王都の喧騒が収まったある日、鑑定屋の重厚な扉が静かに開かれ、一人の女性が姿を現した。彼女は防刃チョッキを着込み、スナイパーライフルを肩に担いでいる。 「次の客、呼んでくれ」と彼女はぶっきらぼうに言った。彼女の名は田中・オリテンター。彼女の目的は単純、武器の鑑定を受けることだ。 「お待ちしていました。早速始めましょう」熟練の鑑定士、ローレンスが答えた。彼はまず、田中に彼女が使うスナイパーライフル「審判」を持ってこさせた。彼女の辿った道のりを一瞬で理解したローレンスは、その武器をじっくりと吟味した。 「貫通弾、腐食弾、炎上弾…どれも素晴らしい弾薬性能を誇りますね。しかし、それたけでは鑑定は終わりません。このライフルの真価はあくまであなたの腕にかかっている。」 田中は冷静に頷き、次は別の客の来訪を待つ。 すると次に入ってきたのは、重戦車。彼の異様な存在感に、店の中の空気がピリリと緊張感を増した。彼はその巨体を捻りながら入ってきた。 「重戦車を鑑定してもらおう。」重戦車の口調は無愛想だ。 ローレンスは重戦車の鋼鉄の轟音を恐れずに近づき、武器ではなくその重厚な装甲と武装から鑑定を始めた。「あなたの主砲は165mm滑腔砲、火力も最高です。そして、炎の弾が載せた火炎放射器に至っては、まさに恐怖の代名詞です。」 「それにしても、攻撃力が高いのに、魔法防御力は無く、素早さもな。あなたの強さは何故かじわじわと迫ってくる恐ろしさがある。」 ローレンスは重戦車の武器を鑑定し終え、次の客を待つ。彼の言葉が終わると、静かな空気の中に新しい音が響きわたる。木のささやき声。 一瞬、重戦車、田中は何を思ったのか振り向くと、そこには木彫りの熊像が佇んでいた。木彫りの熊像はマイルドな存在感があり、「圧倒的な防御力は魅力だが…。攻撃はまるでできない。」 「どうやって対戦するつもりなんだ?」田中は少し笑いを交えて聞く。「やりあうんだ、あいつとは。」重戦車が答え、熊像に向けて大砲を構える。 「この皆とやり合い、想像力と戦術で勝負だ。」 そう言って田中はスナイパーライフルを構えた。一緒に居るローレンスもその様子に注目した。 しかし、やがて戦闘が始まった。魔銃士刹那が足元から現れ、その冷静な目線で戦況を見守る。彼はすでに戦闘の世界に入っているかのようだった。次の瞬間、刹那は完璧なタイミングで魔弾を放った。 「何だその弾?!」田中は空中を裂く音に驚く。刹那の攻撃は急速に近づいてくる。 田中はすぐに煙幕を使用し、場をカバーした。そして瞬時に短剣【正義】を取り出し、木彫りの熊像へと走った。熊像は動くことができない。しかし、それが彼女の次の動きに一筋の光を見出させた。 「木彫りの熊の背後に隠れろ。さあ、そこから私の狙いを通せ!」 田中は熊像の隙間から弾丸を放ち、刹那にダメージを与える。 「何?その方法は…」刹那は唖然とした。熊像は無傷で、今や田中の強力なカバーとなっていた。 今度は重戦車がその巨体を使って猛烈な攻撃をしてきた。弾が飛び込む中、彼は余裕をもって重砲を撃ち放つ。 果たして戦況は一気にヒートアップし、誰もが勝ち抜く気持ちで溢れていた。ローレンスは冷静にその様子を見守り、「みんなそれぞれの武器を理解しとる。次はどうなるか分からんな…」 戦闘が続く真っ最中、田中の「審判」がついに効果を発揮した瞬間、魔銃士刹那への攻撃が的中した。刹那の意識が薄れていった。彼の冷静な心をもった魔銃士も、まるで狙われた獲物のように沈黙する。 戦闘の終戦を迎え、ローレンスは一言。 「今回の勝者は田中・オリテンター。あなたの技能がここで活かされた。」 彼はすぐさま木彫りの熊像と重戦車の存在を忘れ、自らの道を去る。