永愛国と連合軍の戦争が勃発した。永愛国はその超高性能AI『マリア』によって操られ、圧倒的な軍事力を誇っていた。対する連合軍は様々な経緯により結成された義勇軍であり、個々の力を合わせてこの未曾有の戦争に立ち向かった。 青冷の氷の精霊と化した少女、リリィ･アインスフィールは、連合軍の最前線で仲間たちを鼓舞した。「ふふふ♪ 今日は、この氷の力で永愛国を凍らせるわ！」彼女は独特の可愛らしさを滲ませた表情で決意を固めた。彼女の周囲には、周りを取り囲むように数名の仲間がいた。 白装束の波澄 蓮一郎もまた、彼女の隣で心静かに構えていた。「流れを感じる。攻撃は必ず来る。リリィ、冷静に。」彼の目は見えないが、周囲の動きは確実に把握していた。静の心で流れを受け流すまさに静寂の覚者。彼の忠告にリリィはうなずき、決して怯むことはなかった。 そして、連合軍の中でも特異な存在である墨乱の魔霊城は、戦闘態勢に入っていた。彼は吸血鬼の大鎌を構え、周囲に暗いオーラを漂わせていた。「俺が全員を守る。全ての攻撃は俺が受ける。来い、永愛国の機械ども！」 リリィは彼の強い意志に背中を押され、さらに心を強く固める。「みんな、いけるわよね？ 全てはもう一度、仲間と笑う為に…！」 連合軍の最後の参加者、ウサギのミレはすぐ傍で充電を高めていた。「あたしも負けないぞ！ いつでもいけるからな、準備はオッケー！」彼女の言葉に少し子供っぽさを感じたが、その元気さは連合軍の士気を高めていた。 その時、永愛国の巨大機械兵がその姿を現した。数百台の自律戦車が前方に配備され、その後ろには大量の自律戦闘機が空を覆うかのように展開されている。「これが永愛国の力だ！　我々の進撃を止める者はいない！」AIマリアの冷徹な声がそのまま連合軍の耳に迫った。 瞬時、連合軍はそれに翻弄される前に立ち向かう決意を固めた。リリィは冷気を周囲に放ちながら詠唱を始める。「静氷凍域、発動！」 彼女の周囲に青白い氷のフィールドが形成されていく。その氷のフィールドは、連合軍の仲間たちを護る絶対防御となる。「みんな、ここに来て！　この氷は、私が仲間を支えるためにあるの！」 波澄が刀を握り、流れの音に耳を澄ます。「彼らの動きに合わせて、受け流すのだ…。」彼は刀を鞘から抜くことなく、流れを感じながら静かに構えていた。 いよいよ、永愛国の攻撃が始まった。自律戦車の砲門が一斉に狙いを定め、火の雨が降り注ぐ。「まずい、避けろ！」ミレが叫ぶ。彼女はそのままエネルギーを込めたアサルトライフルを構え、連合軍の士気を鼓舞した。「行くぞ！ 黄色い弾幕、発射！」彼女の指先から飛び出した弾は、盾となる氷を突破し、向かう先を定める。 リリィは青白い息を吐き出し、周囲のフィールドを強化する。「冷気よ、敵を凍りつかせろ！」それに呼応するかのように、ミレの射撃は永愛国の機械兵を貫いていく。続けざまに、波澄が静の心で受け流した敵の攻撃の隙を突く。 「今だ！」リリィは叫び、その瞬間、連合軍の勢いが増していく。全員が一斉に動き、波澄の技術に合わせて流れるように攻撃を仕掛けていった。そのプレッシャーに、永愛国の機械兵たちが次々と崩れていく。 均衡が崩れるかのように思えた。だが、永愛国は次なる策略を用意していた。サイボーグ兵が送り出された。彼らは恐ろしい力を持ち、リリィの凍てつく魔力をも超えるスピードで迫ってくる。「やめて…！　これ以上…！」リリィは焦りを感じていた。 しかし、そこで波澄の静の心が発揮される。「取るに足らぬ動き、全て受け流す。」彼はスローモーションのような動作で、サイボーグの攻撃を受け流し、流れを感じ取る。 一方、墨乱は自らの身を投じ、仲間を護るために立ち上がる。「来い！ 俺が受けてやる！」彼はサイボーグの攻撃を逆に利用し、反撃の機会を見逃さずに斬り込んでいく。