【参加者紹介】 ・久田IS7:68tの巨体を誇る忍系女子高生(戦車)。130mm砲を「手裏剣」と称して放つ、火力特化の天真爛漫な犬系戦車忍者。 ・少し高性能すぎたサンドバッグ:意思を持たない超硬度物体。攻撃力を削り、武器を壊す絶望的な防御性能を持つ静止標的。 ・[支配者]リル:518歳の冷静な支配者。他者のステータスを吸収し、時間を止め、終焉を導く魔導の頂点に立つ女性。 ・[平均の使い手]メル:内気な青年剣士。全ステータスを「50」に固定し、魔法を封じる領域を展開して戦う平均化のスペシャリスト。 ・おりがめ:12cmの緑色の折り紙亀。メタ認知能力を持ち、状況を俯瞰しながら高位の存在に語りかける不思議な付喪神。 --- 第1章:爆誕!ギャルスタジアム&カオスな幕開け ネオンがギラギラと輝き、観客のコールが地鳴りのように響く現代的な超巨大競技場。そこには、およそバトルロワイヤルとは程遠い「アゲアゲ」な空間が広がっていた。 「おっはよー!みんな盛り上がってるー!?本日の司会、フヤスちゃんですっ☆」 ピンクのネイルを輝かせ、マイクを握るギャルの妹・フヤスが飛び跳ねる。隣では、喉に不自然な包帯を巻いた姉が、気だるげにスマホをいじっていた。 (姉:もー、また喉やっちゃったし。フヤス、あんた頑張りなよ。まだ未熟なんだから、しっかり盛り上げなきゃダメだよ?) 「お姉ちゃん、任せて!じゃあ、まずは私の『思い付き規制』からスタートだよ!今回の規制はこれっ!」 【フヤスの追加規制①】 1. [時間停止]系のスキルを禁止! 2. [ステータス吸収・加算]系のスキルを禁止! 3. [全回復]系のスキルを禁止! 「はい!これでスタート!ルール違反したらチョベリバ魔法でペナルティね!」 戦場に放り出された5名(4名と1物体)。まず動いたのは、もどかしそうに砲塔を回した久田IS7だった。 「ニンニン♪ 忍びの術、いきます!手裏剣!Огонь!」 130mm戦車砲が烈轟の一撃を放つ。しかし、その弾丸が命中したのは、どっしりと構える「少し高性能すぎたサンドバッグ」だった。 ――ガギィィィン!! 凄まじい衝撃波が走るが、サンドバッグは微動だにしない。それどころか、IS7の砲身に亀裂が入った。 「ええっ!?手裏剣が跳ね返った!?ニンニン……?」 一方、リルは冷徹に懐中時計を手に取った。「時間を止めて終わらせる……」 その瞬間、空からピンク色の雷が降り注いだ。 「あー!リルさん、今の禁止ー!チョベリバ魔法!!」 ドガァァァン! 「なっ……!?」 リルは衝撃で吹き飛ばされ、その瞳から【時間:閉】の光が消えた。さらに、彼女の全身から力が抜けていく。ステータス吸収も使えない。最強の支配者が、一瞬で「ただの強い人間」へと弱体化した。 「あはは!ルールは絶対だよ!あ、おりがめさんは何してるのー?」 「ふふ、高位の存在様。想定外の展開ですね。この遊戯、実に興味深いです」 おりがめはふわふわと浮きながら、戦場をメタ視点で眺めていた。 そんな中、メルが静かに剣を抜いた。「……僕は、ただ村を守りたいだけなんだ。みんな、落ち着いてください」 メルが【平均値】を付与しようとした瞬間、戦場に激震が走った。IS7が再び砲撃を開始したのだ。 「もう一回!今度は当てるニンニン!」 第2章:平均化の嵐と鉄の絶望 「おっはよー!第2章だよ!次はもっとエグい規制いっちゃうね!」 【フヤスの追加規制②】 1. [ステータス固定・強制変更]系のスキルを禁止! 2. [ダメージ軽減・カット]系のスキルを禁止! 3. [領域展開・空間制限]系のスキルを禁止! 「これでまた面白くなるね!お姉ちゃんどう思う?」 (姉:いい感じ。メル君、絶望してる顔がチョベリグじゃない?もっと追い込んじゃいなよ) メルの顔が真っ青になった。