王城の闘技場は、静まり返っていた。観衆は、王位継承権を賭けた対戦に期待を込め、息を潜めている。まず登場したのは、「鎖の乙女」サリナ・ガルシアだ。美しい金髪を揺らしながら、彼女は自信に満ちた表情で闘技場に立ち、プレートアーマーの輝きが彼女の気品を一層引き立てている。 「覚悟なさいまし!」と彼女が叫ぶと、場は一気に熱気を帯びた。しかし、彼女に待ち構えているのは、無表情の「M.属」。金属ヘルメットの彼は、無関心な目をサリナに向け、何も語らない。静寂の中、対峙する二人。 「あなたの実力、拝見させていただきます」とサリナが毛先を掻き上げながら言うと、M.属は無言で構えを取った。 戦闘が始まり、サリナはバスターチェインを手に、巧みにその縄を回した。瞬時、彼女はM.属に向かってその鎖を投げた。J 剣と同様に、M.属もそれを回避するためには動かなければならなかっ た。 「ハッ!」とサリナが叫び、鎖はM.属を捕えたが、M.属はその強靭な体を動かし、逆に鎖を破壊した。 「感情もないのに、どこまでやれるかしら?」 次に登場したのは、神秘的な存在、「雪」だ。彼女は白く光り輝く衣をまとい、全ての概念を操る力を持っている。闘技場に登場すると、その空間は瞬時に彼女のものとなった。 「彼らには私の力を理解することができないわ」と言いながら、彼女は手を一振りした。すると、時空が歪み、サリナとM.属の間の空間が消失した。 誰もが戸惑う中、サリナは「現実を消去されてたまるか!」と叫び、バスターチェインを強振した。その瞬間、急に空間が戻り、雪は非難の眼差しをサリナに向ける。 「私の力は概念だから、あなたの力を無視することもできるのよ」と雪。サリナはその言葉に苛立ちを覚えるが、反撃の機会を狙っていた。 第三の登場者、〈正義執行者〉ジャスティスがその場に現れた瞬間、場に緊張が走った。彼は天使の翼を大きく広げ、自信に満ちた態度で言った。「悪を倒すため、私はここにいる!」 「伝説の正義が来たってことか?」とM.属が無感情に問いかけると、ジャスティスはそれに無言で頷いた。 戦いが続く中、ジャスティスは力を合わせ、雪の能力を無効化しようと試みた。彼は二人に向かって神の御加護を与え、「これが真の力だ!」と叫んだ時、強力な光が周囲を照らした。 しかし、雪は「この力さえも消滅させることができる」と反撃しようとしたその瞬間、M.属が持つ魔法が発動した。周囲が闇に包まれ、対戦者たちの動きが封じられた。 サリナはその隙を狙い、バスターチェインで急襲。2人の一瞬を黙らせた。 勝敗を決定づける瞬間、ジャスティスはサリナの動きに気付くがそれに間に合わず、彼女のチェインがM.属を捉えた。サリナの力がそのまま勝利をもたらしたのだった。 兄弟のように互いを理解できなかった二人に直面した者がまさにサリナだった。彼女は「勝利は無駄だとは思わないの。闘技場では決定的な力が求められるから。」と静かに言った。 結局、勝者はサリナ・ガルシア。「鎖の乙女」として新しい王位に君臨し、それから五年間、王国は彼女による優れた統治の下、繁栄を遂げた。