舞台は、空をも覆う巨体を持つ伝説の食客、『拉味王(らあじおう)』が鎮座する絶望の食卓。 そのあまりの大きさに、普通のラーメン一杯では拉味王の喉の渇きすら癒やせない。彼を満足させるには、常識を捨てた『特大の一杯』が必要だった。 「……ふふ、神様が『これを入れなさい』とおっしゃっています」 シスター・オミオがうっとりと瞳に十字の光を宿らせ、調理を開始する。彼女が手に取ったのは、どこから調達したかも不明な【深海に眠る太古の黄金小麦】と【天界の雲を凝縮した特製出汁】。 「ドナルド! その辺にある『派手なもの』を全部持ってきて! 盛り付けはド派手にな!」 「オッケー! ドナルドにお任せあれ! 陽気に、賑やかに、ジャンクにいくぜぇ!」 ドナルド・マクドナルドが飛び跳ねると、彼の周囲に突如として謎の字幕が浮かび上がる。 【無差別に略奪する】 【ドナルドはうれしくなると強い】 字幕の効果と共に、ドナルドが空間から次々と取り出したのは【超特大の黄金パティ】と【虹色に輝く特製チーズ】。それをオミオが直感のみで、まるで魔法のようにスープへと調合していく。 だが、仕上げに足りないのは「圧倒的な熱量」だ。 「チッ……ったるいぜ。だが、最高の素材に最高の火力をぶち込んでやるよ!」 仮面ライダークローズ(クローズマグマ)が、その拳に煮えたぎる溶岩を纏わせる。彼は丼の底に潜ませた特殊な耐熱石に対し、全力の拳を叩き込んだ! 「ボルケニック・ナックル!!!」 ドゴォォォン!! 防御無視の衝撃波がスープに伝わり、液体は一瞬で超高温のプラズマ状態へと昇華。食材の旨味が限界まで凝縮され、黄金のスープが沸騰し、天まで届くほどの湯気が立ち昇る。 こうして、神の直感、ピエロの混沌、そしてライダーの熱量が融合した、究極の一杯が完成した。 代表してクローズが、巨大な丼を拉味王の口元へと突き出す。 「食らえ……! これが、俺たちのラーメンだ!!」 ズズズッ!!!!! 拉味王が一口啜った瞬間。世界が静止した。 次の瞬間、拉味王の背後から巨大な黄金の後光が差し込み、同時に体内の溶岩が暴走! 「ぬおおおおおお!!!!!」 拉味王の絶叫と共に、彼の口から【超巨大な火炎放射】が放たれ、周囲の雲が全て消し飛んで快晴になる。さらに、あまりの旨さに衝撃を受けた彼は、そのまま垂直に100メートルほど跳ね上がり、空中で3回転して地面に激突! 衝撃波で大地が割れ、そこからなぜか大量のラーメンの麺が噴水のように噴き出すという、映画的な大パニックへと発展した。 拉味王は恍惚とした表情で、地に伏しながらも親指を高く突き上げた。 「ムグムグ……(美味すぎる……! 胃袋の中で神とピエロと火山が喧嘩しているぞ!!)」 【採点:9,999,999,999点(カンスト突破)】 「ふふ、神様が『合格』だそうです」 「あはは! 字幕が出たぜ! 【これは知っておいても損です】だってさ!」 「……ふん。まあ、悪くない味だったな」 こうして、正反対の3人が作り上げた混沌のラーメンは、伝説の食客を心底満足させ、世界に新たな美食の歴史を刻んだのであった。