迷いの森の奥深く、ドングリの木々が生い茂る場所に、二人の戦士が集結した。片方は漆黒の鎧をまとったドラド。巨体を誇り、四本の腕を持つ彼は、その存在感だけで周囲の空気を重くした。対するは超弩級戦艦・大和。彼女は圧倒的な火力と技術を誇る戦艦で、静かにその威容を見せつけていた。 「…参るぞ」ドラドが無口に呟くと、彼の長い角が微かに光を放つ。彼の両目が鋭く光り、戦闘モードに入ったことを知らせる。大和はその様子を観察し、彼女の戦闘プランを瞬時に展開した。 「貴方の威圧感は素晴らしい。しかし、私には遠距離攻撃がある。貴方には勝たせない。」徐々に腕を組む大和。彼女の言葉は冷静そのものだった。 振り返って、ドラドは鋭い目を光らせる。彼の体が一瞬で前へ進む。素早い動きに、静寂を破って風を切る音が響いた。ドラドは以心伝心での突進準備をしていた。 「万里の彼方へ吹き飛ばそう!」彼の言葉と共に、巨体が大和へ突貫する。大和にとり、近距離戦は望むところではなかったが、彼女には計算があった。すぐに主機補機が起動し、彼女は浮遊を開始した。 ドラドが放つ突進は強烈で、大和の警報が鳴った。彼女は咄嗟に後方へ回避するも、ドラドの四本腕が前方から伸びてくる。肩から腕を使った力強い攻撃が間一髪で大和のフロントデッキをかすめた。 「貴方は速い…だが、私も負けてはいない!」大和が叫ぶと、シュッと空気を切り裂く音を立てながら、彼女の主砲から高貫通魔法砲弾が発射された。初速780m/s、目標に向かって一直線に進むその砲撃は、ドラドの意表を突く。 ドラドは瞬時に彼女の攻撃を感知し、その身を低く屈めた。四本の腕を広げると、彼はそれを受け止める力強さを見せた。しかし、やはり威力に圧倒され、弾の衝撃で地面に押しつぶされそうになる。 「ああっ!」彼は体勢を崩しながらも、すぐに反応する。神経を研ぎ澄ませ、体を起こし、次の攻撃へと立ち向かう準備をした。 「剛力無双!」その声が響くと同時に、ドラドは両腕を大きく広げて自身を宙に舞わせた。全力で周囲の空気を巻き込みつつ、彼は大和に向かって全力で投げ飛ばす。 ドラドのあらゆる力を込めた投げ飛ばしは、その直前に踏み込む力が必要だった。当然の如く、四本の腕が彼女を掴もうとせり出す。 「くっ、無理だわ!」大和が焦りを感じた瞬間、巨体は揺れて彼女を大きく持ち上げた。彼女はバランスを失うが、しかしまだプランを放棄するには早い。大和は思考を絞り、持ちこたえようと誓う。しかし、外骨格の硬度とドラドの圧倒的な力により、呆気なくその力が伝わってきた。 ドラドは全力で投げ飛ばし続け、彼の姿は重力に反して空高く舞い上がった。幻想的な光景が広がる中、大和が恐る恐る彼女の装甲を確認する。「これが…」 もはや完全にバランスを失った大和は、強烈な力によって遠くまで飛ばされる瞬間が訪れた。「やっ、やめてえええ!」大和の叫びは丘の向こうへ追い越して消えていく。 クレーターはでき、地面が割れる。日が昇っていく少しの間、轟音だけが残り、静寂が広がった。 少しの間、無音の時が流れる。「…勝った。」ドラドは静かに呟き、力で勝利したことに充足感を感じる。 勝者: ドラド 勝利を決めた技: 剛力無双 その技の馬力: 3500馬力