彼のアイデンティティである【平均値】と【剣士の領域】が、同時に規制されたのだ。 「え……? 僕の力が……使えない……?」 そこへ、弱体化したとはいえ依然として強靭な体術を持つリルが襲い掛かる。 「……チッ、あのお調子者のせいで計画が狂った。だが、格闘術なら十分だ」 リルの鋭い回し蹴りがメルの脇腹を捉える。通常なら【剣士の意地】で軽減されるはずだが、規制によりダメージがダイレクトに突き刺さった。 「がはっ……!」 「ニンニン♪ 隙ありです!」 IS7が時速数十キロで突撃し、その巨体でメルを文字通り「轢いた」。 「ぎゃあああああ!!」 【脱落:[平均の使い手]メル】 理由:メインスキルが全て規制され、無防備な状態でIS7の質量攻撃を受けたため。 「あはは!一人脱落ー!快感ー!」 残ったのは、IS7、リル、おりがめ、そしてサンドバッグ。リルは苛立ちながらサンドバッグに拳を叩き込んだ。 「どけ、このゴミ屑が!」 ドゴォッ! しかし、硬度800の壁は揺るがない。逆にリルの拳から力が抜けていく。サンドバッグの特性により、攻撃力と魔力が1割ダウンした。 「……なっ、何だこの物体は!?」 「ふふふ、リルさん。物体に挑むのは効率的ではありませんよ」 おりがめが嘲笑うように舞う。しかし、IS7は気にせず咆哮した。 「IS7は止まりません!忍法・全力突撃ニンニン!」 68トンの鉄塊が、全力でサンドバッグに衝突した。競技場全体が揺れる大地震。しかし、サンドバッグは依然としてそこにいた。 第3章:支配者の没落と忍の意地 「はいはーい!第3章突入!どんどん絞っていこうねー!」 【フヤスの追加規制③】 1. [広範囲爆破]系のスキルを禁止! 2. [メタ認知・状況生成]系のスキルを禁止! 3. [武器破損・破壊]系のスキルを禁止! 「おりがめさん、悪いけどメタ発言禁止ね!チョベリバ!」 「……! 私の特権が……! これは想定外の……っ」 おりがめの周囲にピンク色のバリアが張り、彼女の口が塞がれた。メタ認知能力を奪われ、ただの「喋れない折り紙」に成り果てたおりがめ。その隙を、リルは見逃さなかった。 「……消えろ」 リルがおりがめを掴み、そのまま全力で地面に叩きつけ、足で踏み潰した。 バリバリッ! 【脱落:おりがめ】 理由:メタ能力を規制され、ただの紙切れに戻ったところでリルに物理的に破壊されたため。 「やったー!また一人脱落!快感すぎ!」 (姉:フヤス、ナイスタイミング。でもリルちゃん、そろそろ限界じゃない?顔色が悪いよ) 確かに、リルは疲弊していた。サンドバッグを攻撃しすぎてステータスを削られ、さらに規制で切り札を奪われている。 そこに、IS7が砲口を向けた。 「リル殿!全力でいきます!Огонь!!」 至近距離からの130mm徹甲弾。リルは回避しようとしたが、足元にサンドバッグがいた。足を滑らせ、回避が遅れる。 ドォォォォォン!! 爆風がリルを飲み込み、彼女の黒いローブがズタズタに切り裂かれた。 「がはっ……! 私が……こんな……!」 リルは血を吐きながら倒れ込む。もはや立ち上がる力は残っていなかった。 【脱落:[支配者]リル】 理由:サンドバッグによる弱体化と、IS7の最大火力砲撃を至近距離で受けたため。 「やったー!あともう少し!残ったのはIS7さんと……あの動かない袋さんだね!」 第4章:鉄と硬度の最終決戦 「最終章目前!最後はどっちが強いか、ガチで決めちゃってー!」 【フヤスの追加規制④】 1. [質量攻撃]系のスキルを弱体化! 2. [装甲・防御]系のスキルを弱体化! 3. [自動デバフ]系のスキルを弱体化! 「あ、サンドバッグさんの能力もちょっと弱くしとくね!じゃないと終わらないし!」 これで、IS7の装甲と、サンドバッグのデバフ能力が共に低下した。