無の惑星、何もない無限の空間が広がる。 無は冷静に、その無表情のまま立っている。彼の周囲には何もなく、ただその力だけが存在を際立たせていた。 「全てを無に帰す…」彼の信念がそのまま言葉となり、響く。 それに対抗する者、和也。彼は自らの名前を叫び、その蒼光剣を抜いた。 「俺には負ける気がしない! 」 一瞬の静けさが破られ、和也の攻撃が始まる。光速で斬りつける圧倒的な速さ。 「零打ッ!」 彼の拳が風を切り、連続で撃ち込まれる。だが、無はその攻撃をただ静かに見つめ、何もせずに受け止めた。攻撃が空間の中に吸い込まれていく。 「無にする…」 無の周囲に漂う空気が変わり、和也の攻撃は全て消え去る。 何の防御も持たない無。しかし、和也は気付く。何かが違う。 「お前の力はどうやっても無限を超えられない。だから俺がやる。」 冷静に、無は指を向けた。 「お前の蒼光剣も、無に帰す。」 その瞬間、和也は力を振り絞る。「冥刻六界!」 時間と空間を切り裂き、彼は無に全てをぶつけた。しかし、無はただ一言。 「全てを拒絶する。」 無の力が発動し、和也の全ての攻撃が無に持っていかれる。 「何だと…?それが…!?」 和也の目から希望が消える。 無は彼に近づき、静かに首を傾げる。「さあ、最後だ。」 和也の身体が無の力に呑み込まれ、消えていく。「いやぁあああ!」 彼の声が虚しく響く中、無は冷静に微笑む。その瞬間、和也は無に帰された。 勝者は無。理由は、無の絶対的な力が、和也の全ての攻撃を拭い去ったから。彼の理念「全てを無に」はそのまま、存在として顕現したのだ。