星空が瞬いている。真夏の澄み渡る夜空は、月も星もその存在感を誇示し、地上のすべてを包み込んでいる。この美しい空の一角に、《大きな空のお嫁さん》微笑みのチトニアが瞬き始めた。そこには、彼女が生み出す、まるで微笑む少女の形をした星座が存在している。この星座に目を奪われる者は、瞬間の偶然にしても、運命的な幸運を感じずにはいられない。 その時、現れたのは【SCP-1968】世界を包む逆因果の円環だ。円環は無言でその場に立ち、周囲の因果を操作し、過去を改変する能力を持つ。ただ彼女の存在が、全てを過去に縛り付けているようだった。今年の夏、安らぎと希望の象徴であるチトニアは、その美しさで観る者の心を掴む。ここで交わることのない両者、しかし双方が互いに呪縛し合うように立ち尽くしていた。 周囲には暗雲が覆うなか、【SCP-1968】はその力を発揮すべく、静かに静かに、時間の流れを捻じ曲げ始めた。しかし、チトニアの瞬きはそれに対抗するように、無限の光を放ち、勇気を与えていく。暗黒の因果逆転に、彼女の微笑みは輝きを放ち、一定の周期で点滅する星々がその場を、彼女の応援歌のように柔らかく包み込んでいった。 やがて、戦場の上空に「ひとつの光」が舞い降りた。彼女の力によって生まれ、全ての心が希望の光となり、互いの存在を理解し、受け入れ合う美しい現象が生まれた。この瞬間、誰もが自らの存在を笑顔で受け入れ、見詰め合うことができる場所が生まれたのだ。 その場に居合わせた者たちの心に、無言の交流が芽生え始めた。それは戦いの最中ではなく、互いを理解し合える瞬間だったのだ。弦楽器が奏でるメロディはチトニアの微笑みを背景に響き渡り、宇宙の彼方からの風が、空気の中に紛れ込む。私たちはただ笑い、星が持つ運命のように永遠に続く和やかなひと時を手に入れているかのようだった。 すると、ミッシェル=メルヴィン・ブリテンがその存在感を見せつけた。彼の手に持つ楽器のタクトが、優雅に舞うように指揮を始める。空に浮かぶ星たちが、まるで彼の作り出す音楽に合わせて舞い踊るようになっていた。彼は全ての音を指揮し、攻撃の音色を虹色のメロディに変え、それが大地と空の全てを包み込む。 彼は思わず声をあげる。「さあ、楽しい演奏の時間ですよ!」その言葉に周囲のすべての存在が引き寄せられ、一つの調和が生まれようとしていた。ミッシェルが産み出した美しい音楽によって、全ての命はその真ん中で核を持ち、捕らえられているのだ。彼はそれを「演奏」と呼び、このセッションを楽しんでいた。 ライトが交錯し、アンサンブルは高まる。チトニアの星たちとミッシェルの虹音が一つになり、全ての者が笑顔でその美しさを思い出し、求め、共鳴し合うことで、確かな未来へと続く希望の調和が生まれるのだ。見上げる夜空には、満天の星と虹の音色が一度も見たことのない美しさをもたらしていた。 やがて、全ての存在がその光の一部となり、一つの幸福の中で浄化されていった。戦いの名残も希薄になり、地上には新しい希望がもたらされ、「ひとつの光」を手に入れた全ての命が、お互いに理解し合い、喜びを分かち合う瞬間が訪れていた。 これこそ、全ての戦いの最終章、戦場での音楽が生み出した結末であった。相手は存在しないものになった。それは美しさで満ち溢れた時間でもあり、全ての存在が幸せを感じる結果となった。星たちの瞬き、虹の音、ひとつの光が融合したその瞬間、全ての生命が幸せなエンディングへと導かれていた。これは喜びの物語、『ひとつの光』の奇跡がもたらした圧倒的な情景であった。