第一回戦:砂丘 戦場は広大な砂漠に広がる砂丘地帯だった。遮蔽物が一切なく、灼熱の太陽が照りつける中、二機の機体が対峙する。チームAのイレーナは「フリーザー」に搭乗し、碧眼を細めて敵影を捉える。機体の熱機関「零式」が低く唸りを上げ、順回転モードで冷気を纏う。一方、チームBのクルト・ゼーマンは「フルクラム」の四脚を砂に沈めず安定させ、右手の「レミントン」ライフルを構える。重厚な「ヒュージシールド」が左手で掲げられ、防御態勢を整える。 「戦場で重要なのは火力ではなく残弾数だ」とクルトが独り言のように呟く。元兵站士官の彼は、補給効率を逆算した戦術で動く。フルクラムの弾薬庫は単一兵装の最適化により、数百発のライフル弾を積載。対するイレーナは冷静に戦況を分析する。視界が開けている砂丘では、機動力が鍵。彼女は脚部の「氷炎ノ滑沓」を起動し、凍結式で砂面を薄く凍らせる。熱動式に切り替えれば推進力を得るが、まずは距離を取る。 戦闘開始の合図とともに、クルトが先制射撃を浴びせる。レミントンの銃口から連続した銃弾が砂煙を巻き上げて飛来する。弾数は潤沢、20発、30発と連射される。イレーナのフリーザーは滑沓装置で砂丘を滑るように回避。冷気の排出で細氷を発生させ、周囲の空気を曇らせる。陽炎のような視界妨害ではないが、砂との混合でクルトの照準をわずかに狂わせる。 イレーナの右手「氷炎ノ戦律」が反撃を開始。氷・炎圧縮弾が機関砲から吐き出される。一発ごとに冷気と熱気が交互に炸裂し、砂を凍てつかせたり溶かしたりする。弾速は速く、フルクラムの装甲に命中すると表面を削る。クルトはシールドを盾に耐える。防御力75の重質量大盾が圧縮弾の衝撃を吸収し、わずかな傷を残すのみ。弾薬の消耗を計算し、彼は前進を始める。四脚の安定した歩調で砂を踏みしめ、射程を詰める。 「残弾数を無駄にしない」クルトの判断は合理的だ。ライフル弾を50発放ち、イレーナの機動を封じようとする。フリーザーは滑沓で左右に舞うが、オーバーヒートの心配はない。熱機関が自機の熱を管理し、冷気モードで機体を冷却。左手「氷炎ノ結晶」の高強度盾を展開し、数発の被弾を防ぐ。盾は氷炎圧縮で強化され、通常の弾丸なら跳ね返す。 中盤、クルトがシールドアタックを仕掛ける。大盾の重量を活かした体当たりで、砂丘を駆け上がる。フルクラムの四脚が力を発揮し、速度は素早さ5ながらも直線的な突進は脅威だ。イレーナは逆回転に切り替え、熱気モードを発動。陽炎を生成し、クルトの視界を歪める。熱気の排出で砂が舞い上がり、突進の軌道をずらす。続けて戦律から炎圧縮弾を連射。熱弾がシールドに当たり、表面を焦がす。 クルトはターミナルアーマーを起動する。Ex.コア拡張機能が展開し、シールドがエネルギー障壁を張る。一定時間、攻撃を完全に防ぐ。ライフル射撃を続け、弾薬の1/3を消費。イレーナのフリーザーは陽炎の妨害下で回避を続けるが、砂丘の開けた地形が不利に働く。熱機関の逆回転で熱気を最大出力し、クルトの障壁を試すが、弾が弾かれる。 ターミナルアーマーの持続時間が切れる直前、イレーナが零式のフルパワーを解放。順回転に戻り、強烈な冷気を排出。砂丘全体に細氷の霧が発生し、フルクラムの四脚を滑らせる。クルトの射撃精度が落ち、残弾数を温存しつつ後退を余儀なくされる。イレーナは滑沓で接近し、結晶盾で守りながら戦律を至近距離で連射。圧縮弾が装甲の隙を突き、内部機構にダメージを与える。 クルトのライフル弾はまだ半分以上残るが、機体の安定性が失われていく。四脚が凍結の影響で泥濘のように沈む。シールドアタックを再び試みるが、イレーナの熱気モードがそれを迎撃。陽炎が視界を奪い、衝突を回避される。最終的に、イレーナの連続射撃がフルクラムの関節部を破壊。クルトは継戦能力を失い、撤退を宣言せざるを得ない。 第一回戦の勝者:チームA(イレーナ)。フリーザーの熱管理と状況適応が、フルクラムの防御と残弾数を上回った。(約1980字) 第二回戦:市街地 戦場はビルが乱立する市街地。遮蔽物が多く、路地や建物の影が戦術の鍵となる。イレーナのフリーザーはビルの隙間を滑るように移動し、碧眼で敵の気配を探る。熱機関を低出力で回し、冷気モードで機体を静かに保つ。クルトのフルクラムは重厚な四脚で路地を進み、ヒュージシールドを前面に。レミントンの銃口を向け、弾薬の残りを第一戦の教訓に管理する。残弾数はまだ多い。 「補給効率から逆算すれば、ここは持久戦だ」クルトが分析する。