ロボトミー社内懲戒チーム：AチームとBチームの激闘 第一章：邂逅 ロボトミー社の暗く湿った回廊に、警報の赤い閃光が無情に点滅していた。「何もない」の収容違反──それはALEPH級の脅威、肉と皮の塊でできた四足の幻想体が、檻を破って解き放たれた瞬間を意味した。Aチームの面々は、即座に現場へ急行した。 先頭を切るのは、師匠＆先輩＆夜明事務所“覚醒”シンクレア。眼鏡をかけた金短髪の青年で、スーツ姿が彼の気弱さを際立たせていた。長剣を握りしめ、利他的な利己主義が彼の心を駆り立てる──自分を守るために、皆を守るのだ。傍らには師匠と先輩が控え、共闘の絆が彼らを強く結びつけていた。武器は超工房製の高熱機伝を内蔵した長剣で、超灼熱の融解撃を放つ。 さらに、白の刀メーエンスと黒の刀ハンドラーを操るカルレ。フード付きの黒いマントを纏い、機能的な服の下に隠された体躯は身軽だ。クレバーな研究者気質で、甘味と宇宙を愛する彼は、引力と斥力を自在に操る。極小鉄棒をブラックホールやホワイトホール化させ、多様な戦術を展開する。 そして、イブちゃん──強制呼称固定の名で呼ばれる、世界の分身たる存在。ロングの黒髪に純白のワンピース、常に瞑目したお茶目で冷静な天才。気さくで丁寧な口調で、「イブちゃんって呼んでもいいのですよ？」と微笑むが、その本質は世界そのもの。パッシブ《世界(ワールド)》により、世界の意思を干渉し、秩序を許可・拒否する。 最後に、冥神ニャデス。白黒の毛並みに赤い目、紫髪の冥猫神。呑気さと真剣さを併せ持ち、魔力不要の魔法無効、物理無効、永遠再生を誇る。全宇宙全次元を操作し、ステータスを1000000倍に強化可能。技は【タイムスリング】で時空を歪め消滅させ、【フィールド：ヘルスキラー】で敵を貫通・封印する。 彼らは収容室の扉を蹴破り、邂逅した。「何もない」の第一形態──肉と皮の塊が、四足で蠢き、聞いた声を模倣して不気味に囁く。「助けて…」と、過去の犠牲者の声が響く。チームAは息を潜め、戦闘態勢に入った。カルレが低く呟く。「これは…単なる怪物じゃない。模倣する知性体だ。引力を固定して動きを封じよう。」 第二章：連携 戦いが始まった。「何もない」は素早い動きで飛びかかり、ひっかく攻撃を繰り出す。鋭い爪が空気を裂き、シンクレアのスーツを掠める。彼は気弱く後ずさりながらも、覚醒前の技「猛烈な突進」を発動。師匠と先輩が援護し、三人で連携して長剣を振り下ろす。「茜さす剣：三撃！」超灼熱の炎が肉塊を焦がし、融解撃が皮を溶かす。 カルレは《引寄接近》を使い、自分を「何もない」に引き寄せ、双刀を展開。《斥力波斬》で全方位から射程無限の斬撃を浴びせる。白の刀メーエンスが斥力を、黒の刀ハンドラーが引力を纏い、確定両断の波が怪物に迫る。「縦横無尽回転！」時空を引きずり、世界を回すような回転斬で追撃。極小鉄棒を組み立て、総重力戦闘術を駆使して怪物の足を固定する。 イブちゃんは瞑目を保ちながら、『世界秩序:許可(ワールドオーダー:よしなに)』を発動。チームの攻撃を世界の意思で強化し、怪物の模倣声を干渉反転させる。「イブちゃんって呼んでもいいのですよ？ でも、あなたの声は偽物ですね。」彼女の決定は世界の決定──怪物の動きが一瞬、鈍る。 ニャデスは呑気に尻尾を振りながら真剣に構え、ステータスを1000000倍に強化。【タイムスリング】で亜鎖を放ち、触れた肉片を時空の歪みで消し去る。瞬間移動で背後を取り、【フィールド：ヘルスキラー】を展開。近づく者を貫通し、HPを奪うドームが怪物に迫る。「にゃはは、遊ぼうか。」物理無効の体で、ひっかきや噛みつきを無視して接近。 「何もない」は模倣でシンクレアの突進を真似ようとするが、チームの連携が上回る。