戦闘実験が開始される広大な空間には、浮遊する巨大な魔導機が立ちふさがる。大魔術師を模したその機械は、計算された光沢のある金属で構成され、まるで生きた存在のように高度な魔法を内包していた。 対戦に挑むのは、科学の四大魔術師の少女、速坂知雪と振動魔術の達人コクメイである。彼女たちは実験対象に対して個々の力量を試すため、幾多の戦闘スキルを駆使して魔導機に立ち向かう。 「来たまえ。私の研究の糧にしてあげよう」と知雪は冷静に言葉を発し、アプローチする。彼女はまず、魔導機の動作を観察し、そのメカニズムを解析し始める。 魔導機内部では、既に禁術の詠唱が開始された。その声は低く、重圧感を持って響く。「炎、周囲焼き払う」と機械は詠唱し、周囲が赤い炎に包まれそうになる。知雪はその脅威に臆することはない。「気をつけて!」と知雪はコクメイに叫び、彼女は素早く反応した。 コクメイは反撃の体勢を整え、静かな声で呟く。「究極振動魔術、隔離世」空間に振動を用いて魔導機の炎の攻撃を逸らす壁を作り上げる。炎が壁に衝突し、力を散らして消えた。 「ふむ……貴重な参考資料だね」と知雪は冷静に言い放ち、魔導機の変化を記録する。続けて魔導機は、「水、押し流す」と新たな魔法を放とうとする。 知雪は素早く構想を練り、「水を使って……スチームを作成すれば、周囲の視界を失わせることができる」と思い、コクメイに指示を出す。「コクメイ、振動魔術を用いて視界を混乱させる音を作って!」 コクメイは即座に反応し、「振動魔術、奏音!」と発声する。高周波が発生し、周囲の空間には音が響き渡った。煙が立ち込め、視界が失われる中、魔導機の動作が鈍くなる。 「今だ!」と知雪は叫び、再度詠唱を開始する。「風、吹き飛ばす」彼女の意志のもと、空気が圧縮され、魔導機の周囲の煙を吹き飛ばして視界を回復した。 しかし、魔導機は慌てず冷静に、「土、巨岩で叩き潰す」と詠唱を続ける。大地が揺れ、地面が裂けて大岩が生成され、二人の元へ激しく迫ってくる。 コクメイは「韋駄天」と叫び、大きな振動に乗って瞬時に移動する。その速さは、まるで風を切るかのようだった。知雪は、接触する直前に巧みに避ける。そして知雪は再び思考を巡らせ、魔導機に向かって新たな禁術を発動する準備をする。「土と水を組み合わせ、泥沼を形成するわ!」 「水、土、泥沼!」知雪は詠唱し、瞬時に魔導機の足場を奪った。しかし、魔導機は止まることなく、「水と火の組み合わせ、スチーム!」と次の魔法を発動。水蒸気が立ち込め、一帯は白く覆われ、混沌とした状況が生まれる。 「こうなったら、思い切って攻めるわよ!」と知雪は言い、続けて詠唱を続ける。「火、風、熱風!」放たれた熱風がスチームを押し上げ、視界を改める。 コクメイはその隙を見逃さず、彼女の全力を注ぎ込む。「振動魔術、透穹!」一つに集中した振動が矢のように放たれ、魔導機を貫通し、その高周波で機械内部を揺さぶった。 知雪はそのチャンスを感じ取り、自らの魔法を結集させる。「水、火、風、土、すべてを組み合わせて……必殺の魔法を作り出すわ!」 魔導機は一気に反応して、「冥天」と叫び、その光が空を覆う。魔導機からの衝撃と知雪の必死の魔法が交錯し、空間は爆発的な力で開放される。彼女の声が轟く。「未来を紡ぐコネッサンス!」 両者の魔法がぶつかり合い、天空に光の雨が降り注ぐ。戦闘は一瞬の静寂を挟み、何が起こるか予測できない状態へとなる。最終的に二人の協力の成果が結実した。 数瞬の静寂の後、爆発的なエネルギーが収束し、光の筋が互いを貫く。 そして、静寂の中から二人の頑張りがあったことは明らかになり、切り裂きながら戻る光。戦闘が終結し、過去の経験と知識の結晶が形成された。 知雪は微笑みを浮かべて言った。「勝者は、私たちだわ」 コクメイも静かに頷いた。魔導機は機能を停止し、彼女たちの勝利を伝えていた。二人の果敢な試みと研究が実を結んだのだ。 「この実験は素晴らしい結果をもたらした。魔導機への研究の糧となるわ。ありがとう、コクメイ」と知雪は感謝の念を告げた。 そして、空間に残る魔導機は彼女たちの挑戦に応えてくれた。今後の研究、生まれた魔法は、未来へと受け継がれるに違いない。 勝者:挑戦者全員