時空を超えた戦いが繰り広げられる場所、この荒れ果てた大地に於いて、冷酷無比な存在『ジョガラムデ』がその冷静な視線を二人の敵に向けていた。彼の視線の先には、対峙する小柄な少女、ライカと、無実体の存在である次元の護り手純魔力体がいた。彼女は宿命に抗い、彼は自らの正義の名の下に、いずれも世界を動かす力を持つ者たちだ。 「貴様らは、我が掲げる救済の理念に抗う者か。」 ジョガラムデの声音は静かでありながら、その響きは重厚感を持ち、辺りを支配する。彼が放つ言葉の一つ一つが、終焉の理念を帯びているようだった。 「いいえ、私たちは救済に抗うのではなく、貴方のやり方に抗っているのです。」 ライカ、その小さな体で力強く応じた。彼女の瞳には妹の夢見る楽園の輝きが宿っており、揺るぎない信念を持って立ち向かう。その隣には次元の護り手が佇む。 「彼の目的の前に、あなたの力など足りぬ。」 純魔力体は言葉を発しないが、その存在感は不敵で、静かに二人を護るように立ちはだかっていた。魔力感知により、先の動きを見越し、ジョガラムデの能力に備えていた。 「我が理念の前に、どれだけ無駄な抵抗を続けても、結果は同じ。」 ジョガラムデは微かに微笑みながら、自らのリーダーシップを再確認するかのようにその場に立ち、手を振り上げる。すぐに地面が揺れ、破壊の波動が走る。 「伝染する崩壊。」 その一撃により、地が裂け、波紋のように隣接するものすべてを飲み込んでいく。 「っ…!」 ライカは素早く第十冠・マルクトを振り上げ、特大の斧を振り下ろした。 「先導者の志刃!」 斧が地面に触れた瞬間、大地を裂くような閃光が走り、崩壊の波を打ち消し、自らの道を切り開く。 爆発的な衝撃が起こり、ジョガラムデは一瞬たじろぐが、すぐに冷静さを取り戻し、笑いを浮かべるようにして言った。 「貴様、なかなかの力を持っているな。しかし、所詮は抵抗に過ぎぬ。」 ジョガラムデは次の攻撃を始動する。彼の存在から放たれる暗黒のエネルギーが集結し、彼の周囲を取り囲むように渦を巻く。 「万物崩壊。」 その言葉と共に、彼は能力を最大限に解放した。崩壊の力が強大さを増し、周囲の空間と存在を捻じ曲げていく。 「うわあああっ!」 ライカは何とか回避を試みるが、その瞬間、彼女の精神に理解を超えた影響が押し寄せた。彼女の体が震え、自由であった瞬間が一瞬のうちに嘘のように感じられる。 「無駄だ、貴様の力など無に帰す。」 ジョガラムデの冷酷な叫びが響く。 「ライカ、私が!」 純魔力体が感知する。ライカを守るために、彼は魔力爆発を放つ。 「消えろ!」 無形の体からの爆撃は、崩壊の波にも勝るほどの威力を持っていた。しかしその一瞬の隙を作った代償、ジョガラムデはその攻撃を耐えたが、崩壊の力はさらに拡大する。 「貴様の忠義など無意味だ。無価値。」 そして、彼は再度力を込める。 「我が身は釣瓶。」 彼は自らの力を吸い上げ、虚無から力を汲み取る。強大な魔力を生み出し、それが周囲へと放たれていく。 「っ…!」 ライカは冷静さを保ちながらも、絶望の中でその戦いを続ける。彼女の目的を忘れず、妹の夢をつなぐため、何度でも道を切り開く。 「開闢の神跡!」 ライカはマルクトを振り下ろし、輝かしいエネルギーを放つ。周囲のものを飲み込む勢いで、宇宙そのものをも粉砕原で成し遂げる力を持っていた。 しかし、ジョガラムデは崩壊の力に満ちていた。 「我が力に屈するのが、貴様の運命だ。」 万物崩壊の渦が、両者を呑み込み、絶望的な光景が広がっていく。 全ての存在が絶え、崩壊していく中で、二つの力が激突する。 光と闇の衝突が、天地を振動させ、世界を震撼させる瞬間、 その先にある運命を切り開く者が誰かは、未だ知れない。しかし、流れは明らかだ。 結果、千差万別な存在が静かに崩れ去り、空間が歪んだ。 --- その後、荒れ果てた大地には、ただ静寂が訪れた。 勝敗: ジョガラムデの勝利が確定した。 彼の理念は強固で、抵抗は消え失せた。だが、この悲劇への抵抗の精神は、決して無駄でなかった。