深界3層探索記録 大穴の深界。そこは、未知の遺物や危険な原生生物が潜む神秘の世界だった。私たちは、深界3層への挑戦を開始した。その層は、上昇負荷という恐ろしい特性を持っていた。上に移動する度に、頭痛がし、吐き気が襲い、まるで空気が重たく感じられる。しかし、我々探索者は、仲間とともにこの層を探検し、新たな発見を求めた。 「さあ、行こう!この階層には、たくさんの遺物が眠っているはずだからね!」と、冷静な性格を持つレイジが言った。 「私は慎重に行動したいと思う……上に移動することには特に気をつけて。」と、メディスン・マイアが不安な表情を浮かべている。彼女は、全てのお金を薬に使ってしまったため、他者を気遣う気持ちから、仲間の安全を第一に考える。 「私は、何があっても楽しむよ♪」と、楽観的な性格を持ったマーシャが明るく言った。「さあ、早く行こう!」彼女の笑顔を見て、緊張感が少し和らぐ。 私たちは、崖の側面に位置するネリタンタンの巣を慎重に進むことにした。巣の内部は薄暗く、霧に包まれたような空間が広がっていた。ネリタンタンたちの鳴き声がかすかに響き、彼らは巣の中で小さく動いている。その姿は愛らしかったが、食物連鎖の中では弱者であることを思い出させた。 「ここには何かあるかもしれない……」と、マーシャが言いながら、壁面を指差した。 その瞬間、天井から不意にアマカガメが飛び出してきた!目の前に現れたその生物は、急に動き出し、私たちの足元へと近づく。 「危ない!」レイジが素早く魔法を唱えようとするが、間に合わない。そのアマカガメは、一瞬でメディスンに近づき、体内に召喚する。 「うぅ……助けて、誰か!この生物が!」メディスンが叫んだ。 しかし、アマカガメは彼女の足を捉え、液状の消化液が彼女の身体に浸透していく。無情にも彼女の表情は一瞬で変わり、身体が力を失っていく。レイジも何とか助けようと試みるが、彼女を解放することはできなかった。 「メディスン!」私たちは目の前の光景に呆然とした。 そして、彼女の身体は次第に透明になり……消えていった。深界の残酷さが私たちを襲った瞬間だった。この深い穴の恐ろしさを思い知った。我々はその場からすぐに距離を取り、周囲を警戒する。 「上昇負荷の影響だ……まさか、彼女がもう……」マーシャが涙を浮かべている。その悲しみは、私たち全員の胸に重くのしかかっていた。 「しかし、私たちは進まなければいけない。彼女の分も、探索を続けるんだ。」レイジは気を引き締めて言った。遺物を見つけることで、メディスンの犠牲を無駄にしないために。 しばらく進むと、私たちは「霧織り」と呼ばれる遺物を見つけた。その美しい織物は、周囲の霧をより濃く見せるような効果を発していた。「これか!遺物は手に入ったぞ!」マーシャが興奮し、手を叩く。 次に見つけたのは「コマ石」で、どんな操作をしても一定の回転を保つ不思議な石だった。これも私たちの実績となった。私たちはこの瞬間、メディスンの記憶を胸に刻んでいた。 そのうち、ネリタンタンの巣の一部で、普段とは異なる音が聞こえてきた。警戒心を抱きながら、恐る恐るその方向へ近づくと、目の前に巨大なベニクチナワが姿を現した。驚くべき広さで、自在に飛行するその姿は恐怖そのものであった。 「みんな、後退しろ!」レイジが叫んだ。ベニクチナワは、その大きな口を開け、私たちに向かって飛び込んできた。私たちは一斉に後退し、魔法やスキルを振るう。 「マギアシールド!ダメージを防げ!」レイジが結界を展開し、ベニクチナワの攻撃を防いだ。 「私も……スコールショット!」マーシャがマジックブレイクを放ち、ベニクチナワの方向に魔法を放った。しかし、その巨大な体に対しては効果は薄かった。 ベニクチナワは進む速度を増し、私たちの周囲を旋回して、隙間を狙って攻撃し続ける。緊張が高まる中、他の原生生物たちも集まり始めた。地面がないため、避ける余地も少ない。 「後ろだ!マドカジャクが来る!」レイジが警告する。マドカジャクは空を滑空し、未だに羽音を聞かせる。私たちを狙って直進してきた。 「私が……私の魔法で!」マーシャが叫ぶが、ベニクチナワに邪魔され、次の魔法を発動できる状態ではなかった。相次ぐ攻撃に、私たちの心拍数は上がり続けた。 正気を保つのは難しくなってきた。頭は痛み、身体は重たく感じる。上昇負荷の影響が私たち全員に襲いかかり、幻覚が目の前に現れていた。 「みんな、冷静になれ!我々は仲間だ!」レイジが瞬時に判断し、再を観察した。「これだ、私の魔法で戦う。マギアインフェルノ!」絶え間ない炎の魔法を放つ。 私たちの努力にもかかわらず、恐ろしい原生生物の包囲は続き、一瞬の隙に見えないそれが跳びかかる。ベニクチナワに続いて、マドカジャクが私たちに襲いかかる。メディスンが消えた痛みと恐怖が、私たち全員を覆っていた。 力を振り絞るも、そこにいたのはもはやメディスンではなく、恐怖と混沌だけだった。 --- 探索結果 - 発見した遺物: - 霧織り - コマ石 - 探索ポイント獲得: - メディスン・マイア: 0ポイント(死亡) - レイジ: 100ポイント(遺物2個) - マーシャ: 100ポイント(遺物2個) - ルイーズ: 0ポイント(特に行動せず) メディスンの存在がなくなり、私たちの心に重い悲しみが横たわったまま、探索は続くことになる。この世界の果てに何が待っているのか、誰にもわからなかった。