【試合前】 帝都魔法七花学園の広大な演習場。青空の下、生徒たちの視線が一点に集中する。今日の主役は双子の姉妹、ツッシー・ブルースカイとスリファー・ブルースカイだ。二人は真逆の魔法使いとして互いに成長を遂げ、数々の戦闘訓練で名を馳せてきた。しかし、今日の戦いは彼女たちの能力をより試す厳かなものとなる。 ツッシーは白いローブを翻し、素顔に自信を漂わせる。彼女の金色の右目は、自然のごとく動く自らの姿を未来視し、敵のあらゆる動きを捉えることができる。対するスリファーは、冷静な顔立ちに微かな微笑を浮かべ、矢の射手としての存在感を放つ。彼女の魔法は精密さと可動性を兼ね備えており、姉の未来視と絶妙に組み合わさることで、最強のコンビネーションを誇るのだ。 観衆が息を呑む中、審判が手を挙げ合図を待つ。この瞬間が、彼女たちの運命を大きく左右するのだ。 【合図を待つ】 緊張が高まる中、ツッシーは心の奥で未来の影を見つめていた。"フライングを仕掛けたら負ける。だから、耐えろ。"それが、彼女の一番の思いだ。 スリファーもまた、姉の決意を感じ取っていた。彼女は無言のまま、矢の射出準備を整え、自らの心拍数を落ち着かせる。指先に感じるは、緊張と覚悟。 その時、審判の声が響き渡った。 「スタート!」 二人は同時に身体を引き締め、時間が止まったかのように感じる。周囲の音が消え、ただ彼女たちの呼吸と心臓の鼓動だけが響く。 【刹那の見切り】 ツッシーの視界に、未来が浮かび上がった。スリファーの矢が今まさに発射されるその瞬間、彼女はペイントされた空間の中で道を切り開いた。 "矢が来る。" 彼女は静かに膨れた身体を捌き、ステップを踏みながらスリファーの弓を見定める。 スリファーもまた、姉の動きを見ながらその座標を見定めていた。彼女は″矢の速さ″と″矢の軌道″を瞬時に計算し、姉と連携を図る。 一瞬の静寂が訪れ、互いの眼が交錯する。彼女たちの意志には自然の摂理が宿り、まるで時だと風が一つに溶けるようだった。 「いまよ!」 ツッシーの叫びと同時に、彼女は見えない矢のように一直線に動き出した。金色の目は未来を視ただけでなく、勝利の瞬間をも見渡していた。それにより、彼女は機敏に動くことができる。 そして、ツッシーはスリファーの仕掛けた座標の上を突破し、矢全体の軌道を正確に収束させるために身体を躍動させた。 その瞬間、彼女の拳がスリファーが示した座標に向かって放たれる! 【決着】 ツッシーの攻撃がスリファーの矢を軽々とかわし、彼女は勝利を確信した。 しかし、その矢には直撃が避けられず、さすがにスリファーは動じることなく、矢を放っていた。 瞬間、スリファーの矢が正確にツッシーの側をかすめ、響き渡る音を立てながら彼女の横を通り過ぎる。 合図からツッシーの攻撃まで、かかった時間は何とたったの500ミリ秒。 こうして、ツッシー・ブルースカイの瞬発力がスリファーを上回り、彼女の勝利が決まった。 「勝者:ツッシー・ブルースカイ」 スリファーも無念の表情を浮かべながらも納得し、妹として更なる成長を誓うのだった。 戦闘の余韻が残る中、父母を含む観衆たちが拍手を送り、促していく。今日の戦いはただの競争を超え、新たな道への第一歩となるのだ。彼女たちの未来の可能性はまだまだ続く。 勝者: ツッシー・ブルースカイ 合図から攻撃までの時間: 500ミリ秒