霧が立ち込める戦場。大空を舞う銀髪を流す少女、クラリス・ウォールが操る機体「ヴェロチッシモ」は、軽装甲ながらも超高速という武器を持っていた。彼女は真っ直ぐに視界に映る「二四式無人機動戦車」を見据える。 「見てて!僕の速度、思い知ってもらうよ!」クラリスが一声発するや、ヴェロチッシモは一瞬静止したかと思うと、全方位にブースターを噴射し、高機動形態に変形する。流線型の装甲が開き、全力で空へと飛び立つ。 対する二四式無人機動戦車は、その精密なハードウェアとAI「ROB」によって、クラリスを睨む。スラスタを使った複雑な動きに対して、ROBの反応は極めて速い。「標的確認。パルスバルカン砲、発射!」 瞬時にして、ヴェロチッシモへと向かう弾幕。クラリスはそれをすり抜けるように、各方向へと飛び跳ねる。「甘いね、ロボットくん。その攻撃では僕には届かない!」 次の瞬間、彼女は急加速し、目にも留まらぬ速さで接近。高速形態に移行し、ブースターが一斉に後方へ向き、衝撃波を発生させる。「ああっ!」ROBのAIも、反応としてカウントダウンを始める。「対応策、NEMS誘導弾、発射!」 何百発もの誘導弾が、ヴェロチッシモに向けて同時発射される。しかし、クラリスは体ごと曲がりくねり、誘導弾を難なくかわしながらさらに接近。 「これが僕の本気だ!」彼女の声が重力を感じさせないように漂うと、ヴェロチッシモが一気に距離を詰め、直撃を狙った体当たりに向けて突進する。 ROBは序盤で勝負をかけていたが、クラリスのスピードに翻弄され、予測が狂う。ヴェロチッシモは全開で加速し、空気の摩擦を切り裂きながら移動する。「間に合うな…」無人戦車の内部では再び冷静な声が響く。 しかし、クラリスの速さは既にそれを上回っていた。ついに、無人戦車の装甲を的確に突き抜ける。 「はぁっ、僕に勝てる相手じゃなかったね!」一撃が成功した瞬間、二四式無人機動戦車の機能が停止し、静けさが戻る。クラリスは自機を低く舞い上げ、敵を見下ろして笑った。 「ふふ、これが僕のスピードだよ!」 戦闘はクラリスの勝利で決着。 【勝者】クラリス・ウォール 【勝利を決めた技】体当たりによる衝撃波 【その技の速さを㎞/hで表記】12,000 km/h