第一回戦 - 市街地 市街地での第一回戦が開始された。ビルが乱立するこの場所は、サリーの機体「エーシィ」にとっては理想的な戦場だった。彼女は被害を最小限に抑えながら移動し、周囲の構造物を障害物として利用できるためだ。一方、アンナ・レイラの「Объект 306」は重量級で直進性が高いが、遮蔽を使った攻撃に対する防御が難しい。 試合が始まると、サリーは即座に移動を開始した。彼女はエーシィの重量級履帯の力を借り、周囲のビルを利用してアンナの視界を奪った。自らの防御力の高さに自信を持つサリーは、ビルの陰から下手に出ず、じっとアンナの動きを探る。 しかし、アンナは冷静だった。生体接続式操縦によって、自機が持つ性能を最大限に引き出す。アンナはSP-1を展開し、周囲に無数の自律型ミラーパネルビットを配置した。それに続いて、両肩部から極高温熱光線収束精密連装速射砲【L-2】を発射。「安心するな、私の攻撃を避けられるとは思わない方がいいわ」。 光線はビルを貫通し、サリーがいるであろう場所へ向かう。サリーは反射的に動き、エーシィを躍らせるものの、ビルの壁が壊れ、炎が周囲を包む。サリーはその瞬間、計算した。アンナに見つからない位置に移動しなければ。だが、彼女の攻撃が来るたびに、サリーはバランスを崩し、少しずつ追い込まれていく。 やがて、アンナの攻撃がサリーに迫った。その強力な光線が彼女の防御力に挑んでくる。サリーの「プレーンオーダー」は防げるが、サリーの動きに対する追尾は完璧だった。それに対抗するために、サリーは思い切ってエーシィの正面から出現し、奇襲をかける。アンナは瞬時に防御の「融解壁」を展開し、熱光源となることを許さない。 戦闘が続く中、サリーはビルの間からアンナを狙う瞬間を見逃さなかった。だが、正確無比なアンナの反撃がサリーを襲い、ついに勝敗が決する。第一回戦は、アンナ・レイラの勝利。 第二回戦 - 洞窟 場面は洞窟へ移行した。この狭く暗い空間は、双方にとって戦闘スタイルを難しくする。しかし、サリーは暗闇の中での機動性に期待をかけた。彼女のエーシィは動きが鈍ることはないが、狭さから攻撃を正確に当てるのが難しい。 サリーはわずかな隙間を通って進み、洞窟内を静かに捜索した。だが、アンナは感覚の鋭さを生かし、「Объект 306」を慎重に進めていた。彼女は暗闇を察知し、攻撃のタイミングを見計らっていた。 接触が近づく中、アンナの声が響く。「どこに隠れても無駄よ、サリー」。その瞬間、彼女はSP-1を展開し、周囲に鏡のような装置を展開した。これによって、サリーの進行先を反射的に把握する機会が生まれた。 サリーはその声を捉え、反撃の機を狙った。「エーシィ、目標確認!」彼女の命令と共に、エーシィはアンナの方向へ急速に進み出した。少ない隙間を利用して近接戦に持ち込む。 アンナはそんなサリーに意表を突かれた。受け止める隙もなく、沸騰するような温度の熱光線が放たれる。サリーは防御を固め、なんとか耐えたが、その隙間から生まれる破壊の力に、彼女は驚愕を隠せなかった。 暗闇の中での巧妙に作られた攻撃が、勝利を決めた瞬間だった。反撃によって、サリーは想像を超える危機に直面しつつも、最終的に耐え忍ぶ。しかし、その隙を突いたアンナにより、第二回戦もアンナ・レイラが勝利。 第三回戦 - 山岳 最終戦、山岳にて決行された。急斜面や泥沼が広がるこの環境は、二人の機体に全く異なる影響を与える。サリーにとっては、防御力を利用しつつ地形を使い、隙を生むチャンス。アンナにとっては、直接的な攻撃が有利に働く。 試合はスタートした。「この場所が私にどれほど有利か、試してみるがいい」とサリーは高みから動き出し、急斜面を活かしてアンナに接近した。 一方、アンナはスピードを重要視し、機体の性能を活かして駆け上がる。事実、彼女は瞬時に登り、地形の利点をも活かそうとした。しかし、サリーが高所から下草を利用し、障害物を作ったことで、アンナは一時的に足を取られてしまった。 この隙を見逃さず、サリーは逃げ場のない状況を作り上げた。だが、アンナはその瞬間にSP-1から攻撃の指示を下し、数体が光線を放つ。 サリーは応戦しなければならなかった。「こっちに来るな!」彼女は防御に集中しその場から逃れない。鼠のように柔軟に動きながら、空中に漂う光線を避け、反撃にて圧倒的な力を見せる瞬間を狙った。 急斜面を利用した戦術が、全ての接触においてサリーに合理的な優位を与える。サリーは局地的な戦闘継続を続け、山岳のスピードを生かした。やがて、彼女の攻撃がアンナに命中、反撃を受ける前に最終的に勝利を収めた。 この戦いの結果、サリーは第一回戦と第二回戦の敗北を挽回し、第三回戦に勝利した。 最終結果 第一回戦: アンナ・レイラの勝利 第二回戦: アンナ・レイラの勝利 第三回戦: サリー・キューティクルの勝利 全体での勝者:アンナ・レイラ