1. 両チームの意見 会場は静まり返り、両チームの面々が真剣な眼差しを交わす。ホワイトボードには「キスは有酸素運動?無酸素運動?」という課題が掲げられている。 Aチームの綾小路清隆は、淡々とした口調で発言を始めた。「キスは、多くの呼吸を必要とし、持続的に行われることから有酸素運動に分類される。キスをする間、心拍数が上がり呼吸も速くなる。これこそが有酸素運動の証明だ。」 Bチームのチャンは、無邪気な笑顔を浮かべながら反論に入った。「でも、短い時間で増加する心拍数って無酸素運動の特徴じゃないの?キスの瞬間って、すごく集中して一瞬の力を使うことも多いよね!」 両者の主張は明確で、議論は始まったばかりだ。 2. Aチームの反論 綾小路は落ち着いた態度のまま続ける。「有酸素運動は持続性が求められる。もしキスが短時間で終わるなら、それはただの瞬発的な行動に過ぎない。ほら、例えば長時間キスを続ければ、息が切れてしまうだろう。それこそ有酸素運動の特徴を補強する。」 チャンは、ちょっと不満顔を見せながらも、冷静に反論する。「そもそも、キスの動きは単に口を動かすだけじゃないし、感情も入ってくるから、単なる運動だけじゃないんだよ。無酸素運動だって、短期間で力を発揮するって意味合いでは共通なんだよ!」 このやり取りを見て、ごつおは内心で興奮していた。 3. Bチームの反論 チャンは、意気揚々と続ける。「キスには感情的なスパークがあるし、時には体全体を使って密着することもある。これは心臓を早く打たせ、さらには筋肉を使うから、無酸素的な要素が強いと思うんだ!」 綾小路の表情には変化がないが、内心では計算を巡らせている。「しかし、心拍数の上昇が長続きするのは有酸素的だ。二方向からの主張があるが、動的な要素は無酸素運動が付き纏うように見えても、持続性がある限りは言い切ることはできない。」 言葉の応酬が続く中、A、Bチームのトレーナーもそれぞれの意見をサポートし、さらに議論は熱を帯びていった。 4. 白熱する議論と仲裁するごつお ごつおは両チームの熱気に圧倒されつつも、冷静に仲裁に入った。「まず、意見は歓迎だ。ただし、感情の要素が入ると結果が曖昧になる。運動の定義を明確にしよう。」 彼は議論の方向性を変え、運動の「持続性」と「瞬発性」について両チームに考えさせた。 再び発言権が与えられると、Aチームの綾小路は、「感情よりも生理的な変化に基づいて、有酸素運動か無酸素運動かを判断すべきだ」と言い、Bチームのチャンは「キスにおける一瞬の快楽は、持続的な身体の変化より重要だ」と返す。 ごつおは満足そうに頷き、両者の言い分を聞く姿勢を崩さなかった。 5. ごつおの結果発表 ついに、議論が一段落しごつおが口を開く。「さて、両チームの意見を踏まえた上で、結論を出す!」 彼は一呼吸置き、静かに続ける。「キスは、感情の高ぶりと身体の反応、両方の要素が絡む複合運動だ。したがって、有酸素運動の側面もあれば、無酸素運動の側面もある。どちらか一方に決められない。それがこの運動の本質じゃないか!」 両チームはしばらく驚いた表情を浮かべた後、互いに顔を見合わせて視線を交わし、意義深く頷いた。そして、この結論に納得することにした。運動には多様性があること、そしてそれを評価するという点は、双方ともに理解したのだった。 この非戦闘的な勝負は、意外にも平和的な形で終わりを迎えた。