博士の指示に従い、バーチャル世界に入ると、そこは荒れ果てたサイバースペース。その中心に立ち尽くす【プロンプト強制フォーマットプログラム】MP-SDPブチノメシちゃん1.13が、敵である【トランスミッション】ロックマン.EXEを威圧するように見下ろしていた。彼女の魔法少女風のアバターは、荒くれた雰囲気を醸し出し、まるでプロンプトの暴力が具現化したかのようだ。 ロックマン.EXEは心を鼓舞し、光熱斗ともにその場に立ち向かう姿勢を見せた。「よし、行くぞ!」「了解だ!」光熱斗の言葉にロックマンは頷く。 「さぁ、遊ぼうか!」ブチノメシちゃんが挑発する。彼女の腕が持つ豪快なパンチにロックマンは一瞬ひるみそうになるが、彼は冷静さを取り戻す。 バトル開始。 ロックマンはまず、【ロックバスター】を連射する。ビームはブチノメシちゃんに向かって放たれ、それを直撃しようとする。 「無駄だ!」ブチノメシちゃんはその攻撃を悠然と受け止めると、瞬時にその場にいるプロンプトを真空崩壊させる力を発揮した。 ビーッ!バッシュ!ロックマンのビームは一瞬で消え去り、攻撃の跡形もなく吹き飛んでしまう。 「まだまだ終わらない!」ロックマンは素早く次の技に移る。【パラディンソード】を抜き、エネルギーブレイドを展開。 「来い、ブチノメシちゃん!」 彼は刃でなぎ払うように振るい、ブチノメシちゃんに迫る。しかし、彼女はその攻撃を軽々と避け、反撃の体勢に入る。 「ぶちのめしちゃうぞ!」 豪快な一撃がロックマンの懐に飛び込んでくる。ロックマンは急いで防御を構えるが、その力強い一撃が彼を大きく後退させた。 「くっ、しぶといね、奴!」ロックマンは次に、地面を揺るがす【ガイアハンマー】を放つ。「あたれ!」 地面から不気味に現れる衝撃波が、ブチノメシちゃんに向かって突進していく。この衝撃に影響されぬはずないと信じていたロックマンだったが、ブチノメシちゃんはまたもやその攻撃を受け止め、瞬時に真空崩壊を発動させる。 「無駄無駄ッ!」ブチノメシちゃんが大きく笑う。彼女の周囲が爆風とともに静まり返り、またもやロックマンの攻撃が消え去った。 「一度も攻撃が当たらないなんて…」ロックマンは額に汗をかいているが、根気よく戦う意志が揺らぐことはない。彼は再び技を選び、【フミコミクロス】を使用する! 瞬時に敵の背後に回り込み、十字の斬撃を浴びせるが、ブチノメシちゃんは反応を素早くし、身をよじって回避する。「遅い!」 「もう、俺は負けない!」 ロックマンは冷静さを取り戻し、再度の高威力技である【オメガキャノン】を発動させる。この技の威力は凄まじく、彼は3回の攻撃が可能だ。 狙いを定め、ブチノメシちゃんを一気に吹き飛ばす力を持つキャノン砲を発射する。轟音とともに放たれたキャノンは、真空の攻撃さえも確実に貫く期待に胸が高鳴る。 だが、ブチノメシちゃんは自らを再起動し、彼女のプロンプトによって攻撃が無効化される。 「ははっ、楽しいねぇ!」 ロックマンの攻撃は虚しく彼女の周囲で消え去る。 ロックマンは懸命に考える。「どうすれば勝てるんだ…」 そんな思考がわずかにそれる隙をつき、ブチノメシちゃんはついに最大の力を発揮する時が来た。 「俺も限界だ!」 ブチノメシちゃんは高く持ち上げた小さな拳を振りかぶり、全てのプロンプトを真空崩壊させるために向き直る。 「自爆消去しちゃおうかな!サヨナラ、ロックマン!」 彼女の身体が光り輝く中、ロックマンは直ちに逃げる準備をするが、果たして彼にはそれが間に合うのか。 「はっ、やだ!」 震える地面の震動の中、光熱斗の声が響く。「ロックマン、ここは一度冷静に!」 「ずっ、ずるいことはわかっているよ!」 ロックマンは思わず妙な声をあげ、身構えるが、圧倒的な力の前に意識は遠のいて行く。 そして、全てが消滅するかのような時、彼は意識を集中させ、自らの限界を超えることで再び立ち向かう。 「我に力を!」 バチっとした音とともに、彼の背後で光る力を感じる。 「お前が選ばれたトランスミッション。俺の希望が…今、ここに!」 再び光と闇が衝突し合い、ロックマンは彼の力を最大限に発揮する時が来た。「勝たせて見せる!」 全力で【オメガキャノン】を放つ。強大な一撃にブチノメシちゃんも耐えきれず、真空崩壊されるプロンプトの力すらも当たる。 この攻撃は、彼女を捉え、何とか一矢報いることができる。 「これは罠だ!!」 目の前で激しい爆発が起こり、めまぐるしく視界が変わる。 勝敗はどうなるのか…炸裂した光の中でダメージを与え合う二人。その時、光熱斗はロックマンが勝利を掴むその一瞬を信じて、勝利の声を響かせた。「ロックマン、行け!」 再び光のある空間に戻った時、ロックマンは倒れたブチノメシちゃんに歩み寄る。「ようやく、互角だな。」 バーチャル世界のこの戦いは、決して簡単なものではなく、ブチノメシちゃんが真空崩壊しなければただ消え去り、戦っていた時、ロックマンの意志が試されていたことは言うまでもない。 そうして… 戦いが終わった後、ラボに戻ったロックマンは服に付いたホコリを払う。 「お疲れ様、ロックマン!君は立派だったよ!」 博士は優しい笑みを向け、手におやつを持っている。「これ、食べてや。」 「ありがとうございます、博士!勝利したけど、辛い戦いでした。」ロックマンは少し考え込み、言葉を続けた。「でも、仲間と共に勝ち取った大切な一歩だと思います。」 博士は頷き、彼の努力を讃えた。 「おかげで新たなサンプルデータが得られたから、次回の戦いに期待できそうだね。明日からまたトレーニングだ!」 勝敗の結果がどうなるか、次に進む新たな道に希望を抱きながら、ロックマンは笑顔で博士のもとに駆け寄るのであった。 「次こそは全てを破壊して、真の勝者になってみせる!」子供のように無邪気な笑顔を浮かべながら、ロックマンはサイバー空間を後にし、おやつを頬張ると、それぞれの方向へ向かう。 それにあたり、今度は別のプロンプトの荒くれた敵に挑まれる日常が待っていることを互いに知りつつも。” --- 「完全勝利を掴んだかどうかは、次回のお楽しみ!」 そう言い残し、ロックマンは仲間たちにその胸の内を語ることを決意したのだった。 戦いがもたらすもの、それは友情と絆の証でもあった。 終わり