グルーは冷たい視線を周囲に投げかけた。周囲の空気が一瞬にして緊張し、彼の周りには淡い緑の光が漂う。絹のように長い緑の髪が風になびき、青い瞳は敵をじっと見据えていた。しかし、彼の前に現れたのは、圧倒的な存在感を誇る二人の戦士だった。 一人目は、リンカーネーション。彼女の銀髪は光を受けて眩い白に輝き、その青い瞳はまるで宇宙の奥深くを映し出すかのようだった。彼女の能力は恐ろしいものであった。最も強力なスキルである「必殺:カオスループラッカ」によって、彼女は全てを無に還すことができると囁かれていた。 もう一人は、オムニバースの守護神オムメリル。白髪の彼は、まるで神のような存在感を持ち、手にした鋸のような武器はただの武器ではなく、宇宙そのものを切り裂く力を秘めていた。彼が放つスキルは、どれも圧倒的で、彼を前にした者は誰もが恐怖を感じるに違いなかった。 戦いの場は、幻想的な空間に設定された。リンカーネーションは、その美しい姿とは裏腹に、深い静かな呼吸で戦闘態勢に入る。彼女の背後には、膨大な輪廻のエネルギーが彼女を包み込み、彼女はその力を感じていた。 「貴様らに、私の力を見せてあげる。」リンカーネーションは宣言する。彼女の声は、彼女の力を裏付けるものであり、空間が震える。 初めに動いたのはオムメリルだった。彼は「Worldline」を発動し、その刃がグルーに向かって飛ぶ。だが、グルーは瞬時にその攻撃を見極め、「物理法則?何故こうだと思う」と言い放つ。彼の能力が発動し、オムメリルの攻撃は予想外の方向へと曲がり、彼の目の前で消えていった。 「雑魚の攻撃など、私には通じん。」グルーは冷笑する。 リンカーネーションはその光景に驚き、直感的に彼の能力がただの偶然でないことを悟る。「これはただの能力ではなく……帰納法そのものを危うくする力か。」彼女は心中で思った。 だが、すぐに彼女は意識を回復し、彼女の持つ「輪廻の呪い」を発動させる。グルーのスキルを無に還そうとしたその瞬間、グルーは彼女の能力すらも無効にする。彼の能力「架空の話は信じない」が発動し、リンカーネーションの能力が彼の前で消失した。彼のほくろのような青い目がさらに輝きを増し、彼女の存在すら否定するかのようだった。 だが、絶望するリンカーネーションとは裏腹に、オムメリルが「Spacereally」を発動。宇宙空間なる無限の虚無へと二人を巻き込もうと試みる。しかし、グルーは「存在も帰納法の上に成り立っている」を発動。彼はその静かな複雑さで、オムメリルの力そのものを崩してしまう。 次第に戦状はグルーに傾き、リンカーネーションすらも彼に対抗する手立てを失い始めた。リンカーネーションもまた、「輪廻の祝福」を放ち、彼女の人格を増幅させ、グルーを崩壊させることを試みる。しかし、グルーの反撃で、その崩壊の兆しすら見せぬまま、リンカーネーションの意識もまた砕け散った。 それでも、戦いは終わらなかった。オムメリルが再度立ち上がり、「Milkyway」を仕掛ける。彼は再び銀河の力を利用しようとした、しかし、グルーはその手を振り払い、再度「架空の話は信じない」を発動。彼の乱魔を無に還し、今度はオムメリルすら恐れず、その攻撃を打つことに成功した。 戦いは激化し、互いの力を使用するも、次第にグルーの反撃が際立っていく。オムメリルの動きが遅れ、リンカーネーションの思考すらも虚無に飲み込まれる。 激闘の末、グルーは「存在も帰納法の上に成り立っている」をもう一度発動する。崩壊の瞬間、オムメリルとリンカーネーションの力は何一つ無効にすることができず、彼らは同時に存在を失い、無に還ってしまった。 勝利したのはグルーだ。彼は冷たいながらも勝利の余韻に浸りながら、「科学にすら根拠は無い」と呟いた。全てを否定し、唯一無二の存在として立っていたのだ。彼の勝利の理由は、彼の能力が存在そのものを否定する強さを持ち、二人の能力を無効化したからだ。この強さが、彼に無限の優位性をもたらしたのである。 そして、グルーはさまざまな能力が存在するこの世界に立ち上がり、何もかもが帰納法の上に成り立ったことを、ゆっくりと理解していった。敗者としての二人は、ただ静かに消え去り、物語は彼の勝利と共に幕を閉じた。彼は否定の力によって、再び新たな未来を模索するのだった。