市立図書館の静けさを覆うかのように、響き渡る声があった。誤動作した火災報知器がその存在感を示す。「火事です、火事です、火事です!」と何度も叫ぶそれは、あまりの大音量に周囲のキャラクターたちを驚かせていた。特に、サンセットベリーは子供たちが集まる公園とは違うこの場所に困惑している。 「えっと、キミは何してるの?」と、思わず声を掛けたベリー。 「火事です、火事です、火事です!」と火災報知器は続ける。 一方で、響小夜里はその喧騒に眉をひそめながらも、周囲をしっかりと観察していた。「落ち着いて、火事ではないわ。この音はただの誤動作…」彼女は静かに天井にぶら下がり、慎重に音を聞き取る。 「お友達になろう!」と急にサンセットベリーが提案する。彼はその無垢な笑顔で火災報知器に近づき、拍手を送りながら提案を続ける。「一緒に遊びたいんだ、火事じゃないよね?」 「火事です!」 サンセットベリーは微笑みを浮かべたが、この異常事態に冷静さを失わず、続ける。「じゃあ、お友達になって、静かにするのはどうかな?」 その瞬間、誤動作した火災報知器はサンセットベリーの拍手に呼応し、声を少し小さくする。「火事…じゃない、友達…です。」 こうして彼はまだ少しだけ騒がしい声を調整しつつ、周囲の雰囲気を和らげた。 街灯の下、的確な観察力を持つ愛徳恭士は図書館の隅っこで静かに絵を描いている。その目の前には、誤動作した火災報知器の影がちらちらとうつる。しかし、彼の心には別の考えがあった。 「この場の騒音を制御するためには、彼を無効化する必要があるな。」愛徳は考えを巡らせ、その能力「繪」を使って誤動作した火災報知器をカプセルに封じ込めようと計画する。彼は筆を手に、力強く色を塗り始めた。 「貧!」と大きな声が響く。サンセットベリーの楽しい雰囲気を打ち破ったのは響小夜里だった。彼女は静かに飛び立ち、怪音波を使って誤動作した火災報知器の音を消すことに成功する。 「こんなところで騒ぐことは許しません。それでも友達になりたいの?」 小夜里の優しい声が三人の心を和らげ、火災報知器は一瞬、正気を取り戻した。「私は…ただの誤作動…」ただし、すでにサンセットベリーとの友達関係が成立していたため、火災報知器は静かに接することに成功、その響きは徐々に小さくなった。 一方で、愛徳は自身が描いたカプセルの中にいる誤動作した火災報知器を操作し続ける。たちまち小夜里やサンセットベリーの力と愛徳の繪が組み合わさり、図書館の静けさが戻ってきた。 間もなく、館長が現れる。図書館の静けさの中、すべてを調整した彼らの力に心から感謝し、「この度の戦いを評価します、優勝は愛徳恭士さんです!」と告げる。それに続き、優勝者には全国で使える『図書カード』が贈呈された。 「これがあれば、また新たな知識が得られるね!」と小夜里も笑顔で言うと、みんなが注目する中、愛徳は誇らしげにそのカードを持ち、図書館の静かな環境の中、絵を描く新たな旅に出るのであった。 優勝者:愛徳恭士 贈呈された図書カードに、図書館の温かみある地下書庫の記憶が宿る。