薄暗い森の中、突如として不気味な静寂が破られた。 「さぁ、楽しもうぜ!」 氷海の狂戦士ベイオルグが咆哮し、狼の毛皮をまとう巨体を揺らす。彼の目は狂気に満ち、戦闘への期待で輝いていた。 その前に立つのは無尽のアルジ。彼は中性的な顔立ちの青年で、右腋から三本目の小さな腕が生えている。服には汚れたタグが付いており、被験体としての悲哀が漂っている。彼はひどく投げやりな口調で言い放った。 「お前も、全て壊してやる…」 瞬間、彼の周囲に数本の腕が生え、まるで触手のように空間を占めていく。戦闘の幕が開けた。 ベイオルグは果敢に前進し、両手の斧を振り上げた。「デーンアックス!」と叫び、その一撃を繰り出す。刃がアルジに迫り、彼は即座に【腕の壁】を展開。 「さあ、受けてみろ!」 千本の腕が立ち上がり、一斉に斧を止めた。その衝撃でアルジはバランスを崩しそうになったが、腕を増やすことで耐え抜く。 「何!?この腕の数は…」 ベイオルグが驚くのも束の間、アルジは防ぐだけではなく反撃に出る。彼は【腕の海】を発動させ、無数の腕がベイオルグの周囲を埋め尽くす。 「動けなくなれ!」 急速に腕が増えていく。ベイオルグは一瞬の隙を突いてタックルを放った。 「ぐあああぁ!」 それを受けたアルジは少し後退するが、再生能力で体を元通りにする。「お前もやるじゃないか。」我慢比べが続く。そのとき、木々が揺れる音が響く。体格差を活かしたマッスルトドラが戦場に現れた。彼はすぐに戦闘に参入し、両手を広げては横暴に突進する。 「ガアアアァァ!」 マッスルトドラが巨大な体でベイオルグ目掛けて突進する。ベイオルグはこれに驚くが、【スキョルド】で防御。一方、マッスルトドラの力強い体格がヒットした衝撃により、近くの樹が粉砕される。 「おい、邪魔すんな!」ベイオルグが叫び、すぐにアックスを振り上げた。マッスルトドラも応じて、ガアアアァァと鳴き声を上げつつ体当たりを狙う。 「今度はお前が相手だ、竜!」 ベイオルグはマッスルトドラに大きな一撃を放ち、斧を振る。マッスルトドラの表情は狂暴そのもので、突進し返した。「ナメやがって!」 しかし、アルジは何もせずその様子を見ていた。彼はじっと見つめ、心の中で計算をしていた。「今がチャンス…」 アルジは一気に腕を倍増させ、最大数まで育て上げることに。【星墜とし】を放つ瞬間が近づいていた。 「全てを壊す…」静かな声が響く。周囲の空間が歪み、彼の周囲の空気が一斉にその方向へ吸い寄せられる。 すると、鮮やかな光が走る。「もらった!」ベイオルグが気づくが、すでにアルジの技は発動していた。勝利の一撃が放たれ、その威力は空間の次元すら超越した。 「ぐあああああぁ!?」ベイオルグが吹き飛ばされ、完全に気絶して地面に倒れた。 それでもマッスルトドラは戦意を失うことなく立ち上がろうとするが、今やアルジの腕が周囲を埋め尽くしている。それはまるで海のような大きさを誇り、マッスルトドラの巨大な体もその流れには抗えなかった。 「ガアアァァァ!」恐怖の叫びが虚空に響く。マッスルトドラは逃げようと後退するが、足元から腕がからみつき、次第にその動きが鈍くなる。 「また…お前も消えろ!」アルジが怒涛の腕を伸ばし、彼の全てを持ってくる。マッスルトドラも耐えようとするが、その力は衰え、倒れ込むように崩れ去った。 静寂が戻ると、無尽のアルジだけがその場に立っていた。 「我が勝利…」彼は達成感を感じながら、ゆっくりと周囲を見渡す。残った腕が力強く振り回され、彼の身体を包んでいた。 この戦闘の結果はこうだった。 勝者: 無尽のアルジ 勝利を決めた技: 星墜とし その技の馬力: 150000馬力