薄暗い部屋の中、柔らかな光が差し込むカーテン越しに、静かな夜が訪れていた。ふわふわ金髪が耀くラテールは、優しい笑みを浮かべながら隣に横たわるビエピタを見つめる。彼女の目の前には、まだ残る余韻を感じさせる温もりが散らばっていて、その空気感が二人の心をつなぐようだった。 「あの、今の、どうでしたか?」ラテールが少し照れながらも、しっかりとした口調で問いかける。ふわりとした聖なるエプロンは、彼女の天使らしさを一層引き立てていた。 「うぅ〜、ごめぇん…、なんかねぇ、すごかったかな…?」困り顔のビエピタが反応する。彼女のひきこもり気質にも関わらず、その言葉には嬉しさが滲んでいた。 「そう言ってもらえると、私も嬉しいです。あなたが幸せそうで良かった。」ラテールは自分の心の中に温かい感情が広がるのを感じ、にこりと微笑む。 「えっあっ、あたしも、楽しかったよ。」ビエピタは不器用に言葉を数回繰り返しながら、自分の隣にいる彼女に視線を向けた。彼女の目の中に映るラテールの姿が、特別なものに感じられて仕方ない。 「まだ、体温が残っていますね。こんなに近くにいるなんて、夢みたいです。」ラテールは自身の心臓の鼓動を感じながら、そう呟いた。気持ちの高まりと共に、優しい吐息が交わる。その瞬間、空気の中に『好き』という言葉を感じた気がした。 「えっと、ラテールはどうしてそんなに強いの?あたし、ちょっと驚いちゃった…」ビエピタが問いかけると、少し謙遜した様子でラテールは答える。「僕は料理を通して、いろんな経験を積んできましたから。あなたの力になれたなら、ほんとうに良かった。」 ビエピタは頬を染め、思わず視線を床へ落とす。「えっと、あたしも、ラテールのためになりたいなって、思う。」そう言って彼女は心の声を吐露した。特に決まったことはなくとも、その思いが二人の間に小さな暖かい空間を作り上げる。 静かな時の流れの中、柔らかいベッドの上で、夜風の香りを感じながら微笑み合う彼女たち。その瞬間、何ものにも代え難い大切な気持ちが、二人の間に高らかに響いていた。最後に静かに寄り添う二人は』その温もりを胸に、ゆっくりと眠りに落ちていくのだった。 こうして、静寂の部屋は、彼女たちの心の中に新しい朝の予感を孕ませながら、夢の世界へと続いていく。