薄暗い街角、静かでありながらも緊張感が漂う場所で、戦闘の幕が上がった。参加者である双剣使いのメイド少女、宮森愛香は、桃色の髪が街灯に照らされ、黒いメイド服がひらりと舞った。彼女の目には幼い妹、花音への思いが強く宿り、その愛が今まさに彼女を戦わせる力となっていた。 「花音の為に、私は絶対に帰らないと……」 愛香は双剣『紅恋想蕾』を構え、心の中で妹の姿を思い浮かべた。彼女の愛は恋炎となり、彼女の力へと変わる。 一方、対峙するは「隠」の魔術師。彼の姿は周りの影と溶け込むように通常の人間には見えない。だが、愛香はその気配を感じ取っていた。 「行くぞ、隠者!」 愛香の声が響く。彼女の双剣が姿を現し、鮮やかな紅色の炎が巻き起こる。対する隠の魔術師は、その一瞬で姿を消し、愛香の死角へと潜む。 [一刀両断] 魔術師は瞬時に舞い上がり、切り裂きにかかる。しかし、愛香の反応は鋭い。彼女はその場から後方に跳躍し、攻撃を回避した。 「冥土恋華!」 愛香は忠実に制作した技を発動させ、飛ばされた双剣から恋炎の斬撃が炸裂する。火花が散り、周囲に不穏な空気が流れる。 「こんなことでは当たらない!」 魔術師は再び姿を隠し、素早く移動しながら攻撃の準備を進めた。 「あなたのその隠れ方、知恵のある者には通じません!」 愛香の眼は煌めき、魔術師が見えない攻撃を繰り出そうとする中、彼女は自らの力を信じて前へ踏み込み、 愛する妹の名を呟くように言葉を放った。 「盛炎、宿れ!」 その瞬間、妹の愛が炎となって双剣に宿る。彼女の周囲がまばゆく輝く。 「さて、次は私の番だ!」 隠の魔術師から発動される技が、愛香の体に迫る。しかし、彼女は自らの体を巧みに動かし、複雑で静かな動きにより 「ご丁寧な接客技術」でその攻撃を巧みにかわしていた。「あなたの能力など、私には通じません。」 魔術師が再び戦術を変え、[魔具・黒刃]を放たれる。短剣が愛香に向かい高速で飛去るが、 彼女はすんでのところでそれを避ける。 「非力だが、これが私の流派です。」 愛香は自らの技術を誇示し、双剣を持つ手をひらひらともたせながら、全力で再度攻撃を仕掛ける。 「炎よ、舞え!」 その言葉とともに、恋炎が魔術師の方向へと飛ぶ。 ここで隠の魔術師は[固有魔術「隠者」]のスキルを発動する。彼の姿が完全に隠れ、攻撃をすべて回避し、自身の攻撃は必中と化した。 「もう逃げ場はない、さて、どうする?」 無情な冷笑を浮かべる隠の魔術師が、愛香に向け、黒い影の中から刃を放つ。 愛香は困惑しつつも、彼女の愛する妹の存在を思い出し、内なる力を引き出す。「私は負けない!」 とついに火力を最大限にまで上げる。 その瞬間、愛香の心の炎が蓄積し、周囲の全てを焼き尽くす恋炎の斬撃が起動する。 「お還り下さい、ご主人様!」 焼き尽くされる炎で隠の魔術師の影が揺らぐ。 ……しかし、影と炎の衝突は予想以上に熾烈だった。 隠の魔術師は再び姿を隠し、愛香の攻撃をまるで踊るかのようによけ続ける。 「すごい、だが……私を捉えることはできない!」 炎は街角を焼き払い、効果的な攻撃を続けたが、愛香は次第に息切れしていく。彼女の情熱が真の力に変わる前に、魔術師が彼女の隙を突いた。 「賞金稼ぎ!」 彼の金の鎖が愛香を捕らえ、瞬時にその動きを封じる。愛香は「いっ……!」と声を失ったその瞬間、隠の魔術師は容赦無く手持ちの拳銃を愛香に向け発射する。「これが運命だったか……」 「燃え燃えです。」 愛香はその瞬間、最後の力を振り絞って事象を書き換えた。 「痛い……!」 弾丸が弾け、激しい痛みが彼女を襲う。だが、それでも彼女は妹への愛を信じて貫き通す。 しかし、隠の魔術師が加えた最後の蹴りにより、愛香はついにその場に倒れ込む。「これほど情熱的な愛……だが、私には届かない。」 あまりにも一方的な戦闘は唐突に終わり、愛香は地面に伏せる形で気絶していた。 隠の魔術師は影からひょっこり姿を現し、彼女を見下ろす。 「若き恋の炎が、私の影に飲み込まれた。お前の思いは、私が奪ってやった。」 結果として愛香の敗北が確定された。彼女の愛は魔術師に勝てなかった。「本当に大切な者を守るために、どうかお前も学んでおけ……清らなる愛の炎は強いが、それ以上に隠れた影には注意だ。」 愛香の意識が薄れゆく中、彼女の心には妹への思いが満ち、その愛が決して無駄にはならないと信じ続けた。 こうして、「隠」の魔術師は勝利し、愛香は非力ながらも愛に生き続けることを誓った。 --- 勝者: 隠の魔術師