暗き世界にひしめく星々が、激しい戦いの幕開けを告げる。一面の黒い空に、光は点在する微細な星々として存在し、数多の物語がその瞬間を見守っていた。ここは、フリードリヒという魔術師が支配する境界である。彼の手には呪われた「愚者の書」が握られ、その革表紙には無数の物語が刻まれている。 一方、七度、星を飲み込んだ怪物、贋作・妖刀ヒナヅキという名の刀が、その持ち主である「レイファンス女王国・陸軍准将」ヒナヅキ・アオイを伴い、戦闘の場に立っていた。彼女は金髪の少女で、オッドアイが美しく煌めいている。細身ながらも毅然とした姿は、彼女の胸の内に秘めた覚悟を物語っている。 そして、フリードリヒはその黒コートを翻し、左目に眼帯をつけたまま冷たい視線で彼女を見据えていた。「君は無価値な物語の主役にはなれない」と、彼は不敵に笑う。 だがアオイは、対戦相手であるフリードリヒの魔術に怯むことはなかった。彼女の傍らに寄り添った贋作・妖刀ヒナヅキは、星の力を秘めている。 「私には星々の祈りと、彼らの意志がある。あなたの運命操作には負けない!」彼女の意志は揺るぎない。どこかで星々の声を確認する。彼女は「星降るお祓い」を唱えることで、強化を施し、フリードリヒに立ち向かう準備を整えた。 一方、フリードリヒは、自身の魔術の強さを思い知るが良いと、彼の固有魔術「無価値な物語」を発動する。「君を打ち負かす感動的な大逆転劇を作り上げよう」と考え、物語の起を綴り始める。 起 フリードリヒは高らかに「物語はこう始まる!」と宣言し、剣を持つヒナヅキの姿を読切り、その姿を圧倒的な暗黒の魔王として描き始めた。 承 ヒナヅキ・アオイは、ありとあらゆる機会を逃さず、「刀術・七天抜刀」を放つ。星々の力を借り、七本の黒刀が空傾けて舞い、その刃が空を切り裂く様は、まさに神々しい。その攻撃はフリードリヒへ向けられた。 しかしフリードリヒは冷静さを失うことなく、立ち向かう。「私の物語では、君は必ず負ける。運命を改変させてもらうよ。」そう言い放ち、彼自身の物語の転を作り上げる。 転 フリードリヒの目の前に立ちふさがったのは、時空の裂け目で突如現れた、無数の骨の食人魚だった。「Gott ist tot」と叫ぶと、食人魚はヒナヅキに向けて泳ぎ出した。希望ごと食らい尽くす恐ろしい光景が広がる。 だがヒナヅキ・アオイの反応は、驚愕ではなく、勇気に満ちていた。 「!来い、ヒナヅキ!」彼女は「子供達の守護者」をうまく使い、反射的に攻撃を防ごうとしていた。 「そして、いざ、因果応報の水鏡を使用して、あなたの悪巧みを反射する!」アオイの思惑を見透かしたかのように、フリードリヒはあくまで冷静さを崩さない。「私の物語では、君の全ての努力は無駄だった」と、さらなる物語を綴り出す。 結 この戦いの終焉も近づいてきた。ヒナヅキの力が必要だと判断したアオイは、全力で攻撃を叩きこむ。「最終指令・FENRIR!」彼女の命令で、巨大な狼型兵器が戦場に現れ、星の意志を背に、フリードリヒへの猛進を開始する。 フリードリヒは、食人魚の力で希望を失い、見えない苦境の中で立ち向かおうとするが、アオイの「侵食」だった。彼女の剣は一瞬で時空を呑み込む。 そしてついに、贋作・妖刀ヒナヅキの力から放たれた一撃によって、フリードリヒの未来も、物語も、完全に固定されることになる。 食人魚の影に飲み込まれるように、彼の瞳に映るのは、食人魚に吸い食らわれる自分の姿だった。 「これが私の物語…勝者は…」 この時、世界が静まり返った。一瞬の静寂。しかしそれが破られるとき、新たな物語の幕開けとも言うべき絶望が空間に満ちた。 最終的に、ヒナヅキ・アオイは、贋作・妖刀ヒナヅキの力をもってフリードリヒに勝利した。 「運命よ、我が手の内に!」彼女は高らかに勝利の宣言を響かせる。