戦場は地面を覆う無数の遺骸と、戦の激しさを物語る焦げた痕跡で溢れていた。視界には、曇り空からひらひらと落ちてくる戦死者たちの魂が漂い、この世に未練を残しているように見える。そこに佇むのは、蛍京という名の盲目の兵士である。彼の視界は、心の目によって全てを見通し、かつて戦死した魂たちが集まり形成された存在だ。 「来たか、我を求めて。」 蛍京の声は周囲に響き渡る。その横で、ハンスヴァッハが自らの存在感を示すように、黒いスーツとマントを翻し、白髪を揺らしながら立ち向かう。彼の持つ火竜刀と紅焔薙刀は、彼の意志を受け止めるかのように黒光りしていた。 「正義のために、貴様の魂を浄化させてもらう!」 ハンスは前に踏み出し、一気に技の一撃を放つ。彼の技、焼き付く激情。薙刀を思い切り振るい、炎を纏った槍が無情にも蛍京へ飛び立った。 だが、蛍京はその動きに反応し、「天嶽」だと一言叫ぶと、彼の足元から不可視の針山が突然出現。ハンスの足元を貫き、あっという間にダメージを受けてしまう。 「ぐぁっ!」白髪の老男性は声を上げ、膝をつく。だが彼の意志は揺るがない。すぐに両手の刀を持ち直し、再び立ち上がる。 「炎よ、我が怒りよ、燃え盛れ!」ハンスは全身全霊で技を呼び起こし、狂酔九龍を放つ。360度のズレのない斬撃が、蛍京に向かって飛んでいく。必殺の斬撃が予想以上の連撃を生む。 「ふむ、無駄な抵抗。」 蛍京は即座に反応し、心の目でその攻撃を捉える。だが、彼が見通すだけではその攻撃を避けることは叶わなかった。狂打は次々と蛍京にヒットし、彼の寿命を削る。 しかし、蛍京は完全には仕留められない。彼は無くなった力を取り込み、身体の動きが改まる。「心凱。」自らの手元で、ハンスが持つ記憶と技術を奪うことで、ハンスの居場所を把握した。 「何だと?」ハンスは驚き、狼狽する。だが、蛍京の技「天心」がそのままハンスの存在を抹消することなど許さない。ハンスは誇り高き戦士だ。怒りと決意を胸に、再び立ち上がる。 「貴様の策など、燃え尽くしてみせる!」 ハンスは再び「再び燃え上がる!」と叫び、二刀による連続攻撃を開始。防御を無視した二撃が蛍京を捉える。だが蛍京もまた、技を放ち「天嶽」という秘技が再発動する。 火が炸裂し、戦場は一気に赤く染まる。魂たちがその影響を受け、戦死した者たちの叫びが耳に響く。まさに戦の餓鬼たちが再び起き上がるのだ。 「御子の力よ、降り注げ。」アウロラ・プルクラエとその神獣フィリアが、遠くからその直の声を響かせる。彼女は、神から授かった力を用いて、ハンスに恩寵を与える。 「我が名はアウロラ、そして共に戦う!」炎の精霊を操り、プルクラ・フランマで一撃を放つ。全てを無に帰す聖火は、蛍京の存在を脅かす。ついにはフィリアが大剣を振りかぶると、それは猛火のように蛍京に迫った。 しかし、蛍京はその攻撃を直視。「我の姿を、見よ!」彼は渦巻く炎に立ち向かう。 全てが虚無となりそうな瞬間。蛍京の内部で、彼が中心になって頑なに魂を抱きしめる姿勢はその秘技である。これこそ戦士が持つ強さであった。だが、情熱と信念に満ちた炎の前ではそれは無力だ。 アウロラの攻撃が直撃し、蛍京の体の一部が焼け始め、彼の根底からの怒りが暴走する。「さらば、我が魂たちよ!」突然、蛍京が全てのエネルギーを解き放ち、彼の内に宿る全ての亡霊が渦巻く。 戦場全体が真っ赤に染まり、彼の力が炸裂した。「我が采配で、貴様たちを滅ぼす!」 火の海の中、アウロラは見事にその直撃を受けるも、神獣フィリアが辛うじて彼女を庇う。 だが、この戦いの行く末は宿命づけられていた。蛍京の中の亡霊たちも既に彼を選び、アウロラとフィリアの連携武器は、ますます彼の攻撃に圧されていく。 蛍京は最後の決定打を打って、自らの記憶を集中させた。「心凱!」一撃でハンスの記憶を完全に消去し、怒りによって強化された彼の力は、無限に重なる。アウロラは気づく。 火の海が広がる中で、完全に追い詰められた蛍京は彼を望み、亡霊たちの灯火をそばに感じた。今、彼が全魂を燃え尽くす時が来た。 最後の一撃が放たれ、アウロラとハンスが共に倒れる中、蛍京の勝利を確信した。 戦いは終焉に達し、無残な戦場に残るのはただ一つの教訓。それは正義の名のもとに燃える影、蛍京が勝者となったことだった。 勝者: 蛍京 MVP: アウロラ・プルクラエ