廃ビルは13階建てである。外観は朽ち果てた老人のように、ところどころ崩れかけており、窓ガラスは割れ、鉄筋の骨組みがむき出しになっている。内部は暗く、埃とゴミが散乱しており、各フロアは異なる構造を持つ。フロアごとに廊下や開放的な空間があり、その一部には朽ちた家具や機器が放置されている。 1階：エントランスホール。広々とした空間には、古びた受付カウンターと、倒れた椅子が置かれている。窓からは光が差し込むが、奥は暗い。 2階：会議室。テーブルと椅子が乱雑に置かれ、壁には傷がついている。中央に大きな窓があり、外を監視するのに適している。 3階：事務室。デスクが並び、資料が散乱している。隅にはファイルキャビネットがあり、物陰に隠れるのに有利である。 4階：倉庫。商品や機械が散らばり、固定されていない物がでも手に入る。密集した空間は隠れ場所に向いている。 5階：休憩室。ボロボロのソファとテーブルがあり、ストーブが不安定に置かれている。ここは避難所としても使える。 6階：トイレ。暗い通路の奥にあり、個室はほとんど壊れている。物音を隠すのに適した場所。 7階：展望室。大きな窓があり、高さから周囲を視界に捉えられる一方、隠れる場所は少ない。 8階：ロビー。カーペットがはがれたフロアで、天井が崩れ落ちている。大きな絵画が壁にかかっているが、全面は泥だらけ。 9階：会議室3。長方形のテーブルと椅子が並んでおり、窓からの視界は遮られている。静かな戦闘に適している。 10階：映写室。壁には古いプロジェクターがあり、画面に映し出している物を隠れ蓑として使うことも可能。 11階：倉庫2。鉄くずや古道具が放置されており、ハイドの能力を活かせる多くの道具がある。 12階：トレーニングルーム。運動器具が放置されており、体を鍛えるのに最適な場所。 13階：最上階。非常に広いスペースがあり、周囲を見渡せる唯一の場所である。屋上への階段がある。 そうして、ハイドとガウロンはそれぞれのフロアで目を覚ました。 ハイドは9階の会議室3にいて、古い資料に囲まれながら、冷静さを保っていた。 彼は「ここから動き出せば、どんな戦略に立ち向かうことができる」と周囲を見回した。 一方、ガウロンは6階のトイレで目覚めた。狭い空間の中、彼は隠れ場所が充実していることに気付いた。「これなら、うまく潜むことができるな、ハイドを捕まえるチャンスやで」と彼は微笑んだ。 二人はそれぞれのフロアから互いを見つけ出すために動き出す。 第一幕 ハイドはまず、磁場操作によって鉄くずを寄せ集め、武器を作り始めた。彼は頭の中で戦略を練りながら、細心の注意を払って周囲を警戒し、音を立てないように進んで行った。 彼は武器を装備し、次に周囲の様子を伺う。彼の能力によって柔軟に行動できるため、次の行動をすぐに決めることができる。廊下を進む中、目の前にエレベーターがあるのを見つけた。 「もしガウロンが上の階にいるなら、これはいい切り札になる」とハイドは思った。 ハイドは気配を消しながら、エレベーターの扉を開け、中に入った。 一方ガウロンは、彼の能力を活かすために必要な道具を周囲から探し出すだろう。 ハイドがいないことが分かると、彼は余裕を持ちながら6階を出た。 彼は「どの階にいるか、そろそろあの奴も気付く頃やろ」と薄笑いを浮かべ、廊下に出た。「次は、歯を使った攻撃で、奴を倒してやる」 第二幕 ハイドが5階に足を運ぶ頃、ガウロンはトレーニングルームへと向かう。そこには過去の痕跡が多く残っているが、武器としての可能性も秘めていた。 ガウロンは強力な肉弾戦のスキルに自信を持っていたが、ハイドの能力も恐れていた。彼はハイドに挑戦するために、周囲を一つ一つ確認しながら、隠れ道をうまく利用する。 そしてついに、エレベーターに乗り込み9階に上がることを決意した。 ドアが開くと、すぐにハイドの姿を捉えた。「おい、やっと会えたな」と称えながら、彼は一歩踏み出し、廊下を進んだ。 第三幕 「ここはお前にぴったりの場所だな！逃げられへんで」とガウロンは自信満々で言うと、周囲に歯を生やし始めた。 ハイドもそれに怯まず、自身の武器を構え、ガウロンに立ち向かう構えを見せた。 ぶつかり合いになり、牙はハイドの周囲に飛び交い、彼は周囲の鉄くずを操って防護壁を作る。「鉄の盾で守って見せるわ！」とハイドは言った。 ガウロンはそれに合わせて、歯を使ってハイドを牽制しながら、さらに近づいて攻撃を仕掛ける。 「そこにいることがわかってやる！お前の磁力でその場から逃がさん！！」とガウロンは叫び、歯がハイドに向かって襲いかかる。 ハイドは冷静に鉄スクラップを操り、突き出てくる歯をすぐさま受け止めた。「時には逃げないと、逆に利点を失う」と彼は言い、一気に加速し、周囲の物を作り上げられた武器を使ってガウロンに反撃した。 第四幕 二人は戦うにつれて、廊下には損壊した家具が飛び散り、周囲が混沌とした状態になっていく。 ハイドは自分の能力を使い、素早く動き回り、ガウロンの歯を避けながら、強力な打撃を何回も加えた。 ガウロンは体を鍛え上げていたため耐久性は強い。しかし不意打ちに遭い、彼は少しふらついた。「このままやられるもんか！」と彼は叫び、反撃に出た。 ガウロンは歯を一つ使い、ハイドに効果的な攻撃を仕掛ける。彼は歯を地下道に向かって伸ばし、壁に生えた歯を活かしてハイドを挟み込みにかかる。 だが、ハイドはその間に周囲の鉄を駆使し、急いでガウロンを引き寄せた。 「ここが地獄だ！逃げ場はないぜ！」 ハイドは叫び、鉄を発動させる。 それにより一瞬の隙を突き、ガウロンの動きを止めた。 終局 ガウロンは力を込めて抗ったが、ハイドの攻撃の方がより強力だった。ハイドは「最後だ、お前を終わらせる」と言いながら、鉄の剣を使い、ガウロンを盛大に一蹴した。 ガウロンはその衝撃に耐えられず、「こんなところで終わるのか…」と呟き、戦いの中で倒れ込んだ。 ハイドは勝者として一度周囲を見渡した後、出口へと進み出る。 彼はビルの階段を降り、最後に外の光を浴びる。 「やはり逃げ出すことはできない」と外に出てきたハイドは、青空に向かってゆっくりとつぶやいた。 彼は自分が果たした決意を思い出し、勝利の余韻に浸りながら立ち尽くした。