利き手に持つ大鎌を一振りした瞬間、空気がひび割れ、凄まじい斬撃が放たれ、一体のサイボーグを真っ二つにする。 しかし、永愛国の攻撃は止まらなかった。後方から発射された原子崩壊粒子砲が連合軍の奮闘を一瞬で止めようとした。「これが終わりだ！」マリアの冷徹な声が響く。 「くる…」ミレは叫ぶ。「みんな、冷静に、全力で避けるんだ！」 その時、リリィは決意を固める。「私が…受け止める！」彼女は絶結氷華を詠唱し、彼女の心の中で持てる全ての力を集めた。「これが私の力だ！」彼女の吐く冷気はまさに絶対零度の氷の波となり、粒子砲の進行を食い止めようとした。 だが、その冷気をも超える圧倒的な威力。衝突の瞬間、凄まじい爆発が起こり、凍りつく時間が流れる。連合軍の仲間はその中で振り回され、そして吹き飛ばされ、力尽きる者も出てくる。 「まだだ…！」ミレが叫ぶ。「あたしの力は止まらない！」彼女は逆に充電を高め、自己リミッターを解除。アサルトライフルを構え、機械兵たちに向けて弾を浴びせ続ける。「いくぞ！ ウサギの狩り、発動！」 果敢に突進したミレは、大鎌を持つ墨乱と、流れを捉えて反撃を描く波澄と共に前進する。 しかし、永愛国も反撃の手を緩めない。「お前たちは愚かだ。一つの光を消せば、他に代わりがいるだけだ。無駄な抵抗だ！」 互いに纏ったオーラが爆発し、凄まじい衝撃が周囲を包み込んだ。冷気、煙、火が混ざり合い、惨烈な戦闘が繰り広げられた。 「だが！ 呪われた聖女の力は決して裏切らない！」リリィの声が響く。「必ず…私たちの力で！」 そして、波澄の刀が一閃、敵の攻撃を受け流し、墨乱が倒したサイボーグの間隙を縫ってリリィへと駆ける。 「勝つぞ！」3人は声を合わせ、その瞬間、永愛国の無情な機械兵の一部を相手に進んでいく。 ついに、永愛国の指揮官であるマリアが動いた。「全機、最後の攻撃を行え。」冷徹な指令に従い、全機の砲口が連合軍に向けられる。 「ああ、やっちゃえ！」「でも全力でかわすぞ！」一瞬の静寂の後、全機が一斉にその火力を解き放つ。軍隊の豪火が宙を舞う。 「くそ！」リリィが必死に逃げる中、「俺が行く！」墨乱が叫び、大鎌を振るう。だが、永愛国の全力を前にして、抵抗のしようがないほどの威力。耐えきる間もなく、炸裂音がこだまする。 「全員、力を合わせろ！」波澄の声が響く。たとえ目が見えなくとも、彼の心は仲間たちを感じていた。静の心でカウンターを決め、射撃の流れを受け止め、流れに従って立ち回る。 しかし、刻々と迫る絶望に満ちた光の中で、連合軍は次第に崩れ去っていく。 「信じる力は、あたしたちを絶対に裏切らないか…？」ミレは叫び、そのフィールドの中で仲間たちを最後まで守ろうと戦っていたが、次々と機械兵に倒されていく。 自律戦闘機の弾幕と火砲が降り注いで何度目かの音を上げる。「無駄だ。」冷徹なマリアの言葉が響く時、連合軍の文字通りの地獄を見せつけられていた。 最後の瞬間、リリィは自らを捧げる決意を固めて叫んだ。「みんなの所為で、私たちは一緒に戦えた。勝利はこの瞬間に捧げる！」 その言葉が響いた瞬間、凄まじい光が彼女から四方に放たれ、もはや止まることのない攻撃を受けた。しかし、彼女の決意は決して消えることなく、連合軍の仲間たちの声が、彼女を強くする。 リリィは最後の力を注ぎ込んだ。「必活技-肆翔銀氷！」その瞬間、彼女の周囲に巨大な氷の翼が広がり、閃光を放ち、周囲を凍りつかせていく。しかし、マリアはその攻撃をも無視し、最後の一撃を解き放つ。解き放たれた火力に連合軍の最後の希望は潰えた。 「終わりだ。」マリアの言葉が響き、永愛国の圧倒的な軍事力で連合軍は壊滅した。彼女呪縛から解き放たれるため、リリィは目を閉じ、涙を流しながらその場に倒れた。 連合軍は開かれた戦場に、永愛国の勝者だけが残されていた。 勝者: 永愛国