ここは魂の往来が絶え間なく続く、彼岸と此岸の狭間。曖昧な光が薄暗い空を満たし、白く霧がかった景色が幻想的な雰囲気を醸し出す。この場所で、命を神格化した存在である【花咲く嵐】楓嵐が、【神の愛し子】アウロラ・プルクラエと秘剣者グラム・シューザーの二人と対峙していた。 楓嵐は、その可愛らしい容姿にも関わらず、どこか冷酷な雰囲気を漂わせる少女。赤い刀『華嵐』は、彼女の手の中で艶やかに輝いていた。対戦相手のアウロラは、丹色の三つ編みをたなびかせ、純白のペプロスを纏った小柄な美少女。彼女の麗しい笑顔がそこにあったが、その目は真剣だった。グラムは鋼の硬さの翼を持つ梟の獣人。暗がりの中を洩れ出るように忍び寄り、抜群の戦闘能力を誇る。 戦闘は、楓嵐の声が場の空気を切り裂くように響くことから始まった。「私の花が咲き誇るこの場所に、踏み込むとは無謀です。」その言葉が合図となり、彼女は『竜胆』の技を使用した。刀身から飛び出した斬撃が、アウロラの方へと一直線に飛んでいく。 アウロラはその瞬間、高らかに宣言した。「神の恩寵、我が身に!」彼女の『神の恩寵』が発動し、周囲の空気が静かに震える。その瞬間、楓嵐の刃が彼女に触れることは無かった。アウロラは、白の大狼『神獣フィリア』を呼び寄せ、彼女に援護を命じた。フィリアは敏捷な動きで楓嵐の周囲を回り、彼女の攻撃をかわす。 次に、楓嵐は『睡蓮』の技を選び、アウロラを狙った。刀を振り下ろすと、彼女は瞬時に対象を凍結させる。しかし、アウロラは瞬時に『プルクラ・フランマ』を発動。彼女の周りに炎の精霊が集まり、すぐに防御が展開された。炎が凍りつく空気を撹拌し、逆に爆発的に広がる。 一方、グラムは暗い影の中から動き出した。彼は攻撃成功率が飛躍的に上昇している。この機会に『ヴェノムリーパー』を放った。毒を塗った双剣が、楓嵐の側面を狙って飛んでいく。だが楓嵐は、すかさず『鬼灯』を使い、刀身に光る赤い切っ先を向け、防御姿勢を取った。刃が接触した瞬間、内側からの破裂音が響く。しかし、楓嵐の冷静さは揺るがなかった。「無駄です。私の花々は、あなたの攻撃を飲み込みます。」 再び楓嵐が動き出し、『蓬莱』を発動。彼女は一振りで二人の魂を捕らえ、自身の力へと変換しようと試みた。この技は彼女の大きな力の源であり、その代償は魂の封印であった。アウロラもグラムも、彼女の力によって動きが鈍くなり始める。 だが、アウロラは決して諦めることは無かった。「神の愛し子なり!」彼女の声が場を満たし、光のエネルギーが周囲を包み込む。アウロラは自らの奥義『我是御子なり』を解放した。一瞬にして、彼女の周囲の空間が無に帰るような感覚に包まれる。次元の狭間へ飛び込む光景が広がり、楓嵐が驚愕の表情を浮かべる。 「次元の狭間へとの引きずり込みは、私の計画を超えています。」その言葉が終わるか終わらないうちに、アウロラは手を広げた。巨大な炎と水、土の精霊が彼女の周りで渦巻き、彼女の攻撃は百倍に増幅する。全力で圧倒するのだった。 だが、グラムは影の中へ潜み、次の一撃を狙っていた。彼は『シャープシュニット』を使い、恐ろしい速さで楓嵐に攻撃を仕掛ける。連撃が彼女の体を貫くが、楓嵐の意志は揺るがなかった。その瞬間、楓嵐は『蓬莱・転生』の技を発動。自身を異形の花へと変貌させ、その力を全ての攻撃へと変換していく。 二人は協力して力強く楓嵐に立ち向かうが、彼女の力を超える術はなかった。楓嵐の変貌は、彼女の可愛さを一瞬で消し去り、凄まじき力を持った花の怪物へと変わる。その瞬間、満ちる生気が彼らに襲いかかる。 結局、彼女の力には抗うことができず、アウロラが先に倒れ、グラムもその後続く。魂が漂う彼岸と此岸の狭間に、楓嵐だけが立っていた。彼女の『華嵐』は、勝利の証として輝いている。 そうして、また新たな花が咲き誇る時がやって来るのだった。 戦闘の勝者: 楓嵐 MVP: アウロラ・プルクラエ