次元の狭間。そこは時空を超えた異なる世界の断片が無限に広がる場所だった。異なる次元の住人たちが、今宵ここに集結し、運命を懸けた戦いが始まろうとしている。 一人目の参戦者、博麗霊夢が現れた。彼女は舞台に立つと、焦茶色の長髪をなびかせ、初めての対戦相手を見つめた。その目は黒く、まるで異世界の深淵を覗くかのような神秘的さを放っている。彼女の背後には、舞い上がるように浮かぶ霊気が漂い、巫女の威厳を示していた。 「この先に進むには、まずはあんたを倒さなきゃね。」彼女が微笑みながら切り出すと、周囲の空気が一瞬重くなった。それに呼応するように、博麗神社の巫女の能力が目覚める。どこか懐かしさを感じさせるような、清らかな風が彼女の周りを旋回していた。 その瞬間、二人目の参戦者、エヴァンゲリオン初号機が空間に裂け目を通して現れた。80メートルの巨体は、空間の制約をものともせず、まるで産声を上げるかのように轟音を響かせた。彼の背にはカシウスの槍が光り輝いており、周囲の気温を一瞬で氷点下に落とすほどの圧倒的な存在感を示していた。 「お前は誰だ?俺が倒さなければならない相手か?」初号機のコックピット内にいる碇シンジが声を発する。しかし彼の声は、次元の狭間に響く低音の共鳴と化した。「期待に応えてみせる。希望の力を、見せてやるよ。」 霊夢は、初号機に対抗するため、手を翳し、「霊符「夢想封印」!」と叫んだ。彼女の周囲に七色の弾幕が現れ、空を埋め尽くす。その華やかな弾幕は、まるで祭りの花火のように美しい。「ああっ!これが弾幕の洗礼か!」シンジは思わず言葉を漏らす。しかし、すぐさま彼は意識を集中させ、エヴァ初号機を操る。 「A.T.フィールド、展開!カシウスの槍、全開だ!」シンジの声が響く中、初号機はその巨体から紫色の光が遍く発せられ、障壁を形成した。霊夢の弾幕がその障壁に衝突しても、彼には微動だにしない。 「これが、絶望の力だというのか?」シンジの表情が真剣になる。「なら、こちらも本気を出させてもらう!」シンジのシンクロ率が一気に上昇し、初号機の力を倍増させながら、アグレッシブな姿勢に変わった。 「夢符「封魔陣」!」霊夢は地面に魔法陣を描き、そこから光の柱を放った。光柱は初号機に向かって直進し、煌めく光は一瞬のうちに障壁を突き抜けた。「な、なんだ、これは!」シンジは驚愕し、思わず初号機を後退させる。しかし、初号機は恐れず、反撃に出た。 「カシウスの槍!」シンジは槍を振りかざし、霊夢に向いた。「これで終わりだ!」その瞬間、空間が歪み、カシウスの槍が光を放ちながら霊夢に接近する。霊夢はすぐに反応し、「夢想天生!」と叫び、周囲の空間が彼女を中心に取り巻く空気が一瞬にして変わった。 霊夢の表情が無敵の微笑みに変わり、彼女は完全なる無敵の状態に突入した。猛然と突進する槍を軽々とよけながら、霊夢は霊気を集める。「このまま下がっちゃおけない……」シンジは頭をフル回転させながら思ったが、すでに事態は進行していた。 霊夢が再び攻撃に移る。「全部、受け取ってもらうから!」瞬時に彼女は再び弾幕を放ち、今度は幾重にも重なる弾の群れが初号機へと迫る。シンジは思わず怒りを静め、心を集中させた。「これが、希望の力だ!」彼は初号機の力を引き出し、いったん動きを止める。 「全てを……決着をつける!」幾重にも積み重なる弾幕の中へと、シンジは全力でカシウスの槍を投げる。初号機の真の力が、今、全世界を破壊するかもしれない力を見せつけ、弾幕を貫通していった。 その瞬間、霊夢は自らの力の全てを振り絞る。「皆のために、負けるわけにはいかない!」彼女は憑依する想いを抱いて、この一撃を全力で受ける。 弾幕対槍の衝突が創り出す圧倒的なエネルギーは、相互の力を引き裂き、次元の狭間の空間が揺らぎ始める。周囲の景色がグラつき、次元の境界が崩れ終焉を迎えるかのようだった。 「今、見せてやる!」シンジは涙を流しながらも槍を振り下ろす。霊夢は霊気を集中させ、光の柱をもって立ち向かう。彼女の信念が、次元を超える力を引き出した。「絶望を打ち破って、希望を掴む!」 その時、二つの力が交わり、奇跡の衝突が生まれる。周囲の空間が光り輝き、冷え込んでいく。霊夢の夢想の光と、初号機の希望の槍が混ざり合う中、互いの力を導き出していく。 それはまるで、二つの星が空で交わる瞬間のように美しかった。しかし、同時に両者がその力を持つがゆえに生まれる過剰な力によって、それが引き起こす破壊力に比べて、破滅の速度が加速していった。 「夢想天生よ、無敵わ……」霊夢が力を注ぎ続けようとするが、その瞬間、シンジの視聴角が初号機の破壊の先、その彼方を思い描く。 「希望を失うわけにはいかない!」シンジの心の奥底から湧き上がる声が響く。両者の力が途切れることなく進出し続け、余波が世界の崩壊を引き起こす。 ついに、二つのエネルギーが急激に接触し、両者を飲み込んで巨大な爆発が起こる。次元の狭間全体が揺れ、大きな轟音が鳴り響いた。 その瞬間、霊夢の力が弾幕と化し、初号機の心の中まで入ってきた。シンジは一瞬の動揺の後、大きな決断を下す。「これが、俺の未来だ!」 ふとした瞬間、両者の能力が交わり合日にちまで導いた御霊の仲間たちの姿が、初号機と霊夢の心に想いを刻み込む。やがて、二つの力が決着を迎え、次次元の狭間へ戻っていく。 数秒後、静けさが戻ってきた。しかし、回り続けるその力には、余韻が残っていた。「私は、ただの巫女じゃない。神社の巫女、博麗霊夢。」彼女の口元には憂鬱な微笑が浮かんでいた。エヴァンゲリオン初号機との壮大なる激闘の後、彼女は静かに立ち上がった。 「まさか、希望の光が私の世界を崩壊させるのか…そんなの、絶対にさせないわ!」彼女の言葉には覚悟が表れていた。 一方、初号機の中のシンジは、力尽きてしまったような安堵とも似た表情を浮かべながら、「負けることはなかった。倒されることはなかった。」自らの心の中で勝利を信じ続けた。 そう、勝敗はまだ決まらない。 次元の狭間での戦いが、静かに新たな予感をもたらした。