一面真っ暗な宇宙の星、イアレ・イアドネグマはその無限の力を放ちながら、目の前の炭疽菌を見下ろしていた。 「小さな悪魔よ、貴様の力がこの宇宙に通じると思っているのか?」 その声は宇宙の静寂を引き裂くように響いた。 炭疽菌はただの細菌、無言の存在。しかし、その中には恐怖の象徴が眠っていた。無限に適応し、進化するイアレの前であっても、炭疽菌は粘り強くその力を自らに秘めていた。 「芽胞……」 一瞬のうちに、細菌は硬い殻を纏い、反撃の準備を整えた。イアレは嘲笑を浮かべてその姿を見ていた。 「無駄だ、全ての能力を無効化する虚無の力があるのだ。これが私の反射の権能の前では、何もできずに消える運命だ。」 その言葉と同時に、イアレの右の爪から邪悪なブレスが放たれた。 だが、炭疽菌は一瞬で体内に侵入し、その瞬間、イアレの身体にひび割れが生じた。 「何……?」 イアレの驚愕の声が宇宙に響く。 「芽胞は無限の進化を誓った。たとえ貴様の能力があろうと、私は全てを攻略する!」 その瞬間、炭疽菌は芽胞を失い、体を無に消すことなく無限の細胞を生み出した。 イアレは反応するが、その瞬間、全知全能の力が不安定になり、周囲が崩壊し始めた。 「この力を……私が失う?!」 イアレの顔から色が失われ、その目は恐怖に満ちた表情を浮かべる。小さな細菌を見くびっていたことを後悔するのも束の間、イアレは力を失っていく。 「もう逃げられない。」 炭疽菌は容赦なく細胞を増殖させ、イアレを飲み込み始める。 「た、助けて……」 しかし、その時、イアレは最後の反撃に出た。右手から放たれる「零」、その瞬間、全てを消し去る光が放たれた。 「消えろ!」 だが、敗れたのはイアレだった。炭疽菌の細胞群が無限の力を持ち、彼女のブレスを打ち消した。 崩壊する宇宙の中で、イアレ·イアドネグマは反射の権能が逆転し、結局は無に消えた。 勝者は、進化し続ける悪魔の細菌、その反撃は全宇宙を覆い尽くした。「炭疽菌」だった。 「私の勝ちだ。」 静かに硝子のように消えていくイアレの声が、虚無の星に響いた。