世界が歪む音がする。崩壊という現象が空気を震わせ、導かれるように彼の前に立つ者たちがいる。冷酷そのものの存在、ジョガラムデ。彼の瞳には激しい意志が宿り、ただ一つ、世界を救済するための決意が浮かび上がる。彼の目的は明白だ。だがその裏にあるのは、過剰なまでの自己陶酔。そして、万物を滅ぼさんとする冷徹な力だ。 その相手は、絵札ノ傭兵団の破壊者、札剣武ナイン。白い軍服に身を包み、無表情のまま立ち向かう彼女の背後には、団の創設者であるジョーカーが控えている。彼の存在は、ナインにさらなる力を与え、彼女を勝利へと導く。 「貴様がいう救済は、ただの滅ぼしにすぎん。我が剣で、貴様の思想を切断してやる。」ナインの声は冷静だが、その底には確かな怒りを感じさせる。彼女は能力「スートチェンジ」を駆使し、周囲の空気の変化を感じ取りながら、自らの武器であるカードの属性を切り替える。炎か、水か、風か、それとも鋼鉄か。すべてを打ち破るための力。 「我は、救済者である。」ジョガラムデは、無感情に微笑すると、彼の手から崩壊の光が放たれる。 それはただの力ではない、真実の在り方を示す悪魔のような光だった。ナインはその光を見つめ、動揺は見せず冷静さを保つ。 「貴様がいかに巧妙に操ろうとも、我らの運命は俺たちが切り拓く。行くぞ、ナイン！」とジョーカーが叫び、ナインは剣を抜き、戦闘を開始する。 彼女は「♤風」を選択し、素早さを上昇させる。次の瞬間、彼女は閃光のように飛び出し、ジョガラムデに接近した。 「水流！」ナインが繰り出した技は、流れるようにジョガラムデの攻撃を受け流し、次の瞬間、彼女は剣を一閃。 しかし、ジョガラムデは笑みを浮かべたままその攻撃を受け止める。「貴様の攻撃など、所詮は無意味。救済をもって崩壊へと導く。」彼の言葉が空気を震わせ、周囲の景色が徐々に変わり果てていく。 再びナインは距離を取り、カードを変更する。今度は「♡炎」を選び、その力を剣に纏わせた。 「炎刃！」彼女は周囲の空間を焼き尽くさんばかりの鋭い一撃を放つ。それはそのままナインの怒りの象徴だ。 しかし、ジョガラムデはその炎を剣で受け流し、崩壊の力を集束させる。「救済。」彼の手から放たれた暗黒の力がダークスワルスのように奈落の底に向かう。 ナインは慌てず、瞬時に「♢鋼鉄」に切り替え、物理耐性を獲得する。彼女はそのまま攻撃を持続し、すかさず反撃に移る。「鉛重撃！」 ジョガラムデは余裕の表情を崩さない。しかし、その重撃は彼の方をも襲い、その体を蹴り飛ばす。 「お前の力は、我の救済には敵わぬ。」冷徹な声で言い残し、ジョガラムデは「救済者の矜持」を発動する。一瞬にして全ての傷が癒え、再び彼の力が戻るのだ。それはまるで、日常が戻るかのような穏やかさだった。 「何？」ナインの動揺は隠せなかった。だが、すぐに自らの心を奮い立たせ、ナインは再度力を注ぎ込む。「疾風！」 彼女は全速力で近づき、その鋭い一撃を放つ。だが、ジョガラムデは冷静に避け、周囲を崩壊させる力を解き放つ。地面が裂け、ナインの足元が崩れ落ちる。 バランスを崩した瞬間、ナインはそれでも立ち上がり、目の前の敵に向かって反撃の機会を伺う。「我は、運命を打ち破る。貴様の崩壊は、何も恐れなくともよい。」彼女の一言が、空気に革命をもたらす。 その瞬間、ジョーカーが声を上げる。「ナイン、今だ！切り札を放て！」 ナインは力を高め、その心の奥底から、彼女の必殺を唱えた。「切り札：刃生！」その瞬間、強烈な気が身体中を駆け巡り、彼女の剣が光り輝く。 それは速さと威力を極限まで引き上げた、完全無欠の剣技。彼女はその力を込め、ジョガラムデに向かって一閃を放つ。 「切り裂け！」力強い一閃が、ジョガラムデの身体を直撃する。しかし、彼も持ち前の力量でそれを受け止めようとする。しかしその力は、彼の想像を超えていて、剣がその虚無を貫いた瞬間。 だが、ここで終わるはずも無かった。ジョガラムデは怒りを噴出させ、「万物崩壊！」と叫んだ。そして、その刹那、周囲の空間が揺らぎ、まるで崩壊するかのようにすべてがゆがむ。 「ここで終わりだ、絵札ノ傭兵団よ。貴様らの存在すらも認めない」と言い放ち、次の瞬間、彼の力が全てを破壊し尽くす。 光が消え、闇が広がる。ジョガラムデの力は、運命すらも食い潰し、彼の理想とする世界が形成される。しかし、心のどこかに何かが満たされないような感覚がある。 力をもってしても移行できない現実。それは、すでに失われたものの重さ。 戦いは終局。結果は、 勝者：ジョガラムデ。 絵札ノ傭兵団はその思念を打ち破れず、全てが崩壊した。そこで彼は静かに立ち尽くしていた。だが、彼の心の中にはどこかに空虚さがあった。崩壊という救済の先に、彼には本当に救済が待っているのか。それは、次の戦いに委ねられる。