①世界を滅ぼす日 暗い空が覆い、血のような赤い光が世界を染め上げていた。番人は、静かにその場に立っていた。彼の存在感はまるで死そのものであり、周囲の空気さえも冷たく感じさせていた。黒い服を纏い、巨大なデストロイサイズを手にした彼は、まさに破滅の象徴だった。 「時を貪りし者、準備は整ったか?」番人の意思に従うように、時計の姿をした彼の仲間、時を貪りし者が応えた。 「もちろん、番人様。時空はすでに私の思いのままです。さあ、時を貪り、世界を崩壊させます。」 その言葉に、周囲の空間は歪み始めた。番人が力を集中し、全ての攻撃を無力化するスキルを発揮すると、広がる虚空が彼を包み込んだ。 「あなたの力を貫通させる一撃、ダークデストロイ!」 全ての闇が一点に集まり、世界の中心に向かって打ち込まれた。時を貪りし者は、タイムストップを発動し、30分の間、時間を停止させた。世界は彼らの意のままに、破滅へと向かっていく。 「すべての時を貪る、タイムイーター!」 彼の能力が周囲の時間を破壊し、崩壊を加速させた。人々は恐れ、絶望し、逃げ惑うが、もはや救いはないと知る瞬間が迫っていた。 ②終焉の後 世界が沈黙に包まれた。崩壊した都市や消え去った生物の声は、もはやどこにもなかった。ただ、番人と時を貪りし者だけが、虚無の中に立っていた。そこには、破滅という名の絶対的な勝利があった。番人は、冷たい声で言葉を発した。 「これが我々の選んだ結末だ。全ての命を否定する。それが我々の目的だった。」 時を貪りし者は、心からの敬意を込めて返した。「番人様、私も同じく思います。しかし、これからこの無の中で何を成すべきか?」 「我々の手で世界を滅ぼした。だが、これからは新たな世界を作ることも可能だ。無から始まり、自由に形を変えていくことができる。」 「それは興味深いですね。しかし、何をもって新しい世界を創造するのですか?」 「価値観を捨て、新たな秩序を生み出す。全ては我々の気まぐれだ。」 番人は静かに笑った。彼にとって、破壊は創造の一部であり、新たな道を切り開く挑戦だった。 時を貪りし者も少しずつ笑みに変える。「それは素晴らしい。今後、何が起ころうとも、我々は共にいるということですね。」 「そうだ、共に新しい世界を作る。恐れる必要はない。何者も我々を止めることはできない。」 崩壊した後の静けさの中で、二人はこれまでの全てを振り返り、新たな未来に向けて歩き出す決意を固めた。すべての闇を支配し、創造の力を手にした彼らの物語は、今始まろうとしていた。