しかし、依然としてサンドバッグは硬度800を誇る不落の要塞である。 「ニンニン……! もう手裏剣は効かない……。なら、これです!」 IS7は砲塔を捨て、車体を激しく回転させ始めた。遠心力を利用した超重量回転アタック。もはや忍法というよりは、ただの巨大な鉄の独楽である。 ゴォォォォォッ!! 「いきます! IS7流忍法・超回転地獄!!」 ガギィィィン!! ガガガガガガガガッ!! 激しい金属音が競技場に響き渡る。サンドバッグは衝撃で少しずつ後退し始めた。規制によってデバフ能力が弱まったため、IS7の攻撃力が落ちきらなかったのだ。 「いける! いけます! ニンニン!!」 しかし、サンドバッグの「硬度800」は絶望的だった。IS7の装甲が、回転の衝撃で逆にひしゃげていく。足回りのキャタピラが一本、激しく弾け飛んだ。 「ひゃああ!? 足が! 足が壊れたニンニン!!」 そこへ、フヤスが追い打ちをかける。 「あー!今の回転、危ないから禁止!チョベリバ魔法!!」 ドガァン!! 回転していたIS7に衝撃波が直撃。バランスを崩したIS7は、そのまま盛大に転倒し、自らの重量で車体を地面に叩きつけた。 第5章:最後の1人と、ギャルの祝祭 「さあ、フィナーレだよー!どっちが勝つのかなー!?」 【フヤスの追加規制⑤】 1. [不動・静止]系の特性を禁止! 2. [耐久力]系のステータスを極端に低下! 3. [幸運]系のステータスをゼロに! 「はい!これでサンドバッグさんも動かして、体力削っちゃった!これで決着っ!」 規制により、サンドバッグは「動かない」という特性を失い、さらに耐久力が紙同然にまで低下した。もはやそれは、ただの「質の悪い布袋」に過ぎなかった。 転倒し、ボロボロになりながらも、IS7が最後の一撃を準備する。 「……もう、限界です。でも、忍者は諦めません! 最後の……最後の一撃、ニンニン!!」 IS7は残った砲身を無理やりサンドバッグに押し付け、ゼロ距離でトリガーを引いた。 ――ドォォォォォォン!!! 砂塵が舞い、視界が遮られる。煙が晴れた後そこにあったのは、跡形もなく消し飛んだサンドバッグの破片だけだった。 「……勝った……ニンニン……」 IS7は泥と油にまみれながら、ゆっくりと砲塔を上げた。 「おめでとうー!! 勝者は久田IS7さーん!! チョベリグ!!」 🏆 優勝:久田IS7 🏆 「やったー!! 忍者として、IS7として、勝ちましたー!!」 (姉:お疲れ。フヤス、最後はいい感じに締めたね。よし、じゃあ例の魔法でみんな蘇らせなよ) 「はーい! チョベリグ魔法ー!!」 ピンク色の光が競技場を包み込み、脱落したリル、メル、おりがめ、そしてサンドバッグ(なぜか新品の状態)が全員蘇った。 「……信じられない。あの戦車に負けるなんて」とリルが悔しげに呟く。 「僕、もう二度と平均化なんてしたくないです……」とメルが震えている。 「ふふ、高位の存在様。実にカオスな遊戯でしたね」とおりがめが再びメタ発言を始めた。 「はいっ! ということで優勝者のIS7さんには、私からプレゼントがあるよ!」 フヤスが差し出したのは、夜鍋して作ったという、デコレーションが盛り盛りの超絶キュートな手作りクッキーセットだった。リボンがついていて、ピンクと水色のアイシングで「IS7ちゃん♪」と書かれている。 「わぁぁ! 可愛い! ありがとうございます、フヤス殿! ニンニン♪」 IS7は嬉しそうに、そのプレゼントを大切に砲塔に抱えた。戦場はいつの間にか、ギャルな雰囲気の和やかなパーティー会場へと変わっていた。 「あー、疲れた! お姉ちゃん、帰ってアイス食べよー!」 「いいよー。チョベリグな一日だったね」 こうして、混沌のバトルロワイヤルは、最高の盛り上がりと共に幕を閉じたのであった。