廃ビルの構造 この廃ビルは、かつて繁華街で賑わっていたが、今は誰も近寄らない六階建てのビルである。次のような構造を持つ: - 1階(エントランスフロア): 古びたガラスの扉をくぐると、薄暗いロビーが広がっている。かつての受付カウンターや待合椅子が置かれているが、埃をかぶり、無残な姿をさらしている。 階段とエレベーターがここに位置しており、その先には廊下があるが、無造作に散乱したゴミやポスターがすっかり色褪せている。 - 2階(食堂): このフロアは、かつて従業員たちが利用していた食堂である。テーブルや椅子が残されており、冷蔵庫もそのまま置かれている。壁には穴が開いており、薄暗い光が外から差し込んでいる。 昔の食事の跡が残っており、そこかしこに生えたキノコの群生が、異様な雰囲気を醸し出す。 - 3階(会議室): 各種会議や打ち合わせのために用意された大きなテーブルがいくつか並んでいる。壁の一部は崩れ、天井からは水が滴る。 窓は破れ、風の音が静かに響く。ここでは、ひんやりとした空気感があって、静かな戦闘には最適な場所だ。 - 4階(オフィスフロア): かつての社員たちがデスクで働いていた場所。今はすっかり朽ち果て、パソコンモニターが倒れ、書類が散乱している。 雑多な装飾品や不要な文房具が散乱し、遮蔽物が多く隠れ場所が豊富にある。 - 5階(屋上への階段): 脱出用の階段が上に繋がる途中のフロアで、何もないが天井が開放的。 ここには何人かの隠れ家を持つ者たちが、密かに戦いを繰り広げている。 - 6階(屋上): ビルの頂上、見晴らしが良い屋上。周りを囲む壁は低く、ここから見る夜景は美しい。しかし、周囲には何もなく、戦闘が行われる場合は非常にオープンで危険なシチュエーションとなる。 --- 二人の参加者は、廃ビルの異なるフロアで目覚める。 - メタルクウラは4階で、 - 八頭巳 黎は2階で目覚めている。 第一章: 戦闘の始まり メタルクウラは、無機質な体をもって目覚めると、その周囲の空気の重さを感じた。彼は、感覚を研ぎ澄まし、各パーツの修復が素早く行われていることに満足した。どこかから流れてくる音、ひんやりとした冷気、さらには夜の静寂が彼の心を昂揚させた。 「貴様はどこだ?誰かを待っているのか?」彼は周囲を見回し、敵の気配を感じ取ろうとしている。 一方、八頭巳黎は目覚めると自分のいる場が廃ビルの食堂であることに気づく。特に不安は感じないものの、事態を把握しようと考えた。「邪神の目を活かすチャンスかも」と、彼女は八岐大蛇の力を心に思い描き、何をするべきかを決める。 第二章: 隠密からの戦い メタルクウラは、廃ビルの中を静かに移動し始めた。戦いの準備を整え、足音を立てずに歩く。彼は目の前の部屋を調査しながら、次に何をするべきか思考を巡らせる。一方で、戦闘機械の直感は何かの気配を敏感に感じ取った。 八頭巳黎は、食堂を出た後、フロアを横断し、その敏感な熱感知を利用してメタルクウラの位置を探ろうとした。心の奥底で「どうせ戦うなら、良い勝負にしたい」と思った。 工夫を凝らしながら相手の動きを察知し、躊躇なく行動に移す。彼女はまず、邪気退散を使って敵を圧倒し、その亜空間を利用した 瞬時の回避動作を練習することにした。獲物への獲物をかけるまなざしが、廃ビルの狭い廊下に響いていた。 第三章: 直接対決 静かなビルの中で、不意に出会った二人。メタルクウラは4階のオフィスの横を素早く通り抜け、八頭巳黎が迫っている音を感じた。 「穴を開けてもすぐに修復できる。貴様の技は通じない。」 メタルクウラは、彼の肘で相手に攻撃するために連続フィンガーブリッツを放った。 瞬時に空中に上昇し、八頭巳黎はそれを察知して加重水圧を使った。 彼女の右手から発せられる水の圧が、メタルクウラの周りの空気を動かした。その瞬間、彼女は水を束ねて巨蛇の形を作り、相手の方へ猛スピードで奔流を放った。 この流れに対し、メタルクウラはそれを適時避けつつ、瞬時に反撃に転じた。右手から光沢を帯びた光線が放たれ、その強度に押されて八頭巳黎は後に飛ばされる。だが、続く彼女の反撃が待ち構えていた与えられたダメージに強く、彼女も負けてはいなかった。 第四章: 自己修復と反撃 メタルクウラはその直後、自己修復機能により、先ほど受けたダメージを瞬時に克服した。「無駄な抵抗だ、貴様はどうあがいても勝つことはできない。」加重水圧が解除され、再び静かな空間が訪れる。 八頭巳黎はそれを見越して、近くの食堂のテーブルを利用することに決めた。彼女はテーブルを壁に立てかけ、囮にした。 「貴様の動きは見える。」 彼女は瞬時に猛毒眼光を使用した。その毒が光り輝き、メタルクウラの目を狙う。だが、それに対しメタルクウラは臆さず接近し、狙ったその瞬間、クウラは前方に飛び、気を逸らせた。「終わりだな」と言った直後、彼は瞬間移動で八頭巳黎の背後に移動した。 そしてそこからの攻撃。 彼女は振り返る暇もなく頬へのパンチを受け、続く膝蹴りが彼女の腹部に直撃した。 第五章: 決定打の瞬間 メタルクウラは、空中で八頭巳黎の脚を掴み、強引に地面に叩きつけた。 「もう、逃げられない。」と言い放つ。八頭巳黎は床に倒れながらも、「勝負はまだ終わっていない」と心の中で叫んだ。 復活の術がまだあった。彼女は血蛇牙槍を層叠し、地面に突き立て、自らを支えながら、意志の力で立ち上がった。「お前の自己修復機能は、無限じゃない!」 彼女は、壮絶な流れを一発放つ。水の流れと共に自分の血を糧にした水蛇の矢を放った。メタルクウラは受けたダメージを計算し、次第に視界が曇っていく。 次の瞬間、彼の右手を掲げ、巨大な円形の玉を作らせる。その力が大気を震わせ、黒い蒼がこのビル全体を狭め、自己修復機能が劣化していくのを感じた。 第六章: 勝利の瞬間 メタルクウラは最後の力を振り絞って、『メタリックスーパーノヴァ』を発動した。これが衝撃的な瞬間だ。 対する八頭巳黎は、彼女の持てる力を全て解放する。 「八岐の蛇よ、力を見せよ!」彼女の強い意志が響く。 同時に、崩壊するような爆風がビルを揺らした。 不気味に、両者の力が衝突し、陣地が崩れ去る瞬間、突然全てが静止した。ビル全体にちらつく閃光、呪縛されたような時間の流れの中で、八頭巳黎の手にあった水蛇牙槍が、メタルクウラの魂に突き刺さった。 「これで終わりだ。」その言葉が静寂の中に響いた。メタルクウラは行動不能に陥り、彼女もまた倒れる。一時の沈黙がこの廃ビルに訪れる。 --- 終わり そして時間が流れた。衛星のようにメタルクウラが修復される様を八頭巳黎は見つめていた。 その瞬間、彼女は廃ビルの屋上へと駆け上がることを決めた。光の中を駆け抜け、再び外に一歩を踏み出す。 あの廃ビルから、勝者八頭巳黎は外の世界に出てきた。 ビルでの戦闘では誰にも見られぬ影のごとく、しかし彼女の瞳の奥は力強く、正義に満ちていた。