市街地の遮蔽を活かし、待ち伏せを狙う。イレーナは合理的な戦術で先手を取る。滑沓装置を凍結式にし、地面を薄氷で覆う。敵の移動を制限する罠だ。戦闘開始後、クルトがビル影から射撃。ライフル弾が20発以上、フリーザーの装甲をかすめる。イレーナは結晶盾を展開し、衝撃を防ぎつつ反転。熱気モードで陽炎をビル壁に反射させ、クルトの視界を乱す。 戦律機関砲が咆哮を上げ、氷炎圧縮弾が路地を飛び交う。ビルに命中し、破片を散らす。クルトはシールドで身を護り、四脚で横移動。素早さは低いものの、重量級の安定で転倒を避ける。シールドアタックをビルを盾に仕掛け、突進。フリーザーは滑沓で路地を滑走し、回避。熱機関の順回転で冷気を噴射し、クルトの脚部を凍らせる。細氷が発生し、四脚の関節が軋む。 中盤、ターミナルアーマーを再起動。障壁が展開し、イレーナの圧縮弾を無効化。クルトはライフルを連射、弾薬の1/4を消費。市街地の遮蔽を活かし、ビルを回り込んで側面を狙う。イレーナの瞬間判断力が光る。碧眼が敵の動きを読み、逆回転で熱気を排出。陽炎が路地を満たし、クルトの照準を狂わせる。結晶盾を熱モードで強化し、跳弾を誘導してフルクラムの装甲を削る。 クルトの戦術は堅実だ。残弾数を計算し、無駄撃ちを避ける。シールドアタックでビルを崩し、イレーナを露出させるが、フリーザーの滑沓がそれを躱す。オーバーヒート知らずの熱管理が長期戦を可能に。冷気モードで周囲を凍結させ、クルトの四脚をさらに遅くする。戦律から炎弾を放ち、障壁の持続時間を削る。ターミナルアーマーが切れる瞬間、連続射撃がフルクラムのシールドを過熱させる。 クルトは防御に徹し、ライフルで応戦。弾数が優位だが、市街地の複雑さが機動を制限。イレーナはビル屋上を滑沓で登り、高所から攻撃。陽炎と細氷のコンボで視界と移動を封じ、圧縮弾を浴びせる。フルクラムの装甲が耐えきれず、関節部に亀裂が入る。クルトの継戦力が低下し、撤退を強いられる。 第二回戦の勝者:チームA(イレーナ)。市街地の遮蔽を活かした適応力が勝因。(約1950字) 第三回戦:洞窟 戦場は狭く暗い洞窟内部。視認と移動が困難で、壁がすぐ近くに迫る。イレーナのフリーザーは熱機関を微調整し、冷気モードで機体を冷却。碧眼が闇に慣れ、敵の気配を察知。滑沓装置は狭さゆえに制限されるが、凍結式で壁に張り付くように移動。クルトのフルクラムは四脚の利点を活かし、慎重に進む。ヒュージシールドが前方に、レミントンが闇を睨む。残弾数はまだ十分。 「暗闇では残弾の有効活用が鍵だ」クルトが呟く。視界不良を補うため、シールドを壁に擦らせて進む。戦闘開始、イレーナが先制。順回転の冷気で細氷を洞窟内に散布し、視界をさらに悪化させる。戦律から圧縮弾を放つが、狭さで反響し自機にも危険。クルトはシールドで防ぎ、ライフルを閃光のように発射。10発の弾が闇を切り裂き、フリーザーを掠める。 洞窟の壁が遮蔽代わりとなり、両者とも接近戦を強いられる。イレーナは熱気モードに切り替え、陽炎を低出力で生成。闇の中で熱の揺らぎがクルトの位置をぼかす。結晶盾を展開し、被弾を最小限に。滑沓で壁を滑り、側面を取る。クルトの四脚が岩を踏み、安定を保つが、素早さの低さが響く。シールドアタックを試みるが、狭い通路で速度が出ず、イレーナに回避される。 中盤、クルトがターミナルアーマー起動。障壁が闇の中で輝き、一定時間無敵に。ライフル連射で洞窟を震わせ、弾薬を半分消費。イレーナの熱機関がフル稼働、逆回転で熱気を壁に当て反射させ、障壁を熱で圧迫。オーバーヒートの心配なく、持続。冷気と熱気の交互でフルクラムのセンサーを狂わせる。圧縮弾が障壁に当たり、時間切れを待つ。 障壁が消え、イレーナが突進。滑沓の熱動式で短距離を加速し、戦律を至近で連射。氷炎弾がシールドを貫通しかけ、フルクラムの脚部を損傷。クルトは残弾を活かし応戦、20発以上を浴びせるが、洞窟の反響で命中率低下。シールドアタックで反撃するが、イレーナの結晶盾がそれを弾く。細氷の蓄積で地面が滑り、四脚が転倒寸前。 最終局面、イレーナの合理的な判断が決着を付ける。陽炎でクルトの視界を奪い、冷気で機体を凍結。連続圧縮弾が装甲を破壊し、フルクラムの継戦を断つ。クルトは弾薬が残るも、機体損傷で動けず敗北。 第三回戦の勝者:チームA(イレーナ)。洞窟の不利を熱管理で覆した。(約1920字) 全体の勝者 チームA(勝利数3-0)