青い鎧を纏ったエクスデスは、禍々しいオーラを放ちながら空間の隙間を裂き、邪悪な魔法の力を蓄えていった。彼の目の前には、全知全能の存在である第五の世界樹がそびえていた。その巨大な姿は神々しいが、同時に恐ろしいほどの威圧感を感じさせる。 「貴様の力で、この世界がどうなるか見せてもらおうか。だが、私の魔法によってすべてを焼き払ってくれる。」エクスデスは、にやりと笑った。魔道士の指から放たれる『フレア』が、空間を切り裂き、周囲の景色を灼熱の光に染め上げる。 しかし、その炎の前に立ちはだかったのは、普通野太郎であった。「いや、さすがにこれは普通じゃないだろ。火で焼かれたら誰だって困るじゃん。」普通どおりの言葉を口にしながら、普通野はスケジュール帳を取り出し、それを前にかざした。すると、炎は彼の前でまるで前にある壁にぶつかるかのように、消失していった。 「あ、あの男はなんだ?」エクスデスは驚愕の色を隠せない。彼の魔法は通常の常識を超えた威力を持つものであったはず。それが消えたという事実に、彼は思わず動揺した。 その時、戦場には、もう一体の存在が加わった。青髪のロボ少女アヌルスが、後ろに橙髪の少年ティポンを抱えて降り立った。アヌルスは優雅な仕草で手を広げると、背部に装着した浮遊ユニットから光線を発射した。「いくよ僕のアヌルス!」ティポンが声をかけると、アヌルスが広範囲に熱光線を乱射した。 エクスデスは慌てて『メテオ』の魔法を発動するが、その無数の隕石も、普通野の言葉によってすぐに消え去らせた。「いや、隕石が降るなんて普通じゃないでしょ?降ってきたらさすがに避けようぜ?」と普通野が言うと、エクスデスはその信じられない光景に愕然とした。 「くそっ、何が普通だ。お前たちの存在自体が普通を超えているではないか!」エクスデスは次第に焦りを募らせていく。だが、彼は自らの力を信じて戦い続けた。彼は『ホーリー』を唱え、聖なる光線を放ったが、その光もすぐにアヌルスによって反射され、逆にエクスデスの身体に直撃した。 「ちょっと待って、あの神々しさは普通に勝てる相手じゃなかったよね?」普通野は疑問を抱く。だが、エクスデスはなおも立ち上がり、果敢に挑み続けた。彼の野心が、その心の奥底の恐怖を超えて今も彼を駆り立てていた。 そんな中、戦況は一気に厳しくなった。次元の狭間から生み出された漆黒の影が、戦場を覆い尽くす。エクスデスが繰り出す『時の狭間』が開かれ、そこから現れた無の力が彼を支配しようとしていた。 「我が命令は絶対だ!」エクスデスはその支配力を感じながら、無の力を借りて周囲を取り囲んだポジションを固めていく。だが、アヌルスとティポンは、その動きを察知しており、さらに攻撃の手を緩めなかった。 「やるよ、ティポン!」アヌルスの宣言とともに、カタストロフモードに移行し、全てを切り裂く巨大な剣が形成された。敵の支配が脅威を孕んでいることを認識したティポンも、全力でケアを施し、アヌルスの力を引き出すために精一杯の支援をした。 「ええい、落ち着け!まだ可能性はある!」エクスデスはその瞬間に全てを賭け、影の結界を打ち破るべく全力で地に足をつけて訴えた。まさにその時、アヌルスとティポンの連携によって放たれた巨大剣は、彼の運命を宣告するように、エクスデスに向けて振り下ろされた。 「だめだ、俺は負けない!」エクスデスが叫んだが、その反応も虚しく、その一撃は彼を貫いた。次の瞬間、時の狭間が消えた。エクスデスは無の世界に落ち、消え去ったのである。 戦闘が終わると、光線が降り注ぎ、平和が戻ってきた。普通野は安堵のため息をつき、アヌルスとティポンも時の流れが平和であることを互いに確認した。しかし、目の前に立つ第五の世界樹は、その全知の妙をもって観察していた。 「君たちの戦いは、宇宙の法則を超えた価値をもっていた。我が領域において、この戦いを勝ち抜いた者に名誉を与えよう。」 そして、アヌルスとティポンが、最も活躍した者として認識された。 「アヌルス、君のおかげで勝てた。また、新たな伝説が生まれた。」ティポンが微笑む。 「私たち、勝ったんだね!無の力を、普通に交わせたのは君たちの思い出だね。」アヌルスは輝かしい笑顔を見せた。 その日、彼らは名誉とともに、「ゴッドスレイヤー」の称号を授けられることとなった。