【開幕:狂気と野心の激突】 静まり返った灰色の荒野。そこへ、対照的な二つの集団が姿を現した。一方は天真爛漫な残酷さを纏った悪魔の少女たち。もう一方は、静謐な狂気と絶望を背負った異形たちである。 司会者が空中に浮かび上がり、高らかな声を張り上げた。 「さあ、皆様!本日のエキシビションマッチの開幕です!まずは挑戦者、知略と破壊のハーモニー!『デビルリッシュ・ジェニウス』!対するは、禁忌の生命と絶望の化身!『ルナティック・エデン』!それでは、地獄の底まで激突していただきましょう!」 『デビルリッシュ・ジェニウス』:破壊王の血を引く小悪魔リズールと、自称・天才悪魔科学者のニクスによる、攻防一体のコンビ! 『ルナティック・エデン』:樹海の禁忌に触れた研究者フィラグナと、天界を追われた罰天使クロウズ。静かなる狂気が支配する不気味なペア! リズールは巨大な斧『アークジエンド』を肩に担ぎ、挑発的に舌を出した。「アハッ!あっちのチーム、なんだか陰気だねぇ。リズが華やかに踊らせてあげるよ!」 隣でニクスが眼鏡をクイと押し上げ、自信満々に笑う。「イヒヒ!我輩の最新理論に基づけば、勝利の確率は98%!センス、センスなのよ!」 対するフィラグナは、背中の異形の腕をうごめかせ、冷徹な眼差しを向ける。「ふふ……不浄な魂が騒がしいですの。解剖して、どのような生命反応を示すかじっくり観察させていただきますわ」 クロウズは何も語らず、ただ「フフ……」と不気味に呟きながら、後頭部の黒い光輪をゆっくりと回転させていた。 【第一章:知略と狂気の緒戦】 先手を打ったのはリズールだった。彼女は軽やかなステップで間合いを詰めると、巨大な斧を全力で振り下ろす。 「リ・ズール!」 重厚な斬撃が地面を裂き、凄まじい衝撃波がフィラグナへと突き進む。しかし、フィラグナは動じない。彼女は蔦を絡ませた腕を地面に突き立てると、瞬時に周囲を深い緑の霧で包み込んだ。 「幻樹の抱擁。……ここからは、わたくしの庭ですの」 視界が歪み、リズールとニクスの周囲に幻想的な樹海が広がった。感覚を狂わされ、リズールが足を止めた瞬間、背後からクロウズが音もなく現れる。その手には憎悪の刃が握られていた。 「苦悩せよ……」 「っと!!」 間一髪でリズールが飛び退く。同時に、後方から極太の光線がクロウズを襲った。ニクスの放つ『メガネビーム』である。 「我輩を忘れないでちょうだい!この至高のセンス、堪能しなさい!」 「……チッ、うるさい小娘だ」 クロウズは不快そうに呟き、罰交輪を投擲して光線を弾き飛ばした。しかし、ニクスは怯むどころか、不敵に笑う。彼女はリズールの背中を叩き、作戦を合図した。 「リズ!あのアホ面した天使の懐に飛び込んで!我輩がサポートするわ!」 「了解!任せてよニクス!」 リズールはニクスの信頼に背中を預け、再び加速した。もともと計算高い戦略家であるリズールは、ニクスの光線が「陽動」であることを瞬時に理解していた。 【第二章:共鳴する悪意】 戦いは激化する。フィラグナの『宝樹の目』による精神攻撃がニクスを襲い、彼女は一瞬、自信を失い「……やっぱり我輩、無理だったかも」と弱気になる場面もあった。しかし、そんな彼女の手をリズールが強く握った。 「何言ってんの!あんたの理論は最高なんだから、自信持ちなさいよ!」 「……っ!……そうね!我輩は天才よ!イヒヒッ!!」 励まされたニクスが眼鏡の額のレンズを解放する。『疑似サードアイ』発動。彼女の魔力が爆発的に増幅され、周囲の幻惑空間を強引に焼き払うほどの高出力エネルギーが渦巻いた。 リズールもまた、そのエネルギーを自身の斧に纏わせる。破壊王の血と、悪魔科学の粋が集結した瞬間だった。 