王城の闘技場に、多くの観衆が集まり、熱気に包まれていた。王位継承権を賭けた対戦、最初に登場したのは「ボール投げおじさん」だった。彼はとてものんびりとした様子で、好物のボールを手に、行儀よく観客の前に立つ。 「さぁ、みんな!ボール遊びの時間だよ!」と笑顔で言うおじさん。彼の楽観的な性格が周囲に安心感を与えたが、彼の対戦相手もまた一筋縄ではいかない存在だった。次に姿を現したのは「空虚のグレイ」。彼女は落ち着いた口調で、冷静に周りの様子を見渡した。 「ふぅ、どいつもこいつも、私の闇を知らないようね。」彼女は拳銃とナイフを手にし、戦いの準備を整える。「まずはあんたから、さっさと消してあげるわ。」 おじさんはそんな彼女を見て、無邪気にボールを投げ始めた。「さぁ、ボールだよー!」 彼の投げたボールは直線的にグレイに向かって飛んでいく。が、グレイはその動きを見て、瞬時に能力を発動させた。 「ZERO(ゼロ)!」彼女の魔法が発動し、ボールはまるで何もなかったかのように消えた。 「残念だったわね、おじさん。次だ!」 「投げるだけじゃダメなのか。じゃあ、次は!」おじさんは気を取り直し、エネルギーを込めて再度ボールを投げる。今度は大きく弧を描いて飛んで行く。 一方で、会場の入り口に現れたのは「妖魔リリス」だった。彼女は長い紫髪をなびかせ、翼を広げて舞い降りてくる。「人間は投げることしかできないの?マジで?」と彼女は洒落た声で言う。 リリスは空中で素早く翻り、エネルギーを貯める。「『アギラオ』!」炎を放ち、グレイに向かって突き刺さる。グレイは助けを求める暇もなく、「ZERO!」と叫び、またもや魔法で炎を消し去った。 注目が集まる中、次に現れたのは「ザイン=モルグ=ヴァルトリス」だった。彼は静かな気配で歩み寄り、重厚な鎧を纏い、冷たい眼差しで戦いを見つめていた。「そろそろ本気を出す時が来たようだな」と彼は呟く。 ザインは魂喰剣《ネクロ・グランシア》を取り出し、静かに構える。おじさんがボールを投げ、次いでリリスの魔法が飛び交う中、何も知らない骸骨兵たちが不気味に彼の後ろに現れた。「私の命に従え。エターナル・オース!」 彼の力が解き放たれ、魔法陣が展開され、全ての骸骨兵が一斉に動き出した。 「待って、何をするつもりなの!」とリリスは驚きの声を上げたが、すでに魔法陣から放たれた斬撃が一瞬で彼女の足元を崩した。彼女は慌てて逃げようとするが、骸骨たちの攻撃もあり、一度は倒れてしまう。 「あなたの炎も、私の中で眠りなさい」と彼女はやにわに立ち上がり、魔法を復活させつつ反撃に出たが、ザインは冷たく微笑んでいる。「それでも、理由はない。私の時代が来るのだ!」 その瞬間、彼の剣が光り、一閃のもとに彼女の攻撃を受け流す。彼女はグレイのところに向かい、「これが私の魔法なの」と言うが、既に策略を持ったグレイは、「私の「ZERO」で無効化したわ!」と言い放ち、二人が一時的に協力をし始めた。 おじさんも、ボールを持ち直し、皆に「友達になろうよ!」と呼びかけた。「そのボール、火を付けることで、一緒に倒せるよ」とリリスが提案。おじさんはそれを受け入れて、ボールに火を込めて再び投げる。 「一緒に行くわ、3人で攻撃!」と成就した攻撃が煌めき、全員が力を合わせてザインに向かっていく。しかし、ザインは彼らの動きに気付き、「それ、面白いと思っているのか?」と冷たく嘲笑した。「しかし、私の長い歴史と忠義の前に、無力だ!」 だが、自らの運命を変えようとした彼らは、最後の力を振り絞り、「一緒に行くぞ!火球を一緒に!」と叫び、最終的にはボールが炎をまとい、ザインに向かって炸裂した。 爆発音と共に、騎士の姿が霞む中、彼らの力をもって勝利を手にする。 「我ら、王位を継承す、立ち上がろう!」おじさんは心を込めて叫び、共に勝利を祝った。その日から、国の新王となったのはボール投げおじさんだった。彼の楽観的な精神が国に豊かさと友情の象徴となり、平和な時代が築かれることとなった。 新国王による統治は、8年もの間続いた。