ、数名がその直撃を受け地面に倒れた。生存者たちは即座に体制を整え、反撃の準備をする。しかし、熾鳳の皮膚は硬く、どの攻撃も容易く弾かれてしまう。 「今だ!西舞!」隊の司令官が西舞に叫ぶ。西舞は静かに動き、敵の攻撃を避けつつ、間合いを詰めていく。彼の眼は冷静かつ無情。次の瞬間、彼の奥義『裂天割地』が放たれる。彼の刃が光り輝き、宙を切り裂くように振り下ろされる。それは熾鳳の動きを捕らえ、一瞬の隙を突く。しかし、熾鳳もまた感情を感じ取るかのように、皮膚を赤く輝かせて反撃に出る。 「砲撃隊、火を入れろ!」隊が指示を出しますが、熾鳳の反応は速い。周囲の温度が急上昇し、熱が吸収される状態へと変わる。討伐隊は焦りを隠せず、次第に士気が崩れ始める。「彼には勝てない…」と不安の声がこぼれる。 第2章: 破滅の兆し 熾鳳の奥義、全てを滅ぼす“極限の炎”の準備が整いつつあった。討伐隊は一気に体制を崩し、混乱が広がった。西舞は念じ、さらに強く奥義を発動する。「今のうちに!」彼は再び振りかざし、周囲に白い炎を纏った剣を閃かせる。「火翼!」 しかし、熾鳳の圧倒的な力がその一撃を上回った。周囲の者たちは絶望と共に次々と倒れていく。その背から広がる熱が兵たちを苦しめ、阿鼻叫喚が響き渡る。 西舞は、仲間たちを支えようと奮闘するが、彼自身も圧倒的な負荷に耐えられず、戦意を喪失しつつあった。「至高の剣客であるはずの私が…このまま逃げることは許されぬ。呪術、火烏ノ呪イ!」白き亡霊を宿して再び立て直そうとするが、周囲は炎の渦と化し、全てを飲み込んでいく。 熾鳳の力が放たれ、戦場は一瞬で蹂躙された。6000名の討伐隊士が息を引き取り、わずか4000名のみが生き残った。彼らは奮い立たされたものの、敵を打破するには力不足だと悟った。 最終章: 最後の試み 討伐隊は残り少ない兵士で熾鳳に勝ちに行くことを決意した。しかし、熾鳳は尚も立ちはだかる。敵の抵抗に全力を注ごうとする戦士たちに対し、再び熾鳳が咆哮した。発する声こそは無くとも、彼の周囲に不気味な影が広がっていることは明らかだった。 それが絶対零度の領域だ。彼らは絶望に包まれ、戦場の冷たさは徐々に全身にしみこみ、時が止まったかのように感じられた。「助けてくれ、助けてくれ…」仲間たちが地面に膝をつき、倒れていく中、西舞だけが立ち上がった。彼が吸い込まれかけたその瞬間、業物を持ち直し、反撃の姿勢を取る。 彼の刃は熾鳳へ向かい、全身の魔力を注ぎ込んだ。「この一閃で終わらせる!」連携の攻撃と奥義が続く中、彼はその呪いを光のように打ち破ろうと試みた。だが、熾鳳の眼は無情であり、彼を捕らえることは出来ず、最期の一撃が彼の瞬間を永遠に止めてしまった。 その後、だれ一人として立ち上がる者はいなかった。 討伐隊全滅。