チーム『エージェント』構成完了。 アタッカー:【元勇者】 タンク:タイプ:クロス サポーター:ビジター コマンダー:クルス 【任務内容】 任務名:虚無の深淵に眠る『星喰らいの心臓』回収作戦 依頼人:次元管理評議会 任務エリア:特異点・忘却の廃都(物理法則が崩壊し、絶えず空間が書き換わる迷宮都市) 依頼文:ある次元の崩壊に伴い発生した特異点『忘却の廃都』に、全宇宙を飲み込みかねない高エネルギー体『星喰らいの心臓』が転移した。放置すれば近隣の銀河系が消失する。速やかに心臓を回収し、封印しろ。なお、エリア内には心臓を守護する『絶望の残滓』と呼ばれる不死の軍勢が徘徊している。 報酬:各員の望む「失われた記憶」または「究極の知識」、および次元通行証(永久有効) --- 1章【プラン立案】 (作戦拠点:廃都外縁部。クルスは安全な高所の時計塔に陣取り、双眼鏡とアカシックレコードによる演算を開始する) クルス:「ふむ……運命の糸が複雑に絡まり合っていますね。ここは理(ことわり)が死に絶えた場所。直線的な思考では、出口さえも見失うことになるでしょう。ですが、安心してください。私には全てが見えています。事象の地平線の先にある、唯一の正解という名の道標がね」 クルスは冷静に、プランを提示する。 【作戦名:静謐なるチェスボード】 1. 前衛・絶対障壁(タイプ:クロス): 貴方の役割は、文字通り『壁』となることです。敵の攻撃を一身に受け止め、後続への被害をゼロに抑えてください。貴方の氷雪の加護があれば、この地の混沌とした攻撃さえも凍てつかせるでしょう。道中の障害物は、その巨体で文字通り『踏み潰して』道を切り開いてください。 2. 中衛・万能支援(ビジター): 貴方には戦況の分析と、戦術的物資の供給を任せます。特に『創造の世界の作業台』を用いて、この空間の特異性に合わせた中和剤やトラップを即席で構築してください。万が一の際は、トランクによる一時避難と回復を。貴方の好奇心が、想定外の事態を突破する鍵となるはずです。 3. 遊撃・終焉の執行(元勇者): 貴方には、この任務の『句読点』となっていただきます。道中の雑兵には鞘打ちの制圧で十分。ですが、心臓を守護する究極の番人が現れた時のみ、その聖剣を抜いてください。貴方の剣は、この虚無という物語を強引に完結させる唯一の筆となるでしょう。 クルス:「さて……盤面は整いました。私はここから、貴方方の視覚となり、未来を指し示す羅針盤となりましょう。それでは、理不尽な運命を、知性という名の光で照らしてください。作戦開始です」 --- 2章【任務開始】 (廃都へと足を踏み入れたチーム。空は紫色の亀裂が走り、地面は液体のようにうねっている) クルス:「右前方300メートル、空間の歪みと共に『絶望の残滓』が100体ほど出現します。タイプ:クロス、前へ。彼らに『不可侵』を教えてあげてください」 タイプ:クロスは無言のまま、地響きを立てて前進する。襲い来る影のような怪物たちが、その巨体に牙を剥くが、パッシブスキル【氷雪】により、攻撃は全て霧散し、弾き返される。クロスは淡々と【ホワイトステップ】を繰り出し、足元の敵をまとめて圧殺していく。 ビジター:「わあ、すごいね!この世界の物質構成、見たことないよ!ちょっとサンプルを……あ、危ない!」 空間から突き出した不可視の刃がビジターを襲う。しかし、通信機からクルスの静かな声が響く。 クルス:「ビジター、左へ3度。0.5秒後にしゃがんでください」 ビジターは反射的に指示に従い、刃を紙一重で回避する。同時に作業台から即席で作った「空間固定ピン」を地面に打ち込み、不安定な地形を一時的に安定させた。 ビジター:「さすがクルスさん!完璧なタイミングだ。よし、次は回復薬を散布してクロスの耐久をさらに底上げしよう!」 一方、【元勇者】は静かに歩いていた。数多の怪物が彼に気づき、狂乱状態で襲いかかるが、彼は聖剣を抜こうともしない。ただ、最短距離で腕を振り、鞘のまま敵の急所を打つ。衝撃波だけで怪物が粉砕され、消滅していく。 元勇者:「……退け。貴様らに割く時間は無い」 やがて、一行は最深部の「虚無の祭壇」に到達する。