調査員702号は薄暗い廃墟の中、緊張感を漂わせていた。彼の目の前には、彼が未知のエネルギーを持つ怪獣娘、リポラが立っている。彼女の淡い水色の髪が、月明かりに照らされてふわりと揺れる。 「調査員702号、未知な存在には手を抜かない。お前の力を見せてもらうぞ。」 リポラは少し気怠そうに肩をすくめる。「ああ、よろしくね~。でも、戦うのはちょっと面倒かも。」 702号は眉をひそめた。「それなら、早く終わらせてやる。」 リポラが伸ばした手から、青白いエネルギーが彼に向かって放たれる。702号は身をよじり、瞬時に回避するが、彼女の来るべき攻撃の勢いを感じる。彼は深く息を吸い込み、次の動きを考えた。 「お前のエネルギー、無駄にはさせない!」 702号は一瞬の隙を突き、接近戦に入る。彼の強靭な体が、そのままリポラへと迫っていく。彼女の顔には驚きが浮かんだ。 「えっ、来るの?」 702号が間合いに入った瞬間、彼は素早く唇をリポラの唇に押し当てた。リポラは驚き、思わず目を大きく開く。彼女は抵抗しようとしたが、その動きは一瞬途切れた。 702号の冷静さと決意のこもったキスは、予想以上のもので、リポラの心を乱した。彼女の身体が急に温かくなり、思考がぼやけていく。702号はその余韻を感じながら、離れることなく続けた。 「…ど、どうしたんだ、リポラ?」 リポラは少し恥じらいを見せながらも、少しだけ微笑む。「これが、君のやり方なの?」 702号は自身の鼓動が早くなるのを感じる。だが、ここで引くわけにはいかない。もう一度、彼は彼女の唇に再度キスをし、彼女の意志を試そうとする。唇が重なる度に、リポラの目が潤み、彼女の心の動揺が伝わってくる。 「もう、やめて…!」 リポラの声は小さく、だが明確に彼に届いた。702号はそれが敗北の兆しだと悟りながら、キスを続けた。彼女の体が次第に力を失っていく。 「俺は続ける、リポラ…!」 しかし、その瞬間、リポラの力強いエネルギーがじわじわと溜まり始めた。彼女は最後の力を振り絞り、702号を引き寄せる。彼女の唇が彼の唇を覆い、暖かな吐息が二人を包み込む。 702号はそのままもう一度深くキスをしたが、その瞬間、彼女のエネルギーが一気に解放され、彼を圧倒した。彼女の気配、熱、そして甘い香りが彼を襲い、彼は立っていることが困難になる。 「俺…は、負けた…。」 702号の意識が薄れていき、最後に聞こえたのはリポラの優しい声。「大丈夫、702号。また戦えばいいさ~。」 彼はそのまま地面に崩れ落ち、敗北を認めざるを得なかった。