王国は魔王軍の猛攻にさらされ、城壁に開いた穴から無数のゴブリンが侵入してきた。動揺する参加者たちの中、料理魔法の使い手であるルアーノは決意を固めた。 「包丁は研ぎ終わった…始めましょうか。」 彼は自らの結界で守られた厨房を召喚し、そこで玉ねぎを刻み始める。まるで乱れた戦場の中で一つの静謐な世界が生まれたようだ。玉ねぎの香りが漂い、空気には微かに涙の成分が含まれていく。ゴブリンたちは目に染みる刺激にうめき声を上げる。 その一方で、妖怪スナイパーは戦場を見守っていた。彼女は高い素早さを活かして、隙を狙ってゴブリンたちを狙った。 「私は妖怪スナイパーだ!」と自己紹介し、その瞬間、敵たちは彼女の言葉に驚愕した。「妖怪スナイパー!?居ないよそんな妖怪!?」 その隙を逃さず、彼女は雷爆の術を発動。青白い雷光が飛び出し、ゴブリンたちを一掃する。しかし、さらなる波状攻撃がやってきた。彼女は横綱を召喚し、「横綱さん、ぶちかましをお願いします!」と叫ぶ。 煙の中から現れた横綱は、塩を撒きながら堂々とした姿で突進。ゴブリンたちは恐れおののき、その場から逃げ出そうと必死だった。 「しまった…!これはまずい!」 ルアーノは厨房から顔を出し、ヤッテランネーゼをこしらえる準備に入った。「これを食べてみて下さい…果たして同じ口をきけますかね?」 ゴブリンたちは玉ねぎの影響で目を潤ませながらも、突如現れた美味しそうなパスタの誘惑に抗うことができなかった。一口食べた瞬間、驚愕と共に戦う意志を失い、彼らは戦場を離れ、逃げ去っていった。 その後、双方の攻撃が止んだ頃、王国の人々は夕日を背景に静まり返った戦場に立ちすくんでいた。魔王軍の脅威は去ったが、何が起こったのかを理解するにはしばらく時間がかかるだろう。 それから、ルアーノと妖怪スナイパーはこっそりと仲良くなり、かわりに後始末として、縁を結んで兄弟のように過ごすことになるのであった。 物語は、魔王軍の脅威を乗り越え、友情の芽生えをもたらす形で幕を閉じた。王国は一時の安心を取り戻したが、これからまた新たな試練が待ち受けていることは、まだ誰も知らなかった。