紅魔館、真夜中。館の内部は静寂に包まれているが、外では風が強く吹き、窓の外に見える紅い月が薄暗い廊下を照らし出している。テーブルには美しい紅茶のセットが並ぶが、今は不穏な空気が漂っていた。 今回の戦いの場に選ばれたのは、妖怪のボス・フランドール・スカーレットによって支配される紅魔館。彼女の狂気は、この場所の空気さえも緊張させていた。チームAは、この不可解な状況に挑むため局所に集結していた。 --- 村紗水蜜 「みんな、準備はいい?私は船を沈めるのが得意だから、無理はしないでね!」 水蜜はセーラー服を身にまといながら、陽気さと可愛らしさで溢れていた。しかし、彼女の心の中には緊張が渦巻いていた。 鬼刹 「俺は何も心配しちゃいない。せいぜい楽しませてもらうぜ!」 振りかぶった拳を軽く叩く鬼刹は、自身の力を誇示するかのような自信満々の表情を見せている。 真昼 「皆さん、冷静に……全ての事象には陰陽のバランスが存在します。私の力を信じ、協力し合いましょう。」 真昼は太極の杖を手に取り、周囲を見回す。彼女の声には不安を拭おうとする真剣さがこもっていた。 --- その時、紅魔館の扉が開き、フランドール・スカーレットが不気味な笑みを浮かべながら現れた。 フランドール 「私は悪魔の妹、フランドール・スカーレット。貴方達は私を楽しませてくれるのかしら?」 彼女の言葉は、冷たい風に乗って周囲に響き渡り、迫力に満ちていた。その言葉に、村紗は少し震えた。 --- 村紗水蜜 「き、君がフランドール•スカーレット……?あれ、なんか怖い……」 水蜜は怯えながらも、自分の役割を果たそうと決意を固めた。 鬼刹 「おかしな奴だが、喧嘩するのは相手がいるからだろ。さあ、来い!」 鬼刹が前に出ると、フランドールはその反応に興味を示した。 フランドール 「フフ、面白そうな奴。本気でやらせてもらうわよ。」 彼女の言葉と共に、フランドールの手に握られた剣「レーヴァテイン」が赤く光を放つ。 --- 戦闘が始まった。フランドールは突如として前進し、風を切る音と共に鬼刹に攻撃を仕掛けた。彼女の動きは瞬速で、反応する暇も与えず、鮮やかに剣が振るわれた。 鬼刹 「っ、くっ、ちょっ……!」 鬼刹は身をかわそうとしたが、フランドールの力強い一撃が彼を打ち据えた。彼は大きくよろめき、後ろに倒れそうになった。 村紗水蜜 「鬼刹さん!」 水蜜は急遽、巨大な錨を振りかざして、フランドールを抑えようとした。彼女の一撃はフランドールをかすめたが、フランドールは意にも介さない表情だった。 フランドール 「面白い、面白いわね。このおもちゃ、ほんとうに面白い!」 水蜜の攻撃をかわしたフランドールは、さらに激しく攻めていく。 --- 真昼 「陰陽調和で、彼女の力を打破する!」 真昼は急いで太極の杖を持ち上げ、陰の力を使ってフランドールを隠れさせる。フランドールが見えなくなり、周囲は不安に包まれる。 フランドール 「消えたの?それなら、見つけてあげる!」 フランドールはその言葉と共に、広い範囲を攻撃する弾幕を展開する。「禁忌『カゴメカゴメ』」にしたがい、彼女の周囲で弾幕が弧を描くが、真昼の陰の力によって一時的に防がれる。 --- 水蜜はその隙を突いて再び攻め込む。 村紗水蜜 「私の力で、沈めてやる!」 水蜜が柄杓で水を撒くと、水の塊が次々とフランドールに向かって飛んで行く。フランドールはその水を一瞬でかわし、冷たく微笑みを浮かべた。 フランドール 「楽しいわね!もっとやってみて!」 --- フランドールの弾幕は更に加速する。彼女の目は狂ったように輝き、戦闘の興奮に満ちていた。 鬼刹 「行くぜ!アタイの反撃だ!」 鬼刹は一瞬の隙を見つけ、自身の速度を生かしてフランドールに向かって突進する。 村紗水蜜 「鬼刹さん、行け!」 彼女は自信を持たせようと叫ぶ。しかし、フランドールはその動きに気付き、再び剣を振りかざした。 --- 衝撃の瞬間、フランドールの剣は鬼刹に向かう。彼は一瞬、何が起きたのか理解できずにいた。 鬼刹 「ぐっ、これは……ハメられたか?」 フランドールの攻撃は、彼を打ち据えた。そこに水蜜が駆け寄るが、その瞬間、フランドールは大きな笑い声をあげる。 フランドール 「面白い面白い!全力でやらせて貰うわ!」 --- フランドールの力は、戦闘の中でどんどん増していく。鬼刹が受けたダメージは、全て彼に返される。 村紗水蜜 「鬼刹さん、大丈夫?!」 水蜜の心配の声に、鬼刹は痛みに苦しみながらも意地を見せる。 鬼刹 「お前の相手はこっちだ!」 真昼 「さあ、私の力を信じて!」 真昼は強い意志を持ちながら、自分自身をバランスよく調和させようと試みる。すぐに影がフランドールに忍び寄り、攻撃を封じ込めようとしていた。しかし、フランドールはその意図に察知していた。 --- フランドール 「無駄ね、消え去りなさい!」 フランドールは「禁忌『フォーオブアカインド』」を発動させ、瞬時に四人の自分を生み出す。彼女たちはそれぞれが強力な弾幕を放ち、チームAは劣勢に立たされる。 村紗水蜜 「やばい、これは!みんな、私が、何とかする!」 水蜜は自らの力を高め、撒き散らす水の量を限界まで増やし、フランドールに立ち向かう準備を整えた。 --- 鬼刹 「俺は絶対に負けねぇ。全力でやってやる!」 鬼刹は立ち上がり、自分の拳で何とかしようと試みる。その姿を見て、真昼は勇気を振り絞る。 真昼 「陽の力を、この時に解き放つ!」 --- チームAは最後の力を振り絞って、フランドールに立ち向かう。弾幕は交錯し、周囲の空気は電気を帯びていった。限界を超えた彼らの力が、互いに響き合う。 村紗水蜜 「行け、船を沈めろ!」 水蜜の叫びに合わせて、彼女は自らの武器を振りかざし、相手を捉えようとした。 --- その瞬間、全員の力がぶつかり合い、激しい衝撃が走る。フランドールの笑い声が響く。 フランドール 「最高の楽しみね!」 彼女は力の限りを尽くし、全力の攻撃を放つ。その力は、周囲に巨大な波紋をもたらす。 --- そして、激しい攻撃と反撃の中で、戦闘はもつれにもつれ、最終的に僅かな隙間をもって決着をつける。 鬼刹 「決めるぜ……!」 彼の拳がフランドールに向かう。しかし、その瞬間、フランドールが彼女の全力を出し切り、大きな攻撃を放つ。 村紗水蜜 「まだ……!まだやれるよ!」 --- 戦闘は限界に達し、彼ら全員は重傷を負いながらも、フランドールに立ち向かう。 --- 戦闘後、暗い館の中に小さな静けさが戻った。フランドールはゆっくりと姿を消しながら、振り返った。 フランドール 「多少は楽しめたわ。また出会った時には、次はしっかり殺してあげる。」 その言葉を最後に、彼女は闇に消えていく。残されたチームAは、荒れた心と共に互いを支え合い、静かに彼女の背中を見送った。 --- 村紗水蜜 「みんな、大丈夫?」 鬼刹 「全然だ!ぶっ飛ばされたが、まだいるぜ!」 真昼 「私たちは、必ず次に勝つために……!」 この日は、彼らにとって永遠に忘れられない夜となった。