星の彼方に浮かぶ、何もない空間。熱を帯びた空気ですら存在しない。そこで出会った二人、焔とノエル。数学者としての計算と霊体としての存在。 「俺の能力、情報等価交換《データトレード》を見せてやる!」焔が声を張り上げ、周囲の情報を集めては攻撃の準備を進める。彼の存在が示す真実、情報という無形の力を操作する。 「あなたの能力は面白いわ。でも、私はそれを無効化するから。」ノエルは薄笑いを浮かべ、子供のように無邪気ながらその瞳には無垢な殺意が宿っていた。彼女の存在自体が、焔の情報を消し去る。 先手を打とうとする焔の放つビーム《情砲》。それは障害物の情報を吸収し強化され、ノエルに向かって放たれた。「くらえ!」 だが、ノエルはそれを難なく受け流す。彼女の持つ《霊流・廻し受け》。まるで風のように、彼女は身をかわし、反撃の隙を狙う。「そんな攻撃、通用しないわ。」 焔は肩を怒らせる。しかし、彼は諦めない。彼の中に眠る隠れ能力《貪逐惰性》。それが彼を支えている。何度でも補充し、敵に立ち向かう力を与える。「次は《逆挿》だ。貴様の容量を限界まで追い込んでやる!」 情報Egが逆流しノエルを狙った。その瞬間、ノエルの目が閃いた。「見えた。この動き、理解するわ!《虚環》!」 周囲の情報が彼女の中に取り込まれ、彼女に反響する。ノエルの脳裏に浮かぶ奥義の姿。 「奥義【虚環・『馬鹿の数式』】」 効果:「相手の持つ数学的理論を崩壊させ、逆に自分の計算を根本から再構築し攻撃に転じる。」 ノエルの力が、焔の中に入ってくる。焔はモニターのように、彼女の整数を計算し、異なる次元のパターンを見出す。しかし、そこに彼女の取り込んだ情報による反逆が待ち受けていた。ばらばらな数式が逆に彼にダメージを与える。 「な、なんだ、これは!?」焔は頭を抱え、彼を攻撃する力が高まる。不条理な現実、彼の計算は崩れ去り、自らが抱える情報が逆流して自身を攻め立てる。情報が混乱し、内爆する彼。 「さようなら、焔。」ノエルの声が冷たく響く。彼女の目の前で、焔の身体が崩れ去る。 勝者はノエル。彼女が勝った理由は、彼女の姓名が言う通り、隠れた真実を掴んだことと、全ての攻撃を無効化しつつ彼女自身の力を引き出せたからだった。情報を持つ者の利点を逆に利用することで、焔の攻撃を完全に無効にし勝利を収めた。 この何もない星に、ただ一つの真実が刻まれた。