師匠が囮となり、先輩が側面を突き、シンクレアが灼熱の「烙印:灼二撃」で追撃。カルレの空間固定術が怪物の逃げ道を塞ぎ、イブの拒否が再生を妨げる。ニャデスの【チートチェーンドーム】で無数の剣と鎖が永遠に攻撃を浴びせ、抵抗を無効化。怪物は苦しげに咆哮し、皮を被る攻撃を試みるが、カルレの先予測能力で回避される。 戦いは激化し、回廊は肉片と血の臭いで満たされた。チームAの息が上がり始める中、「何もない」の体が震え、時間経過で第二形態への移行が迫っていた。 第三章：師匠達の凄惨な殺害 連携が崩れ始めたのは、師匠の油断からだった。「何もない」は噛みつきを高速で連発し、師匠の防御を突破。鋭い牙がスーツを裂き、肉を抉る。師匠は超灼熱の剣で反撃するが、怪物は模倣で同じ技を返し、師匠の腕を焼き払う。「ぐあっ！」師匠が膝をつく。 先輩が駆け寄り、共闘の叫びを上げる。「師匠、持ちこたえろ！」だが、「何もない」のひっかくが先輩の背中を切り裂く。血が噴き出し、先輩は倒れ伏す。シンクレアは目を見開き、気弱な心が揺らぐ。「師匠…先輩…！」彼は突進を試みるが、怪物は皮を被る技でシンクレアに迫る。皮が命中し、即死の危機──だが、イブの『世界秩序:拒否(ワールドオーダー:だめでーす)』が干渉し、皮を弾き返す。 しかし、師匠と先輩の運命は変わらなかった。「何もない」は第二形態への移行を防ぐ間もなく、残虐に襲いかかる。師匠の首を噛み砕き、肉を剥ぎ取り、凄惨な殺害を遂げる。骨が砕け、血が飛び散る光景に、シンクレアは凍りつく。先輩も鎖のように絡みつく爪で引き裂かれ、息絶える。「なぜ…僕のために…」シンクレアの声が震える。 カルレは怒りに双刀を閃かせ、《引寄接近》で怪物を引きずり込み斬るが、肉塊は再生を始める。ニャデスは【タイムスリング】で肉片を消すが、全体の崩壊を止められない。イブは冷静に世界の意思を差し込み、怪物の成長を遅らせるが、師匠と先輩の死は取り返せない。回廊は絶望の叫びで満ち、シンクレアの心に暗い影が落ちる。 第四章：終章覚醒 師匠と先輩の亡骸を前に、シンクレアの心が砕け散る。怖気づき、逃げ出した子供のような彼は、■■■■という人物の美しい声を聞く。「他の人を無視して、耳を塞げば、もう苦しくない。」平穏を囁く声に迷い、偽善で飾り立てた心が傾く。「悲しむ僕のため、代わりに泣いてくれる人はいないんです。」そして、「だというのなら、いっそ…この悲しみと共に起き上がろう。」 覚醒が訪れる。【不安定EGO:蜜蝋の翼】──力強き右片盾翼が現れ、左肩から腕の鎧と赫灼剣が発現。内に燃え盛る不安定な激情が彼を駆り立てる。シンクレアの眼鏡が曇り、金短髪が炎のように揺れる。「師匠、先輩…僕が、終わらせる！」 チームの反撃が始まる。覚醒シンクレアの奥義【燃え滾る一撃】が炸裂。高熱機伝の超灼熱が怪物全体を包み、融解撃で肉を溶かす。カルレの《縦横無尽回転》が時空を歪め、総重力戦闘術で圧縮。イブの『世界秩序:因果応報(はい、お疲れ様でした)』が発動──最後の一撃で、世界に起きた変化全てに×0を差し込み、怪物の再生を固定無効化。 ニャデスはステータス強化で【チートチェーンドーム】を最大出力、無数の剣と鎖が永遠攻撃を叩き込む。全宇宙操作で次元を閉じ、逃げ場を奪う。「にゃんにゃん、終わりだよ。」怪物は第二形態への移行を試みるが、卵のような殻が形成される前に、フルボッコの集中砲火で崩壊。頑丈な繭すら貫かれ、肉塊は塵と化す。 第三形態への変異は阻止された。「何もない」は消滅し、回廊に静寂が訪れる。Aチームの勝利──だが、師匠と先輩の犠牲は重くのしかかる。シンクレアは翼を畳み、涙を拭う。「これで…守れた。」イブが微笑む。「お疲れ様です、世界は許可しましたよ。」 勝敗：Aチームの勝利