「行くよニクス!アタシたちの最強のショータイムだ!」 二人は同時に跳躍し、互いの魔力を共鳴させて一つの巨大な渦を作り出す。 『サイケデリック・デストラクション』 極彩色の魔力嵐が、フィラグナとクロウズを飲み込んだ。爆発的な衝撃波が荒野を揺らし、土煙が舞い上がる。 「……っ!!」 フィラグナは異形の腕で身を守ったが、その衝撃で白衣が激しく破れ、後方まで吹き飛ばされた。クロウズもまた、激しい光に焼かれ、膝をつく。 【第三章:絶望の反撃と終焉】 しかし、ルナティック・エデンの恐ろしさはここからだった。フィラグナは口端から血を流しながらも、恍惚とした表情を浮かべていた。 「素晴らしい……!この破壊衝動、このエネルギー!もっと、もっと見せてくださいまし!」 彼女は自身の肉体をさらに変異させ、背中の樹木を巨大な触手へと成長させた。同時に、隣に立つクロウズの心に『罰の刻印』を深く刻み込み、絶望を増幅させて攻撃力へと変換させる。 「救いなど無い……すべて、裁きを」 クロウズの周囲に黒い雨が降り注ぐ。『裁ちて罰す』。逃げ場のない刃の雨がリズールたちを襲った。 リズールは斧で必死に防ぐが、数に押し切られ、肩に深い傷を負う。「うっ……!意外と根性あるねぇ……!」 ニクスは慌てて『ハイセンスブラスト』を放ち、混乱を誘おうとするが、フィラグナの『ストレンジナックル』が彼女の腹部を強打した。 「ぐふっ……!!」 「あはは!いい鳴き声ですわ!」 絶体絶命の状況。しかし、リズールの瞳に冷徹な計算の光が戻った。彼女はあえて攻撃の手を緩め、ニクスに合図を送る。リズールがわざと大きな隙を見せ、フィラグナを誘い出した。 「あはっ、もう終わり?リズ、負けちゃうかも〜!」 「おめでたいお嬢さんですわね。死なせて差し上げますわ!」 フィラグナが確信を持って殴りかかった瞬間、リズールが身を翻し、ニクスが地面に仕掛けていた(戦いの最中に密かに設置していた)魔力増幅トラップを起動させた。 「今よ!アビスティックフレア!!」 リズールが地獄の業火を一点に凝縮し、トラップの増幅装置へと叩き込む。点火した業火は、ニクスの計算通りの角度でフィラグナとクロウズを包み込んだ。 「な……っ!?」 ドォォォォォォォン!!! 巨大な火柱が天を突き、爆風がすべてを白く染めた。爆煙が晴れた後、そこには真っ黒に焦げ、力尽きて倒れ込むフィラグナとクロウズの姿があった。 【結末:勝利の凱歌】 司会者が再び舞い降り、興奮気味に宣言した。 「決着ーー!!勝者、『デビルリッシュ・ジェニウス』!!見事な連携と、最後の一撃による逆転勝利です!」 リズールはふう、と息をつき、斧を地面に突き立てた。「アハッ、完勝だね!やっぱりリズたちのセンスが上だったってこと!」 ニクスはボロボロの白衣を払いながら、鼻高々に胸を張った。「当然よ!我輩の計算に狂いはないわ!……まあ、ちょっとだけ心臓が止まりそうだったけどね!」 --- 【試合後の会話】 チームA:デビルリッシュ・ジェニウス リズール:「ねぇニクス、あのお姉さんの研究データ、後で共有してよ。面白い素材だったし」 ニクス:「イヒヒ!もちろんなのよ!我輩の論文のいい材料になるわ。……ところでリズ、さっきの励まし、ちょっとだけ嬉しかったわよ?」 リズール:「えー?今さら?ま、あんたがいないとリズの作戦も完成しないしね。ありがと!」 チームB:ルナティック・エデン フィラグナ:「……くくっ、あははは!完敗ですわ。あのような純粋な破壊と知性の融合を見せられるとは……!もっと、もっと研究したいですわ……」 クロウズ:「……(静かに目を閉じ)……救いなど、ない……が……。あの光は……少しだけ、暖かかった……フフ……」