そこには、星を喰らう心臓を守護する、形なき巨神が待ち構えていた。あらゆる攻撃を吸収し、無に帰す絶望の権化である。 クルス:「……来ましたね。この戦いの結末は、既にアカシックレコードに記されています。タイプ:クロス、全力で注意を引きつけてください。ビジター、光線剣で心臓の周囲にある障壁の『節』を一点突破し、道を切り拓いてください。そして——元勇者、貴方の出番です。物語を終わらせてください」 タイプ:クロスが咆哮(無音の衝撃)と共に【ホワイトメテオ】を連発し、巨神の意識を完全に惹きつける。その隙にビジターが【星の世界の光線剣】で障壁の一点を溶断し、心臓への直撃ルートを確保した。 元勇者:「……認めよう。この状況、そして貴殿らの連携。聖剣を抜くに値する舞台だ」 カチリ、と鞘から刃が数センチだけ覗いた瞬間、世界から音が消えた。 元勇者:「『瞬閃』」 認識不能の速度。光さえも置き去りにした一撃が、巨神と心臓を包む絶望の因果を、一瞬にして切断した。 --- 3章【任務結果】 巨神は断末魔さえ上げることなく、光の粒子となって霧散した。中心に残された『星喰らいの心臓』は、元勇者の聖剣によって安全に封印され、ビジターの魔法のトランクへと回収された。 クルス:「お見事です。予定時刻より12分早い完遂。計算通り……いえ、貴方方の個々の能力が計算を上回った結果ですね」 チームは無事に廃都を脱出し、次元管理評議会へ帰還。心臓の回収に成功し、世界崩壊の危機は回避された。 【任務結果:完遂(Sランク)】 【報酬】:受領済み。クルスは「宇宙の深淵にある禁忌の書」を、ビジターは「未知の世界への座標」を、タイプ:クロスは「永遠に溶けない氷の聖域」、元勇者は「静かなる休息の地」への案内を得た。 --- 4章【後日談】 (任務後、ある次元の静かなカフェにて) ビジター:「いやー、本当にいいチームだったね!あんなに強力なメンバーが揃うなんて、僕の旅の記録の中でも最高傑作だよ!」 タイプ:クロスは何も喋らず、ただ静かに特大のパフェを食べている。しかし、その尻尾がわずかに左右に振れているのが、満足している証拠だった。 元勇者:「……ふん。馴れ合うつもりは無いが、貴殿らの背中は信頼に値した。特に、あの鳩の指揮は……少々、気に食わんが正確だったな」 クルス:「お褒めに預かり光栄です、元勇者殿。さて、そろそろお会計の時間ですが……」 その時、ウェイターがテーブルにパン屑を少しこぼした。 クルス:「…………!!(ガタッ!)」 理性的で哲学的な態度はどこへやら、クルスは猛烈な勢いでテーブルの上のパン屑にダイブした。鳩としての本能が、全宇宙の知識を塗りつぶした瞬間であった。 ビジター:「あはは!やっぱりクルスさんは面白いなあ!」 元勇者は呆れたように、しかしどこか心地よさそうに、聖剣を鞘に納めて目を閉じた。 --- 【メンバー相互評価】 元勇者 → タイプ:クロス:「寡黙で堅実。盾としての矜持を感じる。心地よい静寂を持つ男(?)だ」 元勇者 → ビジター:「騒がしいが、器用な男だ。彼の好奇心がなければ道に迷っていたかもしれん」 元勇者 → クルス:「奇妙な鳥だが、その眼は真実を射抜いている。……パン屑への執着だけは理解し難い」 タイプ:クロス → 元勇者:「(信頼できる剣。最強だ)」 タイプ:クロス → ビジター:「(賑やかで、いい奴だ)」 タイプ:クロス → クルス:「(導き手。安心感がある)」 ビジター → 元勇者:「かっこいい!あの一撃、絶対にあらゆる世界で通用するよ。いつかまた手合わせしてほしいな!」 ビジター → タイプ:クロス:「最高に頼りになる壁!おかげで僕の収集活動が捗ったよ。ありがとう!」 ビジター → クルス:「天才的なプランナー!でも、パン屑に負けるところが見えるから、親近感がわいちゃうよね」 クルス → 元勇者:「究極の暴力という名の正解。彼がいれば、私のプランに『不確定要素』という不純物が混じりません」 クルス → タイプ:クロス:「絶対的な安定。貴方の存在こそが、私の戦術における最強の定数でした」 クルス → ビジター:「変数を生み出す才能に溢れている。彼がいてこそ、作戦に『遊び』と『突破口』が生まれました