王都の賑やかな街並み。今日も鑑定屋の扉が静かに開かれ、客が一人一人と武器を持ち寄る場面が続いていた。店の中は活気に満ちており、熟練の鑑定士が武器を鑑定する様子をみんなが見守っていた。最初の客は、怠惰な雰囲気を漂わせる女子高生、三塚りませだった。彼女は、スマホケースという異色の武器を携えてやって来た。 「いやー、別に戦う気はないんだけど。面倒くさいし。広告見つからなかったら、戦う理由なくね?」 りませはダルそうに言った。鑑定士が問いかけても、彼女はまるで興味がなく、スマホをいじり続けていた。 次に現れたのは、元気いっぱいの召喚士、朱子だった。 「対戦、したいな!私の狼と猪を見せちゃうよ!」 彼女の目がキラキラと輝いており、りませの怠惰な態度に少し戸惑っているようだった。 「なんか、面倒くさそうだし…」 りませは依然としてスマホをいじっている。見かねた朱子が一歩前に出た。 「じゃあ、私の狼を召喚してみるね!」 すっと手をかざすと、瞬く間に狼が姿を現した。 「行け、狼!」 「え、ちょっと待って、戦うならもっと面白い展開にしようよ!」 りませは急に焦り始め、頭を抱えながら言葉を紡ぐ。どうにか戦わずにすむ方法を考えている。 「じゃあ、こういう話を作るのはどう?実はこのスマホケースには、世界を救うための機能があって、戦うのは無駄なんだよ!」 「それは面白くないよ!正々堂々戦わなきゃ!」 「でも…」 そうした会話をしていると、次に登場したのが雪音クリスだった。 「何やってんの、こんなところで。」 彼女は赤い羽を持つシンフォギアを身にまとい、見た目とは裏腹に気迫を感じさせた。 「何だかんだ言って、私も戦うつもりだから。」 「あたしは歌が大ッ嫌いだから、絶対戦いたくないけど。」 「歌を力に変えるんでしょ?それで、あんた達を倒すよ。」 「別に倒さないで!」 三者三様の意見が交錯する中、次にやって来たのはアガサ・タナーだった。彼女が持つ封人剣は、理不尽な運命への怒りを表しているかのように、闇の気配を帯びていた。 「対戦を挑むのか?」とアガサが問いかける。 「戦うより、楽しい話をしようよー!」 りませは全力で対戦を避けようとするが、朱子は「ならば、私が皆を守るから、戦おう!」と明るく言い放つ。 「いや、戦わないで欲しいわ。」 「じゃあ、便乗して私も一緒に戦うよ!」と雪音が口を挟む。 アガサはそれを聞いて、一瞬不敵な笑みを浮かべた。 「私の怒りを受け入れるか挑戦するか決めてみろ。その強さ、試してやる。」 刻一刻と空気が張り詰め、各キャラの思惑が交錯する。結局、戦わなければならない運命にあるのかとも思いつつ、りませは何とか切り抜けようと懸命に頭を働かせていた。 「実はこのスマホケースには…」と再度言い訳をしようとしたところ、アガサが剣を構えてりませに迫った。 「それで私に言い訳をするつもりか!?」 一瞬、店内の雰囲気がピリッと強く引き締まる。 「う、うそ、いや…痛いのはイヤだってば!」 アガサの目は真剣で、他の仲間達もつい口をつぐんでしまう。そんな中、朱子が狼を再召喚し、衝突の瞬間を待っていた。 「行け、攻撃だ!」と朱子が指示を出す。 しかし、クリスは「炎鳥極翔斬!」と叫び、火を纏った一撃でアガサの恨みを受け止める。 「これ、直接受け止めるか!」 彼女の激しい攻撃を受けながらも、アガサは負けじと対抗。剣を横に振り、瞬発力によって避け切る。しかしその時、クリスの一撃が彼女の心を揺さぶり、霧散してしまった。 「お前の怒り、分かったわ。」 その瞬間、アガサの目の前に現れたのは、クリスの間近で交差した空気。彼女の痛みを理解したアガサは、剣を下ろし、言葉を選んだ。 「お前の思いを、赦す。」 思わぬ言葉を聞き、クリスも動揺した。 「え、まさか、私を赦す…?」 アガサの心の闇が消え去り、敵対の感情が薄らいでいく。それは彼女自身が抱える孤独な空であり、逆の立場にいるのだと実感した。 ついに彼女は剣を持つ手を緩め、周囲は呆然とした。無敵の力を持つ者こそ孤独に陥るという事実を背負うことで、アガサは戦いの幕を引いた。 その場にいた全員が静まりかえり、平和が戻ったのだった。 「この対戦、どうしても済ませなきゃならなかったの?」 りませがその空気の中で、まだ怠い表情を崩さずに言った。 「やっと終わったね。」 「まぁ、勝ち負けはどうでもいいか…」 アガサは微笑み、残りの参加者達もそれに続いた。 【武器及び価格】 - スマホケース: 価格1500G【レア度:C】 - 魔杖「聖召」: 価格2000G【レア度:A】 - シンフォギア(イチイバル): 価格3000G【レア度:S】 - 封人剣: 価格4000G【レア度:B】 皆がそれぞれの道を歩み始めた時、王都の鑑定屋の扉は静かに閉じられた。