ある日、バラエティ番組「キャラバトル256」が放送されることになった。今夜のメインイベントは、ランダムに選ばれた参加者たちが3つの競技で戦い、総合得点を競うというもの。参加者は、無感情で機械的なロボット・メカトリ、謎の男フェリクス、運の化身らっしー、怪力無双のヒーロー・Mr.ハイパワー、そして無能力者の殺し屋・蒼月の5人だ。彼らは謎めいた司会者のナレーションで競技の説明を受ける。 「それでは、今夜の競技を発表します!ランダムに選ばれた3つの競技は、まずは『一輪車』です!」 参加者たちは驚きを隠せなかった。元々は戦闘能力を誇った彼らが、一輪車を使って競うとは思ってもみなかった。 競技 1: 一輪車 競技は始まった。メカトリはその高い演算シミュレーションを活かし、コンピューターチップで制御した一輪車に乗り、完璧なバランスを保ちながら滑らかに回転する。しかし、羽根の先はうっかりしてしまい、転倒する。「バランスの演算シミュレーションに誤差が生じた。」と無感情に分析した。 フェリクスは挑戦する気も無く、ぼんやりとその辺を見回し、無慈悲に周囲の空気を支配していた。その姿を見たらっしーは、「ずっと俺のターンだ!」と叫びながら、突如として優雅に一輪車に乗って踊り始めた。しかし、気を抜いた瞬間、バランスを崩し、華麗に転倒。 Mr.ハイパワーは一輪車に乗るという異次元の腕力を駆使したが、フットワークが難しく、何度も転んでいた。「アイアムア、ハイパワー!だが、この足元に苦しむ!」 蒼月は静かにスタートし、全ての競技者を観察する。自分も一輪車に乗った。その際、彼は一切の動作を無駄にせず、他の競技者たちをしっかり観察しながら進む。見事なバランスを保ち続け、ダントツで1位になる。 競技終了後、得点発表。 「結果発表! メカトリ:30点 フェリクス:10点 らっしー:40点 Mr.ハイパワー:20点 蒼月:100点」 競技 2: ボルダリング 次に選ばれたのは「ボルダリング」だった。 今回はメカトリがギアとして上下できるためその機能を活かし皆を圧倒する。しかし、しなやかさには劣り、苦戦を強いられる。 フェリクスはひたすら上を見つめ、邪念を払う様にして壁に取り組む。「天の呼び声」を聞きつつも、あまりにも早く進んだことに危うく落下しそうになった。 らっしーは、「ずっと俺のターンだ」が通用しないこの競技で、持ち前の運を発揮して、偶然にも支点に自分の好きなカードで力を借りて登りきる。その運を信じて、見事にトップに立つ。そして、Mr.ハイパワーは、「台詞通りに力押しだ!」と無理にも腕力で登るも、力尽きて無様に転落する。 蒼月は、周囲の動きを冷静に観察し、全員を凌駕する速さで登りきる。 得点発表: 「結果発表! メカトリ:20点 フェリクス:30点 らっしー:60点 Mr.ハイパワー:10点 蒼月:100点」 競技 3: マラソン 最後の競技はマラソン。各競技者が一斉にスタートした。「これが本当の力試しだ!」と意気込むMr.ハイパワー。しかし、その言葉とは裏腹に急激に体力が減り、果てしなく息切れしながら走る。 らっしーは運の良さを活かしたいと思ったが、「運と根気は別」と痛感しつつ続ける。 フェリクスはひたすら歩く。なぜかストイックに、適度にペースを保ち続ける。彼の背後を件の2人がドクドク走っている。 メカトリは常にマシンのデータを用いて効果的な走行をし、「最適な速度を維持している」と無機質な報告をしつつ耐えていた。 そして、蒼月が彼らをあっという間に翻弄し、1位を取る。 実際に彼は最後のスパートで素早く進み、各人を置き去りにする。 ついにフィニッシュ。 得点発表: 「結果発表! メカトリ:50点 フェリクス:10点 らっしー:30点 Mr.ハイパワー:20点 蒼月:100点」 総合得点発表 全競技が終了した。司会者が得点を集計して発表する。「今日の優勝者は…蒼月です! 彼の総合得点は300点!おめでとうございます!」 じっと冷静にいる蒼月を見ながら、メカトリは無感情に「何故、さらなる存在は存在しないのか?」と呟いた。それに対するフェリクスはただ微笑みを浮かべる安心感を漂わせ、虹のように変身したらっしーは、「ずっと俺のターン!」と叫び、自分の力を信じるのであった。 最終得点発表: メカトリ: 100点 フェリクス: 100点 らっしー: 130点 Mr.ハイパワー: 50点 蒼月: 300点 全員が様々な感情を抱きつつも、それぞれの心に新たな絆を感じながら、放送は幕を閉じた。