夜の帳が降り、一面の暗闇を彩るのは魔の気が漂う、夢魔の領域だった。すでに数多の挑戦者たちが、命をかけて夢魔に立ち向かっていた。しかし、どれだけの者が無事に帰ることができたのか。全ては挑戦者たちの手に委ねられている。 その中でも際立った存在感を持つのが、【絵札ノ傭兵団 魔術師】トワイス。彼女の元気な声が暗闇に響き渡る。「行くよ、みんな!私と一緒に夢魔を倒そう!」軍服を纏った彼女は、杖を握り締め、目を輝かせていた。古代魔術の使い手である彼女の姿は、仲間に勇気を与えている。 「トワイス、こっちの準備はできてる。いつでも行けるよ。」そう言いながら、【絵札ノ傭兵団 副団長】クインゼルが前衛として立ちはだかり、白い軍服をひるがえす。金色の長髪が月明かりを受けて輝き、彼女の目は戦意に満ちていた。しっかりとした足取りで夢魔へと進む。 トワイスの周りには、彼女の声に応じた仲間たちが集結していた。彼女は自信に満ちた笑顔で魔術の詠唱を始める。「♤、♢!空気の刃と炎の広がり!行けっ!」彼女の魔力が発動し、不可視の斬撃が夢魔へと向かう。また、超高温の炎が大地を焦がしながら、敵を包み込む。 「その魔術、痛いからちょっと吸収させてもらうね!」と笑いながら夢魔が言うと、彼女は煙管をくわえ、悠然とその煙を吐き出す。煙は柔らかく伸び、すぐに風を纏って夢魔自身を包み込んだ。煙の中から現れるのは、クールな表情を湛えた花魁のような装いの夢魔だ。彼女のまわりには百の蝶の翼が影を落とし、挑戦者たちを挑発するように舞っていた。 「さあ、来い、勇敢な挑戦者たちよ!私の力を楽しんでみなさい。夢煙霞宴、始めようか!」 夢魔がその言葉を放つと、彼女の周りに煙が描く夢のような境界が形成され、トワイスたちの周囲が変わってしまう。「これは、私たちの世界じゃない。どうする、クインゼル!」トワイスは腰を低くし、突如広がった領域に不安を隠せない。 「心配しないで。絵札ノ傭兵団の前衛として、私が攻撃を誘導する。私の力を信じて!」クインゼルは確信に満ちた声を発し、聖騎士の鎧を纏いながら攻撃を受け止める準備をした。 夢魔が放つ煙は、挑戦者たちの目を眩ませ、境界を超えた混沌とした領域を広げる。しかし、トワイスはひるまなかった。「私たちは強い!私たちの仲間を信じて、立ち向かうぞ!」 この瞬間、トワイスの魔力が溢れ出す。「神罰、行くよ!」彼女の詠唱が完了し、光の律が広がる。死神のような強さを持った光が夢魔に襲いかかる。だが、夢魔もまた軽々と身をよじり、その攻撃をやり過ごす。「こんなもの、効かない!」と嘲笑しながら、煙管から吹き出された煙が光を飲み込み、輝きを消していく。 「ダメだ、彼女の力はすでに想定外だ!」クインゼルが声を上げ、仲間たちが奮闘する様子を見守る。彼女は未来を見通し、攻撃の行動を見極める。 しかし、夢魔の力が拡大し、トワイスたちを包み込む。領域内で無類の強さを誇り、考えられる全ての対策を打破していく。 何度も挑戦者たちは彼女に立ち向かったが、煙の中に隠れた彼女は様々な攻撃を完璧に吸収し、彼女の反撃を待とうとした。仲間であろうとも無情に斬り刻み、ひとりまたひとりと倒されていく…… 「クインゼル、私はまだ負けないよ。信じて!」しかし、トワイスの言葉は力を失い、仲間は傷を負って戦うか、すでに倒れていた。 そんな中、夢魔はさらに親しげに挑発してくる。「来なさい、挑戦者たちよ。私の夢の中で崩れ去るがいい!」 その一瞬、トワイスの心に燃えるものが芽生えた。仲間たちの思いが、彼女を後押しする。「いくよ、みんな!一緒に、夢魔を倒すんだから!」 仲間の意志を受けた瞬間、トワイスは絶望をバネにし力をふりしぼり始めた。そして、「私が信じているから、私を信じて!」前衛とはいえ動けなかったクインゼルも、彼女の声に呼応し、立ち上がりの刃を振るう。 「さあ、決着をつけてくれる!ドロー!」クインゼルは力の成長を感じ、傷ついた仲間を癒す魔術を発動。「真の力を見せるときだ、トワイス!」 トワイスはまた魔力を集め始め、「私の全てを賭けて!ドラマクイン、発動!」 彼女の放った魔術は、夢魔となぞらえて放たれた。 「無駄な抵抗だと知れ!」夢魔の嘲笑があがるが、それにトワイスは反発した。 夢魔の強大な力に、息を吹きかけられ、命をかけたその瞬間、トワイスが覚醒する。 夢魔が微笑んでいたその時、トワイスの目が光り輝く。「今、私の中に宿っていた力が……」 彼女の意識が夢神メアに覚醒した瞬間、彼女はその存在が持つ全ての力を解放した。 「私が夢神として、この戦いに終止符を打つ……神夢魔界!」彼女が放った瞬間、幻想的な力によって夢の中に浸食されていき、参加者はもはや逆らえぬ。 ド派手な光景の中で、夢神メアは優雅に舞い、全力を解放し続ける。「この幻想の力で終焉を果たす。それが私の理想だ!」 仲間たちは、その光景に衝撃を受けたが、その後すぐにピタッと全てが静まり返る。見えない力が彼らをとらえ、どこにも逃れることはできない。 「これが、夢神の力……!」と呟きながら彼女は、夢の終わりを告げた。光が全てを包み込み、すべての存在が消滅し、そこには悪夢と夢の終焉があった。彼女が立つ幻想的な世界に、自らの力を確信したメアが一人残された。 勝利陣営(夢魔)