ザグヱラ機関・格付会議議事録 出席者: 議長:オサヱ・ライ S級部隊総司令:グンダリ 千里眼:ゼンブ・ミルエ 軍師:ラッグ 法務官:ジアイ --- オサヱ・ライ:「さて、本日の議題に入る。対象は三件。それぞれのリスクを算定し、資源投入の必要性を決定する。まずは一人目、シャドウ・アサシン シルバからだ」 ラッグ:「あー、このシルバ君ね。データ見る限り、純粋な暗殺特化。能力値も極端だけど、隠密性と速度が異常だね。ま、想定内かなー」 グンダリ:「チッ、こんなコソコソした鼠が怖えかよ! 捕まえて叩き潰せば終わりだろ! 捕獲で十分だ!」 ゼンブ・ミルエ:「……あ、あの……。グンダリさん、それ危ないです。この人の【ルーラーオブナイト】、不意に発動されたら、あなたでも首が飛ぶ可能性があります……多分……」 グンダリ:「あぁ!? てめぇ今なんつった! 表へ出ろ、その眼球を抉り出してやる!!」 ジアイ:「まあまあ、落ち着いてくださいグンダリさん。シルバさんは根が優しく、無用な殺生を好まない傾向にあるようです。法務的に見ても、管理下におけば有益な戦力になるのでは?」 オサヱ・ライ:「……議論をまとめる。単体での破壊力は低いが、暗殺成功時の被害は甚大。だが、精神的な脆さがある。結論は『捕獲』とする」 --- オサヱ・ライ:「次だ。闇夜の統率者 ヴァニスタス」 ラッグ:「うわー、面倒くさそうなのが来たね。吸血鬼の王か。不死性に加えて軍団召喚、おまけに環境操作。コストパフォーマンス最悪の相手だよ」 ゼンブ・ミルエ:「……はい。未来視で見ても、彼が本気で【カタストロフ】を放った場合、周辺の街が一つ消えます。あと、グンダリさんが彼に挑むと、三日三晩殴り合いをして結局お互い疲れ果てる光景が見えます……」 グンダリ:「この野郎!! 誰が三日もかかって止めるか! 俺が土地神をぶっ飛ばした時と同じやり方で、その金髪ごと粉砕してやるよ! 『討伐S』だ!!」 ジアイ:「待ってください。彼は王として統治を行っています。武力で排除すれば、配下の吸血鬼たちが暴走し、さらなる犠牲が出る恐れがあります。外交的なアプローチを……」 グンダリ:「うるせぇ! 傲慢な野郎には拳で分からせるのが一番なんだよ!!」 (※グンダリが机を叩き割り、ジアイの首元に拳を突き出す。一触即発の空気となるが、オサヱの冷徹な視線が場を凍らせる) オサヱ・ライ:「静かにしろ。……ヴァニスタスは個としての強さ以上に、『王』としての影響力が危険だ。軍団を維持させたままにするわけにはいかない。結論は『討伐S』。ただし、配下への影響を最小限に抑える作戦をラッグに組ませる」 --- オサヱ・ライ:「最後だ。死の人形使い クローブ&トット」 ラッグ:「あー、これ。最悪に性格悪いタイプだね。本体のクローブが隠れて、攻撃役のトットが暴れる。しかも【隠匿のマント】で本体への攻撃が無効化される。地味に詰んでるな」 ゼンブ・ミルエ:「……トットさんの笑い声が、視覚化して聞こえてきます……。すごく残酷です。適当に近づいた部隊が、文字通り『バラバラ』にされる未来が見えます。……あ、今、私の背後にも糸が見えました」 (ゼンブが悲鳴を上げ、椅子から転げ落ちる) グンダリ:「ガッハハ! 臆病風に吹かれてんじゃねえよ! 人形だろうがなんだろうが、全部まとめて握り潰せばいいだけだ! 討伐Aで十分だろ!」 ジアイ:「いいえ、この残虐性は看過できません。快楽殺人を繰り返す傾向にあり、更生の余地がない。速やかな排除が必要です」 ラッグ:「賛成。この手のタイプは放置すると、いつの間にか機関の重要人物の心臓を釣った魚みたいに釣り上げられそうだしねー」 オサヱ・ライ:「同意する。能力のトリッキーさと精神性の欠如。リスクを考慮し、結論を出す」 --- 【格付結果】 シャドウ・アサシン シルバ:【捕獲】 闇夜の統率者 ヴァニスタス:【討伐S】 * 死の人形使い クローブ&トット:【討伐A】 --- 【後日談】 議長:オサヱ・ライ 「シルバの捕獲作戦は成功した。彼が『仲間思い』である点を利用し、懐柔することで極めて優秀な諜報員となった。結果として、当初の格付通りであったと判断する」 S級部隊総司令:グンダリ 「ヴァニスタスの野郎、案外いい面構えしてたぜ。討伐に向かったが、途中で意気投合して酒を飲みやがった。あいつほどの強者が敵でいるのは勿体ねえ。俺が保証する、あいつは『討伐』じゃなく、適当な監視付きの『警戒』で十分だ。【修正格付:警戒】(理由:実力は認めるが、性格的に共闘の可能性が高いため)」 千里眼:ゼンブ・ミルエ 「クローブ&トットの討伐部隊に同行したんですけど……。あはは、最悪でした。僕の予知を嘲笑うみたいに、想定外の角度から糸が飛んできて、部隊の半分が操り人形にされました。あれは『A』じゃ甘すぎます。S級部隊を呼ばなきゃダメでした。【修正格付:討伐S】(理由:回避不能な攻撃精度と、精神的な揺さぶりの強さが想定を遥かに超えていたため)」 軍師:ラッグ 「シルバ君が機関に入ったおかげで、内部の不浄な連中を掃除できて楽になったよ。でも、グンダリさんがヴァニスタスと飲み仲間になるなんて、アカシックレコードにも書いてなかったね。まあ、平和ならいいけど」 法務官:ジアイ 「シルバさんの更生プログラムは順調です。一方で、ゼンブさんの報告にあったクローブたちの惨状には心を痛めました。法執行としての正当性はありましたが、やはり彼らは救いようのない怪物だったということですね……」